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カミーノを母子3人・60日間・930㎞を歩いた日々・旅ブログ

パリから巡礼事務所へ、TGVでサン・ジャン・ピエ・ド・ポーへ向かう。

WRITER
 
SJPPぱぱお
この記事を書いている人 - WRITER -
「中学校に行けないなら、スペインをひたすら歩く旅に出てみない?」と15歳の次女と10歳の弟を連れ、スペインのサンティアゴ巡礼(カミーノ)へ行くことにしました。初日にガイドブックを失くし、スマートフォンも使えなくなるという状況に陥り、私たちはまるで中世の巡礼者のように道にある黄色い矢印だけを頼りに歩きました。かかった日数は60日、歩いた距離は930kmでした。その後長女と夫と2回ほどカミーノの一部を歩きました。
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4/14(水) パリのトイレは有料だった‼︎

 

パリ空港近くの ibisホテルの朝食は、ビュッフェスタイルでした。

パン、特にクロワッサンが美味しい!

コーンフレーク、ハム、チーズ、カフェオレ、ココア、果物、ヨーグルト、、。

もう一個、チョコクロワッサン食べちゃおうかな!

Den

 

イビスホテルビュッフェ

チーズが美味しい!

Kumi3

みんなお腹がパンパンになるまで食べました。

さて、出発です!

バックパックを背負い、ホテルを後にして歩き出しました。

10分ぐらい歩き、地下鉄の駅に着くと3人は、猛烈にトイレに行きたくなってしまいました。

トイレはどこ?

トイレはどこだ~っ?

やっと見つけました。

ふう~っ!

ところが、ドアが…。

えっ、開かない〜!

Chai

フランスの公共トイレは有料だったのでした。

しかも25セントユーロのコインしか使えない、自動販売機のようなドアになっていました。

トイレ行きたいよお~!もう無理。開けて~早く早くぅぅ!

Den

え~っ、25セント硬貨ないのよ。なんか買ってお札をくずして来るから待ってて。我慢 してよね、ねっ?、頑張って〜!!

Kumi3


私は走り、キャンディだか、ガムだか何だかわからないけれど、とにかく掴んでお札を渡し、おつりで25セントユーロコインを作りました。

それでなんとか3人は、トイレに間に合いました。

日本と同じに考えちゃいけないね…。

Chai

トイレについて学びました。

 

トイレ待ち弟

荷物を持ってのトイレは大変です。乗り換えの駅では、順番に荷物を見張りました。

ママとお姉ちゃん、遅いな〜!

Den

 

 

地下鉄のチケットが買えない~!

 

パリ空港の駅から、TGVが発着するモンパルナス駅まで、地下鉄で移動しないといけません。

チケットは自動販売機で買うのですが、現金は使えませんでした。使えるのはカードのみでした。

フランスはカード社会なのね…。

Kumi3

クレジットカードを入れ、コード番号を入れますが、何回やっても認証しませんでした。

昨日、ibisホテルでチェックインした時も、私のカードは読み取りに時間が掛かりました。

磁気が弱いのかしら~。ああ、まずいわ~。どんどん時間が経ってしまう。TGVに乗り遅れてしまう~。

Kumi3

券売機の前で、私たちのアタフタぶりに気が付いたおじさんが、様子を見て取ると

「わたしのカードで買ってあげるから、その分の現金を渡してくれたらいいよ。」

3人分のチケットを買ってくれました。

その後も

「乗り換えが難しいからね!」

とモンパルナス駅まで誘導してくれました。

メルシー!

Chai

フランスの「ありがとう」を言ってみました。

救いの神があらわれたのでした。

 

電車の行き先が変わる⁉

 

モンパルナス駅から、無事、TGVに乗ることが出来ました。

車窓には、フランスの田園風景が続きました。

座席には大きなテーブルが付いていて、駅の売店で買ったケーキ、ジュースなどを広げ、ゆったり遠足気分でした。

すると…。

あれれ?動かないね...。

Chai

どういう訳だか、途中で電車が止まってしまいました。

10分…  30分… 。

いっこうに、動き出す気配がありませんでした。

なんで?何でだろう…。

Kumi3

待ちくたびれた人が降りて行き、車内の人影はどんどん減っていきました。

何か、アナウンスがあったのかもしれませんが、さっぱりわかりませんでした。というより、行き先の合っている電車に乗っているのだから、座っていればいいのだ!と何も疑うことなく座っていました。

満員だった車内に、いま残っているのは数人でした。

電車の通路を歩いて来た女性の車掌さんに聞いてみると
「この電車は行き先が変わったの。次に来る電車に乗っていくように。」と英語で言いました。

私は、なんとか聞き取ることが出来ました。しかし、半信半疑でした。

え~っ、行き先が変わるなんて…。そんなことあるの⁉ 確かにバイヨンヌ行きだったけれど…。

Kumi3

どうも、ストライキの延長で、電車の運行ダイヤが乱れているようでした。

車掌さんが

「はやく降りて。電車がもう出る!」

と急かされ、バックパックをひっつかみ、3人は慌てて電車からホームへ飛び降りました。

うわあ!

Den

ドドドド~ッ...!

プシュー

その途端、電車のドアは閉まりました。

セーフ!

あぶなかったね~!

Chai

 

415サンジャンピエドポー、駅時計、サンティアゴ巡礼

ホームで待ちぼうけの人々は、みんな混乱していました。

訳が分からないまま、駅のアナウンスで次の電車に乗り換えました。

この先の予定はバイヨンヌ駅へ行き、そこからバスに乗り換えサン・ジャン・ピエ・ド・ポー駅へ行くのでした。

時間がかなり遅れてるわ…。乗り換えに間に合うかなぁ。

Kumi3

 

 

バスの乗り換え時間1分!!

 

私は、電車の中でヤキモキしていました。通常であればバイヨンヌ駅でバスに乗り換えるのに、2時間ほどの余裕がありました。ところが、途中の駅でストップし乗り換えたばかりに、バスの発車時間は、どんどん近付いているのでした。

でも、バスって、電車の着いた時間に合わせて出発する予定になっているはずよね。たいてい~。

Kumi3

日本の時刻表を思い浮かべたりしました。

 

がしかし、かなり時間が押していました。

えっ?、大丈夫かな…。

Kumi3

不安になって来ました。

やっと、バイヨンヌ駅に着きました。

時間は15:08分でした。

バスの出発は15:09分でした。

うわっ、乗り換え時間が1分しかない!しかも、バスのターミナルはどこ?とにかく、わかりそうな人に聞かなくては‼

Kumi3

同じ電車から降りたOL風のお姉さんに、チケット見せました。

すみません。これ見てください。

Kumi3

目の前に、チケットを広げました。

お姉さんは、バスチケットの出発時間を見た瞬間

血相を変えました。

「こっちよ!」

と、いきなり手招きの猛ダッシュで、一緒に走ってくれました。

あのバスだ!うわあ、行かないで~!

Chai

お姉さんと私たち4人は、走って走って息を切らし、手を挙げて、乗ります乗ります~!と激しくアピールをしました。

なんとかバスのドア前に着きました。

ハアハア…、

間に合った〜!

慌てて乗り込み、後ろを振り返ると、OL風のお姉さんはニッコリと笑い、手を振って爽やかに行ってしまうところでした。

メルシ~!

Den

私たちは、バスのドアから大声で叫びました。

今朝、ホテルで教わったフランスの「ありがとう!」を再び、言うことができました。

 

ついにサン・ジャン・ピエ・ド・ポー到着!

 

サン・ジャン・ピエ・ド・ポー(SJPP)は、ピレネー山脈の中腹にある町でした。

バスは、かなりのくねくね道を長い事、登って行きました。

着いた時には、ChaiもDenもすっかりバスに酔ってしまい、真っ青な顔をしていました。

座って休ませよう、と思いました。

すぐ歩いたところに、食料品屋さんを見つけました。

 

415サンジャンピエドポー、アイス、サンティアゴ巡礼

大好物のアイスを買い、ひと息いれました。

もう、気分は大丈夫ね?さあ、行こうか。

Kumi3

一緒のバスに乗って来た他の人々は、皆んな巡礼事務所へ行ってしまったようでした。

バックパックを背負って前を歩いている人は、一人も見当たりませんでした。

 

ここから巡礼事務所まで、15分ぐらいの距離というのは、調べた時に記憶していました。

とにかく、まっすぐ行ってみよう。

古い石造りの城壁をくぐり、坂道を登る道に出ました。

 

地元の女性を見つけ

「巡礼事務所はどこですか?」と聞いてみました。

サンジャンピエドポー町案内してくれた

「こっちよ。付いて来て。」

と、一緒に歩きながら案内をしてくれました。

またもや

メルシー!

Kumi3

今日、3回目ありがとうでした。

 

巡礼事務所にたどり着く

 

たくさんの人々に助けられ、やっとサン・ジャン・ピエ・ド・ポー巡礼事務所にたどり着きました。

ここだね~。やっと着いた~!

Chai

 

巡礼事務所パパお

ChaiとDenは嬉々として、中へ入って行きました。

巡礼事務所の中で、係のおじさんが

「ようこそ~!」

とフレンドリーな笑顔で迎えてくれました。

私は、うれしさと安堵の気持ちで、へなへな~と脱力してしまいました。

ガイドブックを無くした大失敗は、ここにたどり着いたことで、半分は埋まったわよね⁈

Kumi3

ニコニコしながら、クレデンシャルと、巡礼者のシンボルのホタテ貝をもらいました。

 

クレデンシャル

クレデンシャルというのは、アルベルゲ(宿)にチェックインする時に、スタンプを押してもらうカードのことでした。(これは、すでにスタンプを、押してあるものです。)

これを持っていることが巡礼者の証明となり、アルベルゲに泊まることが出来るのでした。

 

Camino Walk Copy カミーノ アルベルゲ コピー

また巡礼事務所で、私たちはガイドブック代わりとなる

町の名前、アルベルゲ(宿)、距離が乗ったプリントを貰いました。

この先、この紙一枚を頼りとして、歩くことになるのでした。

おじさんは、アルベルゲに泊まる時のルールを説明してくれました。

①アルベルゲは一泊しか出来ないこと。

②予約が出来ないこと。

この二つでした。

ほか、出発の道順、モデルコースなどを説明されました。

「大人がだいたい、一日に22、23㎞程度歩けば、35日ほどでサンティアゴ大聖堂まで歩けるのだよ。無理のないモデルコースじゃな。」

ということでした。

巡礼事務所のおじさんは、とても親切でした。

「今日は。公営のアルベルゲは満員だから、少し駅に戻ったところに泊まりなさい。」と泊まる所の手配をしてくれました。

さらに「初日は距離が長いから、山の途中のオリソン宿に一泊した方がいい。予約してあげよう。民間のアルベルゲは予約が出来るのだよ。」と、初日の宿まで手配してくれました。

 

415サンジャンピエドポー、街並み、2.3.サンティアゴ巡礼

早速、今もらったホタテ貝をリュックに付けて歩き出しました。

ホタテ貝を付けていると、巡礼者だとわかるんだね!

Chai

 

 

ドミトリーってどんな所?(男女共同部屋)

 

そのアルベルゲは、一泊10ユーロ、小学生は無料でした。

2階建てで部屋が3つ、部屋の中には、2段ベッドが5~6台置いてありました。

男女の区別がなく、入った順に部屋を割り当てられました。

サンジャンピエドポーアルベルゲ

私たちは、この男女共同部屋、ドミトリー形式に泊まるのは初めてでした。

すぐ隣のべっドで、国籍不明のおじさんが荷物をほどいていました。

私たちは、ズボンを履き替えるため、いちいちトイレにこもって着替えていました

そのうち、ササッとベッドの隅でうまく着替え、隣がまったく気にならなくなって来るのですが…。

 

そのアルベルゲにはキッチンがありました。

道すがら入ったミニスーパーで、インスタントラーメンを見つけました。

日本では、ほとんど食べないインスタントラーメンでしたが、異国のお店で見ると、なんだか嬉しくなり、買いました。

山の中腹の町、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの4月は、まだまだ寒く、キッチンテーブルですするラーメンは、とりわけ胸に浸みたのでした。

サンジャンピエドポーラーメン

あ〜、ラーメン、うまいな~!

Den

 

 

初めての巡礼仲間

 

ドイツからきた女性モニカと、KOREAの青年キンと一緒に食卓のテーブルを囲みました。

「なぜ、この巡礼にきたの? 」と聞かれました。

子どもたちは、あっという間に成長してしまうでしょ。だから、子どもが子どものうちに、カミーノを800㎞を歩くチャレンジをしてみたかったの。きっと何か発見や学ぶことがあるはず。それを一緒に経験してみたいと思って。学校だけが勉強するところじゃないと思ったのね。

Kumi3

と、つたない英語で単語を繋げながら話しました。

モニカとキンは

「それは、君たちにとって貴重な体験になること間違いない!」とChaiとDenを応援してくれました。

そして

「明日、いっしょに歩き出そうよ。」と誘ってくれました。

一緒に行きたいけれど、私たちは、ここにもう一泊して、ナイフを手に入れるつもりなのです。

Kumi3

と話しました。

モニカたちは、とても残念がってくれました。

2段ベッドの上で、この日のために買った寝袋を、初めて広げました。

奮発して、軽くて小さい羽毛のものにして、大正解でした。

3人はジッパーを上まであげ、エビみたいに丸くなりました。

なんだかホカホカして、繭の中にいるみたい~!

Chai

毎日がキャンプだね!

Den

ChaiとDenが、ウキウキわくわくしながら横になっているのが伝わって来ました。

 

 

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