サンティアゴ巡礼が教えてくれた学校では教わらないこと

46/60サンティアゴ巡礼サリアからの100㎞を歩かない仲間・バラの奇跡

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531Camino redrose バルバデロ 真紅のバラアップ
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「学校に行けないなら、スペインをひたすら歩く旅に出てみない?」と15歳次女と10歳の弟を連れ、サンティアゴ巡礼(カミーノ)の旅へ行くことにしました。私は英語もろくに話せず、そんな体で子ども二人を連れ、海外の巡礼に行くなんて…、巨大なチャレンジでした。けれど、なんとかして現状の流れを変えたかったのでした。歩き始めの頃は、背中のバックパックが重く、足元はふらつき、疲れと不安のかたまりでした。果てしなく続く長い道のり、日照りや雨風、時には雪!、ごろごろの石道、泥道、草や木に囲まれ、自由に歩きまわる動物、見知らぬ町、様々な国の人々と出会いと別れ、そしてひたすら、ひたすらに歩く日々でした。しかし巡礼終盤になると、子どもたちは、自然の声を、心と身体で聞いているかのようでした。そして『カミーノの住人』と言えるような自由さで、旅の不自由を楽しんでいました。歩いた距離は930km、かかった日数は60日間でした。
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5/31(月)→バルバデロ 整腸剤を飲む  7.2㎞/€45 公営何もない草っぱらの宿 @€5×3

 

私は朝からお腹の調子が変でした。胃がグルグルしていました。どうしてかなぁ

泊まった個室の水道の水が濁っていました。もちろん、飲まなかったのですが、シャワーを浴びた時に口をすすいだ覚えがありました….

持ってきた整腸剤を飲みました。

 

531Camino yoga バルバデロ ヨガ

アラン先生のヨガ教室に参加しました。ドイツ人のお姉さんも飛び入りしました。

カラダを伸ばして腹式呼吸、気持ちいいね~!

Chai

 

遅い出発

 

 

531Camino barbadlo breackfastバルバデロ 朝ごはん

朝食を取り、なんだかんだで出発は9時になりました。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サモス 出発123

相当、出遅れていました。

しかも、道すがらミントの葉を採りながら歩きました。

 

531Camino cantry road バルバデロ田舎道 12

うひゃあ、牧場のニオイがするよ~。

Den

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サモス 魔女木

魔女みたいな木が見送ってくれました。ほら、もう少しだわよ!

 

Den、ニオイ大丈夫?

Chai

531Caminoサンティアゴ巡礼サモスミント鼻2

うん!いい方法見つけたから。

Den

牛の糞の匂いがする道で、Denミントの葉で鼻栓をする大工夫!!

おお!ナイスアイデア

Kumi3

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サモスカタツムリ

ひえ~!カタツムリもびっくりして暴走~ッ!

 

 

サリア教会の前でチーズランチ

 

サリアの町に着いたのが11でした。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア右ベンチ12

柵がホタテのデザインなんだね。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア1町2

街探索をしてみよう。

アラン先生が、郵便局で用事を済ませるというので、私たちは果物屋やティエンダ(食料雑貨屋)で時間をつぶしていました。焼き立てのバケットを手に入れました。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア教会2

用事を済ませたアラン先生と私たちは、サリアの教会の前に座りランチにしました。焼き立てバケットパンは、中はもちもちホクホク、皮はパリパリ、最高おいしいのでした!

アラン先生が丸い木の箱から

「これは、とっておきのチーズだよ!」と言いながらを出してくれました。ガーリックとハーブのクリームチーズでした。

パクパク食べるアラン先生でしたが、ひと切れ食べたChaiDenは、それ以降、手が出ませんでした。

私もひと切れ食べたら

うわぁ、とってもこってり。胃がでんぐり返りしそう!

Kumi3

これは味も匂いも美味しそうなのですが、まるでバターを食べているみたいでした。今日は特にお腹の調子がいまひとつな事もあり、私もほとんど食べることができませんでした

ざんね~ん!

 

アラン先生とお別れ

 

道端ランチをおいしく食べ終わると、アラン先生は

「さて、ここでお別れだ。」と言いました。

さっき、郵便局でこのスペイン巡礼についての原稿を提出し、ミッション終了ということでした。

本当にフランスに帰っちゃうの?

Den

サンティアゴ・デ・コンポステラは、もう目の前なのに~?

Chai

するとアラン先生は言いました。

「ここから先は、新しく道も整備され、歴史的な道や建造物に興味がある私にとって、面白みに欠けるのだ。

お店や宿も観光客価格になるし、人が競うように歩く喧噪の中を、歩くのは遠慮しておくよ。

私はカトリックでは無いから、巡礼証明書にこだわりも無いのだよ。ここまででカミーノを充分味わったさ。」

昨日のアルベルゲでの歓喜に満ちたパーティーは、アラン先生にとってカミーノ最後の夜だったんだね…。

この町のバスステーションから、フランスへ帰るということでした。

カミーノ・サンティアゴ巡礼を歩いた巡礼証明書は

最低100km以上を歩けば手にすることができるのでした。

それで、ここサリアからサンティアゴまでの100kmの道は、人が何倍にも増えるのでした。

 

 

不眠のツボ

 

「そうだ!kumi3にお願いがあるのだ。」とアラン先生は言いました。

もう、30年以上、寝つきが悪かったり、寝付いても、うなされて目が覚め、そのあと眠れなくなってしまうというのでした。頭痛がする時もあるのだそうです。

え~っ、それは大変だったね…。

Kumi3

いつも明るいアラン先生の意外な一面でした。

「自分で押してできる、少しでも楽になるツボを教えて欲しいのだよ。」

 

531カミーノ セルフケア 頭痛 不眠

私はアラン先生の足裏のツボ失眠(しつみん)湧泉(ゆうせん)
頭のてっぺんの百会(ひゃくえ)後ろ頸の天柱(てんちゅう)風池(ふうち)、手の合谷(ごうこく)
6か所を親指で強めに押圧しました。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア教会3a

う~ん、いい感じ!

ちょっぴり痛い感じに押し込みました。

アラン先生はそれらのツボを、丁寧にメモを取っていました。

「ありがとう。楽になったよ。毎日のヨガと一緒にやってみよう。」

「そして巡礼が終わったら是非、フランスへ遊びにおいで!」と言ってくれました。

わあ、行ってみたい!

Chai

アラン先生、元気でね!コックor ヘンまたやろうね!

Den

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア教会123a

それから一緒に写真を撮り、ハグをして別れました。

もっとあれこれ写真を撮りたかったのですが、デジタルカメラのメモリーがいっぱいでした。

不要な写真を整理して使っていましたが、もう限界に来ていました。

サンティアゴ大聖堂に着く前に、XDカードをどこかで手に入れておかないといけないわ

Kumi3


 

意気消沈&注意力散漫

 

私たちは、もとの3人になりました。

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア町坂

なんだか寂しい気持ち…、意気消沈して歩き出しました。

けれど、今日のことを考えていかないといけません。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア町並12

既にお昼過ぎでした。出遅れていました。アルベルゲに入れるか心配でした。

今日の目標は、あと8km歩く予定でした。

 

531Camino town landscape バルバデロ町風景 12

街を見下ろしました。

 

531Caminoサンティアゴ巡礼サリア右レンガ12

今日も暑いね~。

 

531Camino bridge バルバデロ橋 1

ほどなく、田舎道になりました。

私はお腹の調子が、引き続き変な感じでした。何度もトイレ休憩をとりました。

そのうちに、お腹が下ってきました。一歩いっぽが、ものすごく疲れるようになりました。

ううん、お腹イテテ…。

Kumi3

あと8kmは、進んでおきたいな。

Chai


なんか、ちょっと頭が痛い~

Den

Denは私と同様に、バテていました。

 

531Camino railroad バルバデロ鉄道沿い 2

今日は、炎天下になりました。みんな額に髪の毛が汗でペッタリと貼り付いていました。

 

531Camino bridge バルバデロ小さい橋 

しかも、かなり注意力散漫で、道標を2度も見失い、行った道を戻ったりで、ちっともうまく進めませんでした。

 

531Camino railroad バルバデロ鉄道沿い 1

先を急ぎたいChaiの後を、残りの体力で頑張って付いていく私とDen でした。

 

アルベルゲの芝生ベッドで休む

 

新しい道路が建設中でした。

531Camino haighway landscape バルバデロ 高速道路風景 

カミーノも車だと、あっ!という間に行けちゃうんだよね。

Den

 

531Camino cantry road バルバデロ田舎道 12右黄色花

歩きやすい田舎道が続きました。

 

531Camino cantry road バルバデロ田舎道 2

それでも、私とDenは足取りが遅いのでした。

 

531Camino flower landscape バルバデロ お花畑 12

せっかくのお花畑も、楽しむ余裕がありませんでした。

やっと2時半に、アルベルゲを発見しました。目的地よりも随分と手前ですが…。

ヒー、フラフラする~。

Den

はあはあ~、今日はここで休もうよ。

Kumi3

まあ、そうだよね…。二人とも歩けなさそうだしね。

Chai

そのアルベルゲは、周りに家も何もなく、建物の前に芝生の草っぱらと隣に教会があるだけでした。

クレデンシャルにスタンプをもらい、荷物を置き、シャワーを浴び、ササっと洗濯を済ませました。

ふ~っ、とにかく…、とにかく横になりたい

Kumi3

なんとかルーティンワークを終え、外に出ました。

歩いた後、疲れや体調不良は室内のベッドではなく、草っぱらの上で休みたいのでした。

あ~、いい天気!

思いっきり日焼けしそうでした。

草っぱらに大きな木が一本ありました。その木陰が涼しく、抜群に居心地がよいのでした。

そこで横になって休んでいると、太陽の動きで木陰が移動しました。それに合わせて、私たちもゴロンと転がりました。

けっこう木の影の動きが速いのです。目を閉じていると顔が熱くなり、パッと瞼を開くと、いつの間にか太陽と目が合ってしまうのでした。

3人は随時、ゴロンと転げながら昼寝を続けました。

 

真紅のバラの不思議

 

あ~、気持ちいいこと、この上ないわ~。こんな時間って、日本で持つことができるだろうか…?

Kumi3

携帯もない、電話もメールも来ない。

お店もない、やることもない。

食糧は、とりあえずパンとリンゴがあるから大丈夫!

明日の心配?天気が良ければ何とかなるだろう。

ChaiDenは、携帯やゲームに触れることもなく、私のそばで子牛みたいに寝転んでいる。

いま、3人が気にするのは木陰だけ

何にも要らないな〜。

十分だな…。

あ、太陽と目が合っちゃう。転がらなくちゃ…。

 

その時、何処からかカッポカッポと馬のひずめの音がしました。

531Camino 馬二頭 バルバデロ 

音が大きくなったと思うと、草っぱらの前で止まりました。

すると、スペイン人のおじさん二人は、馬から降りました。そして、私たちのほうへ歩いてくるではないですか。

んん?何かまずいことしたかしら…?

Kumi3


おじさん二人は、そのままトコトコと向かってきました。

そして私とChaiの前に来ると

一輪ずつの真紅のバラを手渡し、ニコッと笑うと、そのまま馬に戻りカッポカッポと行ってしまいました。

わあ!グラシアス~!

Kumi3

ムウーチョ、グラシアスー‼

Chai

私とChaiは叫びました。

ねえ、なに?

この素敵なサービス⁈

いま、心の底から無欲になり、ささやかな人生のひとこまに感謝して過ごしていました。

さっきの瞬間は確かにそう言える…。

 

531Camino redrose バルバデロ 真紅のバラアップ

夢じゃないよね?

なぜか真紅のバラが手の中にある!!

不思議だね~!うれしいね~っ!

Chai

うわ~!神さまからの贈り物かな…。

Kumi3

531Camino redrose バルバデロ 真紅のバラ

しばらくの間、私とChaiは

ウフウフフ〜!」

と笑いがこぼれて、止まりませんでした。

 

お葬式でのんびりタイム終了

 

17時半になりました。

私たちは、まだ寝転んでいたかったのですが、

カンカンカンカン・・・!

と鐘の音が鳴り響きました。

すると、この草っぱらに車が入ってきました。次から次へと車が集まり、人々が集まり出しました。そして、隣にある教会へと向かっていきました。

何があるのですか?

Kumi3

聞いてみると、今日はこれからお葬式があるのだそうです。30もすると、駐車スペースがないぐらい、人と車で芝生の野っぱらは混雑してきました。

 

531Camino 教会葬式 バルバデロ 

花をたくさん積んだ車が、到着しました。

私たちの、のんびりタイムも終了になりました。

 

XDカードの自動販売機、出るかどうかはいつも賭け!

 

2時間半、草っぱらベッドで横になり休養したおかげで、私もDenも体調はほぼ回復しました。

このアルベルゲに来る途中、歩いて10ぐらい手前のところで、自動販売機がある小屋を通り過ぎました。草っぱらアルベルゲのまわりには、お店が何もないので、とりあえずそこへ行ってみることにしました。とにかくは売っているはずです。

小屋に入ると、自動販売機が6~7台並んでいました。

ねえ、見て~!これじゃないっ?

Chai

なんと!そこでデジカメのXDカードが自動販売機で売っていました。

ああっ~!今、まさにこれが欲しかったの!自動販売機で売ってるなんて信じられなーいっ!! 超ラッキー!

Kumi3

1GB20ユーロと値段は高いのですが、すぐにも必要な物です。迷ってはいられません。

いま、メモリーの空きが無くて困っていたので、ほんとうに助かりました。

しかし、これはスペインの自動販売機です。何度も痛い目に遭っていました。

ドキドキしながらお金を入れました。

お願い、出てきてね!20€は大きいのよ…。

Kumi3

お札をいれました。

ジジジ、ウィ~ン…

 

コトンッ!

出てきました!

うわぁ、よかった!嬉しい~!

Kumi3


ホッ胸を撫で下ろしました。

 

531Camino vendingmachin バルバデロ自動販売機イラスト

ほか、飲み物、チョコレート、ハムなどが売っていました。

とにかく水!

500mlのペットボトルが80セントユーロでした。

コインを入れると…、

しぃーん…

いやな予感は的中...

お金だけが吸い取られ、水は出て来ませんでした。

ぐあーっ!くやしい!!!

Den

けれど、水は必要です。

再びトライ!

その隣の自動販売機でやってみました。

ドキドキドキ…

ガタンッ!

わあああーい!出たっ嬉しーい!

Den

自動販売機はくじを引いているみたいでした。

でも3人で500㏄じゃ足りないね。もう一本買わないと…。

Chai

信頼できるほうの機械でもう一度、ドキドキしながらお金を入れました。

 

531Camino vendingmachin バルバデロ 自動販売機

やったー!2回連続 出てきた〜‼︎

Den

感激でした…。(普通のことなんだけど…。)

奥のほうに、ハムの自動販売機がありました。

1.2ユーロのハムを買おうとして2ユーロ入れました。

ゴトンッ!

よかった~!

ハムはしっかりと出てきました。

あれれ?

おつりが1.8ユー出てきました。

何これ?釣りが1ユーロ多いよ??

Chai


あははは!さっきのペットボトルの水の分のお返しじゃない⁇ それと今まで投資した分!

Kumi3

怒ったり笑ったり、エネルギーがいることったら

スペインの自動販売機はいつもドラマなのでした。

 

素朴なカミーノの完全食

 

まだまだ、明るいスペインの夕方でした。

531Camino landscape バルバデロ 風景

 

アルベルゲに戻り、キッチンを見ると、ここも鍋や食器がひとつもありませんでした。

 

531Camino dhiner バルバデロ夕食

持っていたパンに自動販売機で買ったハムを挟みました。サラダがわりにリンゴをかじり、水もたっぷり、素朴な夕食をとりました。

一応、炭水化物タンパク質ビタミン繊維が摂れて

カミーノの完全食?!でした。

DenChaiは、アルベルゲの居間で卓球のラケットを取り出し、打ち合いをしていました。

私は日誌を書いて過ごしました。

お腹の調子がいま一つだし、今日は早く寝ることにしよう。

二段ベッドの上の段に私、DenChaiは下の段に場所が取れました。

今日は子どもたちの落下の心配なし、安心ね~!

Kumi3

おやすみなさ~い。

 

 

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