14/60サンティアゴ巡礼の道でバイク事故目撃、胸に十字を切る

アバター
WRITER
 
429道の十字架アップ
この記事を書いている人 - WRITER -
アバター
スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
詳しいプロフィールはこちら

4/29(木)→ナバラッテ / みんなゲーム大好き! 13km/€30   陶芸の街 公営 @€5×2  

 

今日は日本での生活について、話しながら歩きました。

Denはさ、中学に入ったら部活は何やるの?スポーツをやったらいいよ。背もきっと伸びるよ!

Kumi3

テニスでも、バスケでも、野球でも、サッカーでも、空手でも、剣道でも、水泳でも‼︎。面白そうだと思ったら何でもやってごらんよ。

Denは、パッとしない顔で聞いていました。 Denの好きなものはパソコンのゲームです。家にいる時は、我を忘れ画面とにらめっこをしています。時間を決めてやるというルールも、いつのまにか破られ、毎日のように時間の超過です。宿題は?家の手伝いは?とやらなくていけない仕事を注意され、ふくれっ面です。

「いいじゃない、夢中になれることがあるのなら。ゲーム関係の仕事に就くかもよ!」なんて言われることもあります。

でも、でもね。み〜んな大好き、ゲームが‼︎ そんなに沢山の人がゲーム関係の仕事で食べていけるのだろうか。

小さな液晶モニターの中に、子どもの貴重な時間が吸い取られていくような気がして、私はゾワゾワしっぱなしでした。まだ、いろいろなことに先入観を持たず、感覚で生きている子どもの時代に五感で感じるような体験を出来るだけさせてあげたい。

けれど、もうすでに家族で海水浴やピクニックに行こうと誘ってみても「行かなきゃダメ?」という答えになっていました。家に残ってゲームをしていたいのです。

Chaiが「学校だけが全てじゃない」学校から離れるチャレンジをしているように、Denもゲームから離れるチャレンジを、今、カミーノで体験しています。

ゲームやコンピューターから離れ五感をフル活用です。カミーノは見て、聞いて、触って、嗅いで、味わって、そしてひたすら歩く‼︎ です。

 

バイクの事故に遭遇

 

今日は舗装路が続きました。出発して1時間、朝9時ごろ、交差点に差しかかると、、

429バイク横転

道の向こう側にバイクが横転しているのが見えました。

えっ? 何?なに?

すぐそばにライダーが横たわっていました。たった今、起きたばかりの事故でした。ヘルメットをかぶった男の人の首もとから、赤い血が流れ出ていました。

 

429バイクと救急車

すぐに救急車が到着。救急隊がヘルメットを取ろうとしましたが、うまくいかないようです。ヘルメットはそのまま、シャツの上から呼吸マッサージを始めました。

それもうまくいかない。シャツを切って上半身を裸にし、AEDでドンッ、ドンッと電気を通しましたが、いくらやっても、一向に意識が戻る気配はありませんでした。

 私たちは交差点の反対側にいました。DenとChaiは、私の右と左の腕にしがみ付くように、それぞれに掴まり、目を凝らし事故の様子をうかがっていました。他にも十人ぐらいの人が立ち止まり、一部始終を見ていました。

救急隊の懸命な蘇生処置は、思うようにいきません。あたり一帯の空気は、不安と緊張に包まれました。

私は胸が苦しくなってきました。ChaiとDenも、掴まる腕に力が入りました。

結局、男の人は担架に移乗され、救急車の中に担ぎ込まれました。すぐさま、救急車はサイレンを鳴らし走り去りました。

隣にいたスペイン人の男の人が、何かを口走り悲しい表情を浮かべ、胸で十字を切りました。他の人々も同様にしていました。私はそれを見て、同じように胸で十字を切りました。ChaiもDenも胸で十字を切りました。

それから私たちは、自然と両手を合わせ合掌をしていました。

「どうか、あの人の命がここに踏みとどまりますように…。」

行こうか…

 

いくつで死んでも、それが寿命

 

カミーノは私たちに何を伝えたいんだろう? こんな事故を見せるなんて。 

明日、何が起きるかわからない。それどころか、次の瞬間、事故で身体がすっ飛んでしまう事だってある。突然死んでしまうかもしれない。抜き打ちでくるんだな、、、。こわい。

そうしたら、通帳やハンコの場所、わからないだろうな。お母さんからもらった指輪も。私の頭の中も誰も見ることが出来ない。子どもたちに伝えておきたい想いや物事を、紙に書き出しておこうかな、、、

いくつで死んでも、それが寿命と考えよう。老衰でも、ガンでも、事故に遭っても、、、。

いま、平均寿命は確実に伸びている。死の訪れを気長に構える一方で、警戒しながら生きていく、、、。

それは一体どういうことなんだろう? どうしたらいいのかな。

私は、ずっとずっと考えながら歩いていました。

 

429田舎道伝茶

ChaiとDenは「あの人、助かったかなぁ。」そう言ったきり、彼らも自分の中にこもるように、それぞれに歩いていました。

 

動物パラダイス! 

 

しばらくすると、カミーノの矢印は公園の中へと続いていました。無口に歩く3人でしたが、こんな時、動物は、人の心をバツグンに癒やしてくれます。

 

429千鳥

鳥がご挨拶。ピピッ!

 

429ダンゴ虫

ダンゴムシは日本もスペインも同じだね!

 

429ダックス

僕は臆病なんだ。ヤダヤダ〜、サイナラ!

 

429リス

リスの素早いこと!あ、待って〜。何匹も目撃しました。

 

429釣り伝茶

サカナですかぁ? 何が釣れるんですかぁ〜?

 

429あひる

ガァガァガァ!何かくれるんですかぁ〜、それなら近くに行くんですけど…。

 

429橋渡る公園

あそこ、右。何かデッカいのいるよ!

 

生クリームパラダイス!

 

お昼のバケットサンドのあと、Denの心の支えスプレー缶生クリームの登場です。

429生クリームスプレー

うひゃひゃ〜!

 

429町が見える

背中にすぐ食べられるように、生クリームのスプレー缶を取り付けて歩くとは!そんな人、見たことないです。

 

命を考えた日、沢山の十字架を見る

 

今日は舗装路を多く歩きました。

429金網十字

途中、道の金網に十字架が並ぶ光景に遭遇しました。驚くほど沢山の十字架が、しばらくのあいだ続きました。

木の枝や、あらかじめ用意したもの、名前やメッセージを書いたリボンなど、何らかの祈りが、一つひとつに込められていました。

私たちは、さっきのバイクの事故の男の人を思い浮かべました。

あの人助かるといいね。

Chai

ともう一度つぶやき、少し大きな十字架に向かい、3人で手を合わせました。

 

アルベルゲを見逃さないように!

 

目指す街、ナバラッテのアルベルゲは、定員が40名でした。

Denが早歩きになりました。

早く着かないと、いっぱいになっちゃう!

Den

昨日のアルベルゲで「満員!」と言われ、がっかりした人々を目の当たりにしたせいかしら。何はともあれ、早歩きが出来るなんて、体力がついて来た証拠です。

 

429背中に生クリーム

街が見えてきました。

 

429ナバラッテ町遠目

教会の周りにアルベルゲがあるはずです。

 

429ナバラッテ教会

ナバラッテの教会です。

 

 

429ナバラッテ町なか茶

街の中はアルベルゲを見逃さないように、注意して歩かねば…。

 

アルベルゲが開いていなかった!

 

アルベルゲに着くと、まだオープンしていませんでした。

429ナバラッテトンネル待ち

そんな時は入り口にバックパックを並べておけばいいのです。

アルベルゲの開く時間は、ドアに表示されているので、それまでに戻ってくればいいのです。

いま来た男女3人の巡礼者は、アルベルゲの定員が40人というのを確認しました。

429ナバラッテリュック待ち

それからバックパックの数を数え出しました。

その後「オーッ!」と額を叩き、ガッカリした声をあげ、もう一度、慎重に数え出しました。

それから「大丈夫だった〜!」と皆でハイタッチをし、はしゃいでいました。多分、定員ギリギリで入れたようです。

 

ナバラッテは陶芸の街

 

ナバラッテの土地は陶器を作る粘土が産出されるようです。 

429ナバラッテ胸像伝

陶工の胸像がありました。

 

429伝ブランコ

公園で巨大な壺の遊具をみつけました。隠れん坊できるとか?でも、ゴミがたまっちゃいそう…。

 

当たり前の事が嬉しい!

 

アルベルゲの真ん前に、なかなか品揃えの良いミニスーパーがありました。

429ディナー

ピザと鳥のから揚げ、野菜を買い、キッチンで温めました。ちょっとしたご馳走になりました。

しかし料理のせいだけでなく、今日は何故かお互いに対し優しくなっていました。いつもの3人で食べる食事が、いつもより良いもののように感じました。

多分、今朝のバイク事故を胸にしまいながら、一日の終わりに皆が揃って食卓に無事つく事ができたその当たり前のことが嬉しく、生きている実感を感じたのかもしれません。

うまく説明できないけれど、昼間の答えが、ここにありそうな気がしました。

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
アバター
スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
詳しいプロフィールはこちら

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です