サンティアゴ巡礼が教えてくれた学校では教わらないこと

8/60カミーノを犬と巡礼する人に出会う、それは犬の夢をみた日

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423 プエンテラレイナ イヌ カミーノ
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「学校に行けないなら、スペインをひたすら歩く旅に出ようよ!」と不登校をきっかけに15歳次女と10歳の弟を連れ、サンティアゴ巡礼・カミーノの旅へ行くことにしました。距離は930km、かかった日数は60日間でした。私は英語もろくに話せないというのに、子ども二人を連れて巡礼の旅に行くなんて…、無謀で巨大なチャレンジでした。けれど、なんとかして現状を打破したかったのでした。カミーノ歩き始めの頃、子どもたちは足元はふらつき、背中のバックパックが重く、疲れと不安のかたまりでした。それが日を重ねるごとに、五感がイキイキと働き始め、途中からはすっかり『カミーノの住人』と化していました。果てしなく長い道のりを、日照りや雨風、岩、泥、草木、動物、見知らぬ街、人々に出会いながら、ひたすらに歩いた終盤の頃には、心と身体の声を感覚的に感じていました。そして、幾度となく起きる不思議な出来事、忘れられない言葉、時には悲しい事件、また、最高に幸せな瞬間、それら全てが、カミーノを歩く前から必要な事として編み込まれていたのかもしれない!…と思える出会いと別れの日々でした。
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4/23 (金)→プエンテ・ラ・レイナ / 朝の支度1時間 7.8km/ 24 公営芝生きれいな宿 @€4×3

 

気がついたら朝7時半巡礼者としては遅い目覚めでした。

5時過ぎに起き、夜明けと共に出発する人も多くいました。

朝の支度をしなければ…。寝袋をたたみ、ベッドのパイプに干していた洗濯物をリュックにしまいました。(全部湿っぽい…) 

朝食にビスケットとりんごを食べ、ChaiとDenの足にクリーム塗り込みました。それだけで1時間が過ぎてしまいました。

ああ~、出来るだけ早く出発したいのに…。仕方な~い。

Kumi3

 

2人が同じ犬の夢を見る

 

日本で犬を飼っています。

423 カミーノ夢に出たプチャン

トイプードルのプちゃんです。家でお姉ちゃんとお父さんと留守番をしていました。

明け方、夢を見ました。普段は、夢をほとんど覚えていない私ですが、久しぶりに鮮明に残っていたので、朝食の時にChaiとDenに話しました。

昨日、プちゃんの夢をみたよ。抱っこしようと思ったら、全身にトゲが生えてきて、抱っこ出来なかったの!

Kumi3

と言いいました。するとDenが驚いた顔をして言いました。

Denもね、プちゃんの夢見たんだ!プちゃんにご飯をあげればあげるほど、赤ちゃんになっていくの。

Den

へえ~、面白いね!2人が同じ夜に同時にプちゃんの夢をみるなんてね。

Chai

あ~、プちゃん!会いたいなぁ。

3人はプちゃんが恋しくなり、すっかり寂しくなってしまいました。

もしや何かあったのでは??と思い、アルベルゲのパソコンで家にメールを打ち、確認してみました。特に健康上の問題はなかったのですが、上のお姉ちゃんRaiによると

凶暴化してるよ。私のメガネを噛んで壊したのよ!

Rai

「ママとChaiとDenが居なくなって、寂しそうなんだよ。やけに甘えてくるんだよ。」とお父さんの談でした。

ああ、そうなのか…。

Kumi3

プちゃんは、急に毎日ご飯をくれるママがいなくなり、さらに構ってくれるDenやChaiも居なくなり、混乱してしまったのでしょう。

その気持ちを、トゲが生えたり赤ちゃんになったりして、夢で私たちに寂しさを伝えて来たのかもしれません。

カミーノは、そんな不思議があってもおかしくない道でした。

犬に会いたいと願えば犬を引き寄せる…。

 

昨日の雨で道がドロドロ

 

 

ウテルガアルベルゲ前

アルベルゲを出ました。

 

423チャイ泥道

昨日の雨で道がドロドロでした。

今日は歩くのは少しにしない?

Chai

距離として10km足らずのところに大きな街があります。プエンティナレイナでした。足元が悪いので、今日はそこに泊まる予定にしました。キッチン付きのアルベルゲがあるようです。

また、インスタントラーメンが食べたいナ!

Den

とアピールしてきました。こないだ久しぶりに食べたのが、よっぽど美味しかったのでしょう。

大きな街には大抵、メルカド(スーパーマーケット)があります。

買い出しもしたいね。インスタントラーメンが売っているかもしれないね!

Kumi3

 

423藪道

しばらく田舎道が続きました。

 

菜の花423

途中、一面の菜の花畑が見えました。

 

423菜の花ラベンダー

春の花がいっぱいに咲いていました。天気がよかったら、もっときれいに見えるね~!

 

犬追いかけ伝423

あ、犬!待ってよ~っ!

 

423公園伝

途中に公園発見!

わあ~い!

Den

遊びたい人。

 

423公園チャイ

早く行こうよ〜。

Chai

遊びたくない人。

 

423町に入る

だんだん建物が増えてきました。

 

カミーノはその人に必要な時期に呼ばれる

 

道の途中、一緒になったカナダ人のお兄さんは、バケットの長いパンを、そのままペットボトルのように、リュックの横に刺して歩いていました。

あんなやり方もあるのか、、と感心していると、休憩で一緒になり、話しかけてきました。

ヨーロッパの火山大噴火のために、飛行機が飛ばなくて、巡礼を諦めた人が何人もいるよ。」と言っていました。

きっとその人にとって、カミーノは時期じゃなかったんだね、、。

と言っていました。

後ろからパッカパッカという音が近づいてきました。

馬に乗ったおじさんが

うま巡礼者423

「ブエン カミーノ‼︎」=(巡礼頑張れよー‼︎)

と声を掛け、さっそうと走り去りました。

 

スペインは野菜、果物が全て計り売り

 

プエンテラレイナまで8キロ弱でした。お昼前にはアルベルゲに着きました。

 

423二人散歩

荷物を置き、町を探索しに歩き出しました。

メルカドを発見しましたが、Denの大好物のインスタントラーメンは見つかりませんでした。

そして、ここでは肉も野菜も果物も

全て計り売りでした。

日本で、ひと山いくらで買い慣れている私には、まどろっこしい事この上ないのですが、このスペインのルールに慣れるしかないのでした。

 けれど、いろんな果物を少しづつ食べたい時には、便利かもしれないと思いました。

今日はりんご3つ、オレンジひとつ、サクランボ片手に山盛り、洋ナシひとつ、桃3つ、バナナ2本、アボガド1つを買いました。これで5ユーロ(650円)でお釣りがきました。

 

423ガチャガチャ

スペインにも、ガチャガチャがありました。一回1ユーロ(130円)

Den、ガチャガチャあったよ!やったら?

Kumi3

いいっ。これ子どもっぽいもん!

Den

欲しいやつじゃなかったみたいです…。

子どもだからって何でもいいわけじゃないんだよっ!と言いたそうでした。

 

423民家

観光地ではない、普通の生活が感じられる風景がいいな~。

 

黄色くて丸い郵便ポスト、巡礼者は切手無し‼︎

 

家族や友達にハガキを出しました。

423ポスト

ポストは丸くて黄色でした。

驚いたことに

ハガキカミーノ足

アルベルゲにある所定の絵ハガキを使うと (⇧これがそう。)

カミーノの道から投函したエアメールは

切手が要らないという事でした。

(無料で海外に届く)

ハガキ翻訳タダ

裏の印字が、このようでした。(グーグル訳を付けてみました。)

本当に切手無しで日本に届くのかしら?

Kumi3

※本当でした‼︎ 帰国後、家に出したハガキが届いていました。(2010年は聖年)

カミーノ聖年の粋な計らいということでした。

 

芝生の庭で遊ぶ

 

洗濯ものを干しに、アルベルゲの裏庭へ出ました。

芝生がイイ感じね!

Kumi3

423芝生走る

木が4本づつ、2列に生えていました。

わあ、なんか、すごく身体が軽い!

Den

背中に重たいリュック無しでいる感覚が、身体が浮き上がりそうなほど、身軽に感じました。

走れる走れる‼  

歩き始めて一週間、地面と気ごころが知れてきた感じがしました。

3人で仮想敵と戦うべく、リレーをして遊びました。

木の枝をバトンにし、猛ダッシュをして渡します。一回り走ってきては

「リード、リーリー、ハイッ!」

とバトンを手渡し、バトンを受け取ると猛ダッシュ!

「ガンバレー!」と応援しました。

3人は、こんなリレー遊びを続けていました。普段は

こんな意味のない疲れること

を決してしない大人の私も(生活で疲れているもので…)

「バトン、早く早く!」

と叫び、アンカーになった気持ちで全速力で走りました。

「ゴーール!!」

3人とも疲れ、芝生にドテンと仰向けに寝転びました。

あ~、気持ちいい~!!

Chai

こんなに楽しそうに走るChaiを見たのも、久しぶりでした。

423飛行機雲

空に飛行機雲が、描かれていくのが見えました。

 

423虫

あ、へんな虫!  

あら、ほんとだ~。

 

423とかげ

あれ、トッケーじゃない?ほらあそこ。

あ、いたいた!

3人は、まわりの虫や草花の見つけ合いをしました。

こんなささやかで何でもないやりとりが、日本では忘れられていました。

青空なんて、子どもたちと見たのはいつが最後だったっけ?なんだか忙しく過ごしていたんだなぁ…。

Kumi3

この芝生に寝転がってる「今」の貴重さを感じました。

 

 

Koreaから来たパクお母さん

 

そうやってはしゃいでいる私たちを、Koreaから来たお母さん、パクさんがニコニコしながら見ていました。

423パクさんと

パクさんは

「もう子どもたち3人が大学生になったから、子育て終了よ。それでカミーノに来たのよ。ああ、こんな頃が懐かしいわ。」と目を細めて言いました。

「この巡礼はね。スピリチュアルなエナジーを受け取る旅なのよ。あなた、子どもたちに素晴らしい経験を与えているわ。」と英語で言いました。

それから、アルベルゲの自動販売機でカフェラテ、子どもたちにはココアをごちそうしてくれました。

ChaiもDenも嬉しくて、英語で出来る限り話そうとしていました。

パクさんは、夕ご飯の時もピクルスとチーズのサンドウィッチを分けてくれました。

 

わお!犬に会えた!その名も「ケニア」

 

夕方になると、アルベルゲに人が増えて来ました。一人のスペイン人のお兄さんが、ランドリーコーナーで洗濯機の空き待ちをしていました。すごくフレンドリーで、私と子どもたちに話し掛けて来ました。

私は、一生懸命に単語をつないだ英語で話していたのですが、彼は首をかしげChaiのほうにばかりに答えていました。

途中でChaiが私に言いました。

ママの言ってること、全然わかんないって。

Chai

え~ッそ、そうなの~?ガックリ…。

Kumi3

私は、いつも単語だけ並べてしまうのでした。英語力のある相手なら、想像して返してくれます。それで、コミュニケーションが取れている気になっていました。

このお兄さんはスペイン人で、英語はなんとか話せる、という感じでした。Chaiが中学校で習ったキチンとした文法で話すシンプルな英語が、とても分かりやすかったようでした。

私は淋しい気持ち、そして一気に、

このお兄さんの

「好感度がゼロ!

になり、その場を離れました。

DenとChaiは、お兄さんの話を聞きながら、嬉しそうにぴょんぴょんしていました。

私はあさってを向いて、別なことをし始めました。

しばらくすると、Denが、興奮しながら走って来ました。

ママ~!ねっ、お兄さんね、イニゴっていうんだ。イニゴすごいよ。犬と巡礼してるんだって。洗濯が終わったら見せてくれるって‼︎

Den

ああ、なるほど。

Denのぴょんぴょんの意味がわかりました。

423アルベルゲ二人庭

イニゴのあとに付いて、アルベルゲの横に行きました。

 

そこに、大きな茶色の犬がいました。

423 サンチャゴ巡礼犬 ケニア

見た瞬間…

賢い犬!

というのが、伝わってきました。

落ち着いた瞳、決して吠えない、触られてもじっとして、子どもたちを見守るような余裕さえありました。

一気に、飼い主イニゴの

「好感度超アップでした。

犬の名前は「ケニア」と言いました。

ケニアはね、生まれつき、片耳が折れているんだって。おばあちゃん犬なんだって。

Chai

423ケニア伝

わ~い、ケニアと同じ格好するんだ!

Den

もうChaiもDenも嬉しくて、ずっとケニアの側で過ごしました。

今日、夢に家の犬、プちゃんが出てきて、とても寂しくなっていたところに、こんなやさしい犬、ケニアが現れるなんて‼

Kumi3

これ、カミーノのミラクル!と感じました。

 

カミーノは食べ物の好き嫌いなし!

 

メルカドでインスタントラーメンは買えませんでしたが、代わりにピザを買いました。オーブントースターはありません。

423ピザ

フライパンに蓋をして温め、チーズが溶ければOKです。

あとは、豆の缶詰めを使ってスープを作りました。ChaiとDenは普通にパクパクと食べていました。

私は内心ニヤニヤしました。日本では好き嫌いを言って豆はヤダー!と文句を言う二人。ここでは、そんなことも忘れ、美味しそうに食べていました。

こんな小さなことも、カミーノのミラクルだなぁ!と思いました。

 

423算数ドリル

Denは寝る前に、今日の分の計算ドリルをやり始めました。

けれど、気持ちはケニア…。

なかなかページが進みません。

明日もケニアに会えるかなぁ…。

Den

うん、ここに泊まっているからね。

Kumi3

ね、今、ちょっと見てきてもいい?

Den

明日、きっと会えるから!早く終わらせて ٩(๑`^´๑)۶ もう遅いよ。早く寝ないとね!

Kumi3

 

 

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「学校に行けないなら、スペインをひたすら歩く旅に出ようよ!」と不登校をきっかけに15歳次女と10歳の弟を連れ、サンティアゴ巡礼・カミーノの旅へ行くことにしました。距離は930km、かかった日数は60日間でした。私は英語もろくに話せないというのに、子ども二人を連れて巡礼の旅に行くなんて…、無謀で巨大なチャレンジでした。けれど、なんとかして現状を打破したかったのでした。カミーノ歩き始めの頃、子どもたちは足元はふらつき、背中のバックパックが重く、疲れと不安のかたまりでした。それが日を重ねるごとに、五感がイキイキと働き始め、途中からはすっかり『カミーノの住人』と化していました。果てしなく長い道のりを、日照りや雨風、岩、泥、草木、動物、見知らぬ街、人々に出会いながら、ひたすらに歩いた終盤の頃には、心と身体の声を感覚的に感じていました。そして、幾度となく起きる不思議な出来事、忘れられない言葉、時には悲しい事件、また、最高に幸せな瞬間、それら全てが、カミーノを歩く前から必要な事として編み込まれていたのかもしれない!…と思える出会いと別れの日々でした。
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