中2女子、学校へ行けないならサンティアゴ巡礼・カミーノを歩こうよ!

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羊おしり
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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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学校へ行くと頭痛と腰痛が出る

 

新しい制服に袖を通し期待を胸に中学校生活が始まったお姉ちゃん。それが中学2年生になった頃から、徐々に活気が無くなってきました。

理由はいくつかありました。人気アイドルの話についていけないのです。本人曰く「だって好きじゃないから仕方がないじゃん。」です。

ケータイを持たせていなかったので、クラス女子グループのラインのやりとりが、サッパリわかりませんでした。みんな一緒に髪をショートカットに切る〜といった、クラスの中心グループの提案に乗らなかったことなどもありました。

次第にクラス女子グループから居ても居ないように扱われるようになりました。

 

学校へ行くと頭痛と腰痛が出る。

 

夏休みが明けると、同じ状況の友だちが全く学校へ来なくなりました。この頃からお姉ちゃんは、身体の不調を訴えるようになりました。学校へ行くと頭痛がするというのです。しばしば保健室で休むようになりました。

病院で血液検査、CT、心電図の検査を受けたところ起立性調節障害と診断されました。思春期に多いそうです。頭痛薬を処方され、痛みが出たら服用し、なんとかやり過ごしつつ通学をしていました。

秋も深まるとさらに腰痛が出て、朝起きられなくなりました。歩くのも辛そうです。その日は学校を休みました。

それからは頭痛と腰痛で遅刻、通学後は保健室、早退、欠席、通院の繰り返しになっていきました。3つの整形外科で診てもらいましたが骨、筋、脊椎、神経の異常はみつかりませんでした。

 

それはストレスが原因だ!

 

お姉ちゃんは、勉強が遅れるのをとても気にしていました。行けるなら行きたいのです。

私は始め、根性論で片付けようとしました。

多少の痛みなら学校へ行ってさ、行けばなんとかなるから!

Kumi3

しかし、お姉ちゃんは痛みで顔をしかめ、青い顔をし、腰が伸びず、歩くのもやっとです。

学校の様子は、本人と担任の先生から聞いていました。何も変化はなく、泣いて帰って来たこともありました。

なんだか、お姉ちゃんの心と身体が悲鳴をあげているようでした。痛み止めの薬を手渡すことしか出来ない私自身も、不安の暗い穴に吸い込まれそうでした。

みんなと同じようには出来ないよ。

Chai

 

「学校だけが全てじゃないから!」空回りする言葉…

 

「学校だけが全てじゃないからさ。」そんな言葉は何の説得力もありませんでした。学校のほかは、体調不良でひたすら寝ていました。

勉強が遅れてしまう…。高校に行けなくなってしまう…。将来への不安…。

お姉ちゃんは「不登校になりたくない」と学校へは行くものの保健室で横になって休む、といった登校は半年ほどになりました。

学校へ行っても教室に居られず、授業が受けられないのなら、行くのが無駄のように見えましたが、彼女は完全に不登校になることへの強い怖れがあったようです。自分でできることの精一杯をしていたのです。

このままフィードアウトして、学校へ行けなくなったら、自分を責めてしまうだろうな。

もう十分頑張ったね.。学校がつらいなら無理しないでいいいよ。

人生長い目でみてみよう。

 

学校に「行けない」じゃなくて「行かない」

 

年が明け寒さも厳しくなってきました。この様子だと、じきに全く学校へ行けなくなるでしょうだろうな…。

家に閉じこもるとなると、学校や友だちの情報が耳に入り、落ち着かなかったり、ゲームやネットの世界にどっぷり浸かるのも心配です。

どうしたらいい?

ここを物理的に離れてみようか。でも私たちに田舎はないし…。

そうだ、旅にでよう!なるべく長い旅。

でも予算はそんなにないぞ…。うーん、でも決断しよう!

学校に全く行けなくなる前に、こちらから「行かない」と学校に言おうか。

kumi3

 

サンティアゴ巡礼、行くなら今だ!

 

私はスペインのサンティアゴ巡礼の道に行ってみようと考えました。このスペインの道をひたすら歩く旅は、またはサンティアゴ巡礼、またはカミーノとも呼ばれています。以前に本で読み、いつか60歳になったら行ってみた〜い!と考えていました。およそ800㎞を歩く旅です。

『星の巡礼』パウロ・コリーリョ著

『カミーノ』シャーリーマクレーン著

もっと調べてみると、、

★この巡礼道は本来カトリックのお遍路の道だったが、現在はカトリックでなくても歩くことができる。(1993年に世界遺産に登録されています。)

フランスの道だと800㎞を40日弱で歩くことができる。子連れなら2か月ぐらいかかるかな、いや、もっとかな…。(結局3か月と余裕をもって予定を立てたところ、2か月で歩けてしまいました。)

宿代が1000円以下、たいていの宿は一泊、1000円以下。時々、寄付の宿があり1円でも10000円でもいいらしい。

★パンとチーズとりんごをかじっていれば、一日の食費は1000と掛からないらしい。ほんとうかな。大丈夫かな。(本当でした!)

心配ごとは尽きないけれど…。でも、行くなら今だ!

ちょうど、私も求職中でした。

 

「2か月学校を休んで800km歩く旅に出ようよ!」お姉ちゃんの反応は…?

 

中3の4月から学校を2か月休んでスペインの道を歩く旅に出てみない?

Kumi3

ええっ?!無理、無理だよ。高校に行けなくなっちゃうよ!!!!!

Chai

じゃあ、担任の先生に相談してみるね。

Kumi3

 

「学校を2か月休んで旅に出ます。」担任の先生の反応は…?

 

お姉ちゃんは担任の先生をとても信頼していました。

先生は「あなたが今、大変な状況なのは先生は知っているからね。正直に言うと、先生一人の力ではクラスを変えられないのだよ。けれど、勉強だけは裏切らないからとにかく勉強に打ち込んでいけば、必ず乗り切れる時が来るから。」と言ってくれました。

先生もお姉ちゃんと同じ年頃の娘さんを持っておられるそうです。同じような状況で、学校から泣きながら帰って来たこともあったよ、と話してくれました。

「二か月、学校を休んでサンチャゴ巡礼というスペインを歩く旅に出てみようと思うのですが・・・?」おそる恐る聞いてみました。

すると担任の先生は「それは素晴らしい経験です。一生でそんな経験をできるチャンスはなかなか無い。今行けるなら、尚更いい。ぜひ、行ってらっしゃい。2か月でも6か月でも。高校受験の当日には居るのでしょう?問題ないですよ!」と言ってくれたのです。

肩の荷が降りました。担任の先生の言葉大きな追い風となりました。そしてお姉ちゃんは気を良くして

どうせ行くなら2か月じゃなくて、3か月にしようよ!

Chai

あら!(^^)/~~~

Kumi3

表情が明るくなったお姉ちゃんをみて「じゃ、4月から3か月間、学校を休んで800㎞、リュック背負って歩く旅にでよう。スペインに行こう~!」とにわかに盛り上がったのでした。

 

校長先生の反応は…?

 

後日、お姉ちゃんと私と二人、校長室来てくださいと連絡がありました。直接お話を聞きたいとのことでした。

わ~、来た来た

Kumi3

校長先生は「この中3の大事な時期に、学校を3か月も休むのですか?こういうことは前例にないんですよ。カトリックでもないのに、カトリックの巡礼ですか?評定ゼロですよ。高校受験を考えているのかね?

私は「評定ゼロ、承知いたしました。家の方針です。」

「旅行に行くなら今じゃなくてもいいでしょう。お母さんのわがままに、付き合わされるようですな。」

「家の方針です。」「家の方針です。「家の方針です。」「家の方針です。」「家の方針です。」「家の方針です。」「家の方針です。」「家の方針です…。」

最後のほうは蚊の鳴くような声で、もう、その場を逃れたい一心でした。校長先生の言葉の中には、お姉ちゃんが学校へ行けていない状況についてのコメントは、ひと言もありませんでした。知らないのかな?。全ての発言が、校長としての体裁のような気がしました。

「では、どうぞ、ご自由にしてください。」この一言でとにかく解放されました。校長室を後にしながら、私は涙が出そうでした。マジ怖かった~。足取りもヨロヨロとしていました。

それとは対照的に、お姉ちゃんは、きりっとした厳しい表情で「ムカつく。志望校に受かってやる…。」ともらし、力強く歩いていました。

 

考えは「お腹の底から笑えるような生命力のゲット」にシフトする。

 

出発までのそんないきさつがありました。高校受験は気になるけれど、前例⁈、そんなもの、気にしてどうする!

いま、この子はお腹の底から笑えるような生命力が欲しいのです。考えは、もっと生きる基本の部分へとシフトしていきました。

だってもう、ここしばらくのあいだ、笑顔を見ていないのだから。

2,3か月歩く旅なら、体力もついて頭痛、腰痛もよくなるんじゃない?

Kumi3

うん、そうかもね…。でも、弟はどうするの?

チャイChai

あ、そうよね、置いていく訳にはいかないわ~!

Kumi3

 

 

旅は勢い付いてスペインから、モロッコ、フランスまで!

 

結局、歩いた距離は、800㎞のつもりが930㎞になり、スペインのサンティアゴ巡礼はか、2か月で終わってしまいました。

3ヵ月間往復の航空券だったので、その後の1カ月、どこかに行かないといけません。

カミーノで知り合った仲間の住むメノルカ島フランス、そしてまた、カミーノ仲間に勧められて行ったモロッコと、宿泊費のかからない旅を続けました。(あ、交通費がかかったね…。)

帰国後は直ぐに夏休みに入ってしまい、中3になってから結局5カ月の間、学校を休むことになりました。

すっかり日焼けして(モロッコ暑い!)タフな笑顔になって帰ってきました。

(カミーノ日誌のあと、モロッコ日誌もこのサイトにあげていく予定です。)

 

 

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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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