カミーノに杖とナイフは必需品、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーで購入
4/15(木) サン・ジャン・ピエ・ド・ポー(準備日)0㎞/€82 @€8×3人分
朝7時過ぎ、アルベルゲの外に出ると
朝焼けが、燃えるようでした。
人と人の周波数
この宿には、15〜6人の巡礼者が泊まっていました。コミュニケーションをとる事ができたのは、ドイツから来たモニカとKOREAのお兄さんのキンの二人でした。
キッチンで顔を合わせた他の数人とも、お皿を洗ったり、テーブルを片付けたり、何かと共同作業をしたのですが、話すキッカケは生まれませんでした。
見知らぬ人が幾人もいる中で
何度も会うのに、全く話さない人…。(これっぽっちも悪い感情はないのですが…。)
初めて会うのに、なんとなく親しみを感じる人…。
があるのでした。それは、実に不思議でした。
お互いが、持っている周波数が近いとでも言うのかしら…。
モニカとキンの二人は、会った瞬間からなんとなく隣に座りたくなり、共に食事の時間を過ごしたのでした。
それは国、言葉、性別、人種も違うのですが、なにかその人といると安心するという感覚でした。
Chai とDenも、英語の単語や身振り手振りでコミュニケーションをとっていました。
このアルベルゲで巡礼が始まる前に、外国の人と話す機会ができました。それは、緊張がほぐれる楽しい夕食のひとときでした。
カミーノが持つ引力
朝の出発前、モニカは言いました。
「あなたたちも私も、カミーノに来たのじゃなくて、カミーノに呼ばれてしまったのよ。ここで起きることは、全てカミーノの意志なのよ。」と言いました。(サンティアゴ巡礼のことを、海外の人はカミーノ・Caminoと呼びます。)
カミーノがまるで生き物
であるかのような言い方でした。
なんだか、わかる気がします…。
これから始まるカミーノは、この出発点に立つまでが大変でした。
たくさんのハードル(学校、休み、費用、手続き、体力、不安…。)がありました。それらでのけ反りそうになっても、
いつも、何かにあと押しされるように、もの事が進みました。
そうして今、ピレネー山脈の小さな町にいるのでした。
そう思うと、モニカの言うように
カミーノの持つ引力!
に引っ張られ、ここへ来たのかもしれません。
私たちは、それぞれハグをしてお別れを言いました。
モニカと、またどこかで会えるといいね!
ヨーロッパの雰囲気が漂う町 S.J.P.P
今日、探索するフランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポー(S.J.P.P) の町は、中世のヨーロッパの雰囲気が漂いました。
石畳の坂道、石作りやレンガ作りの古い町並み。
アルベルゲ(宿)のディスプレイは、巡礼者が見つけやすいような工夫が凝らしてありました。
町角には、サンティアゴ巡礼のシンボル、ホタテとひょうたんの装飾が見られました。
バルの椅子、木のクラフト作品、いい感じ~‼
しかし、ふと見るとChaiは、表情がありませんでした。
どうしたの? う~ん、ちょっと頭が痛いの…。
Chaiは自律神経の不調で、ときどき頭痛が起きました。
町の探索は、休みながらゆっくりと歩くことにしました。 この巡礼で体力が付いて、体調が改善されればいいなぁ…。
カミーノに杖とナイフは必需品!
杖を手に入れる
私たちは、歩くための道具「杖」を探しました。
始めは要らないと思っていましたが
「岩がゴロゴロした山道の下りがあるから、有るときっと楽だよ。」とキンさんが教えてくれました。
サン・ジャン・ピエ・ド・ポー町は、店先に杖を置いている店がたくさんありました。
(ここで手に入れなくても、巡礼の途中の町で、手に入れることが出来ます。)
杖は、ChaiとDenはスキー用のストックにしました。
私は素朴なほうがいいと、木の棒の杖にしました。
どちらも使い勝手は同じでした。
ただ、木の棒の杖のほうが、自分で何か掘ったり、飾り物を付けたりする事が出来ました。使っていくうちにいい具合に使い古されていくのも、愛着が湧いていいかな…と思いました。
杖があって正解だったね!雨の後の泥んこの道、滑るものね!
岩だらけの道の下りや、雨の山道など、ふらついた足元の支えになりました。
ナイフを手に入れる
飛行機に乗るとき、バックパックを機内持ち込み手荷物にしたので「ナイフ」などの刃物類を、持ってくることが出来ませんでした。
それもサン・ジャン・ピエ・ド・ポー町で探しました。
人差し指ぐらいの、折りたたみタイプのものです。
私たちは、自炊中心の節約派でした。
毎日、バケットの長いパンを切り開き、サラミ、ハム、チーズを挟みました。サラミもチーズも、かたまりで売っていました。
他、キュウリ、トマトを切る、リンゴの皮をむくなどで(そのうち皮ごとの丸かじりになりますが…。)毎日重宝しました。
カミーノでオレンジの皮を、ナイフでむけるようになったよ!
長いランチ休憩、お店が閉まる
食料の買い出しに、スーパーマーケットへ行きました。時間は、お昼でした。見るとスーパーマーケットは、12:00~14:00まで閉店という看板がありました。
あら~、いまからランチタイム休憩か~。長いわね~。
学校も同じく長い2時間のお昼休みでした。生徒はいったん家に帰り、家族と一緒に昼食をとるのだそうです。
郵便局も12:30~14:30までお休みでした。そして17時には閉まるのでした。
私たちは、スーパーマーケットが開くまで町をぷらぷらと散歩しました。
黒い靴下をはいているみたいな羊、ちょっとおしゃれ~。
高台から見下ろしたサン・ジャン・ピエ・ド・ポーの町並み。
バスケットとサッカーができる公園の一角が、見えました。
チョコレートでハッピー!
チョコレート専門のお店が、ありました。
わあ!買って買って~!!
何種類かチョコレートを買いました。
店の外のベンチに座り、さっそく割って食べました。
このお店の手作りチョコは、甘さがまろやかで、コクと上品な苦味があり、うっとりする美味しさでした。 頭痛、治まってきたわ~。大丈夫!
チョコレートは、きっと薬にもなるのね!
クリームパイはラム酒の香り
道すがらの洋品店で、Denにピッタリの黒い帽子を買いました。
フランスで見たお肉屋さんやチーズ屋さんも、同じような帽子をかぶっていました。
スーパーマーケットの野菜売り場に行きました。
こんな巨大トマトがありました。
旅の無事を祈るパーティをしない⁉
いいね!
ケーキ買おうよ!!
丸ごと一個のクリームパイを、買いました。
では、みなさ~ん、明日からサンティアゴ巡礼、カミーノが始まりま~す。パチパチパチ~!
ケーキ カット~!
わ~い、いただきまーす!
しかしDenは…
うえっ、お酒の匂いがして無理~。食べられないよ!
ざんね~ん! このラム酒の香りが、美味しい〜のに!!
お店は6時閉店、日没は9時半
今晩のアルベルゲ(宿)は、公営のところへ移動しました。
ChaiもDenも時差や移動の疲れもあり、6時半にはベッドで寝袋にくるまり、そのまま朝まで寝てしまいました。
私は、ちょっとしたフリータイムができました。
夜の7時、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの町を、一人で散歩してみました。
今日でフランス最後の日です。
明日、ピレネー山を越えるとスペインになるのでした。
何か、フランスのお土産になるものがあるかしら、と町を歩きまわってみたのですが、何一つ買い物が出来ませんでした。賑やかだった通りの商店街は、全て6時にはシャッターが閉まっていました。
レストランのみが開いていました。
まだ空は明るく、日没の時間は9時半過ぎでした。
ここで働く人は、閉店後の3時間ぐらいは、明るい空の下で家族や友人と過ごすことができるのね。お昼休みも長いし。いいなぁ~!
石造りのアルベルゲは500年前と同じ!
早めにアルベルゲに戻り、荷物を整理することにしました。
荷物は、厳選して持って来たつもりでしたが、やはりまだまだ重いのでした。町なかの移動でも、息切れしてハアハアしていました。
もっとバックパックを軽くしないと、体力が消耗してしまう~。
荷物を広げてみると、
折りたたみ傘3人分…、合羽があるから要らなかったね、悩むけど軽くしたいわ~。
大箱のバンドエイド…、5分の1ぐらいあれば十分よね。
腹巻き…、要らないね。
メモ帳2冊…、なんでこんなに持ってきちゃったかな…?
と、それらをアルベルゲへ置いて行くことにしました。
公営のアルベルゲの入り口は、ニワトリの看板が目印でした。
サンティアゴ巡礼(カミーノ)の道には、ニワトリが生き返ったという伝説がありました。
石造りのとても古い建物でした。
室内は余計なものが無く、少し殺風景な気もしましたが、聞けば 500年前と同じなのだそうです。
半世紀も前の巡礼者が、ここに泊まっていたんだわ~!
さあ、もう寝よう。明日は早いからね。
おやすみなさい~。
【物価】(€1=130円)
杖木製€9 ストック€7×2 ナイフ€6 歯磨き粉€1 洗剤€1 イチゴ€1.6 ポテトサラダ€1.6 ソーセージ€1.5 バケット€0.6 クリームパイ€4.8 ホットチョコ€2×3 チョコ€3.3 はがき€0.85×2 帽子€6 アルベルゲ€8×3 計 €82.1=¥10,673