サンティアゴ巡礼が教えてくれた学校では教わらないこと

14/60サンティアゴ巡礼でバイク事故に合掌、当り前の事が有難い!

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429 スペイン巡礼 子どもと海外 ナバラッテ十字架 navarrete
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2010年4月、母と15歳娘と10歳息子の3人は、東京からスペインへと向かいました。サンティアゴ巡礼の道(カミーノ)930㎞を歩くためです。期間は60日間、学校は3か月休みました。私と子どもたちは旅生活の中、世界中の人々と出会い、素晴らしい奇跡、また、がっかりな事件…と、学校では教わらないことをカミーノは教えてくれたました。スペインの景色や巡礼の生活風景を写真とともに紹介していきます。
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4/29(木)→ナバレッテ  出発直後公園で遊ぶ! 13km/€30   陶芸の街 公営 @€5×2  

 

朝8時、歩き出しました。

429 スペイン巡礼 子どもと海外 ログローニョ ナバラッテ navarrete 2

ログローニョは大きく、しばら街並みを見ながら歩きました。

 

429 スペイン巡礼 子どもと海外 ログローニョ12 ナバラッテ navarrete 2

サイコロにデザインされた置石がありました。

 

429 スペイン巡礼 子どもと海外 ログローニョ公園 ナバラッテ navarrete 2

うひゃひゃ!公園で遊んでいこうね!

Den

うーん、ちょっとだけだよ!

Chai

早くアルベルゲに着きたいのですが、初っ端からログローニョの公園で遊んでしまいました。

 

日本に帰ったらどうする?

 

昨日、Teppiとバルで話したとき、久しぶりに日本の話題で盛り上がりました。

その続きのように、日本の生活について話してみようと思いました。

すると、Chaiは一人で先をずんずん歩いて行ってしまいました。

あら~、考えたくないのかしら…。

Kumi3

横にいるDenに話しかけました。

Denはさ、中学に入ったら部活は何やりたいの?運動部いいんじゃない?身長も伸びるんじゃない!

Kumi3

Denは、パッとしない顔で聞いていました。

 Denは、今もっとも興味のあることはゲームでした。

学校から帰宅すると、宿題や家の手伝いを超高速て終わらせ

「もう、フリータイムね!」と我を忘れ、画面とにらめっこをしていました。時間を決めてやるというルールも、毎日のようにスルーしてしまうのでした。

「いいじゃない、夢中になれることがあるのなら。

ゲーム関係の仕事に就くかもしれないよ!」なんて言われることもありました。

けれど考えてみると..

そんなに沢山の人がゲーム関係の仕事で食べていける訳がないのでした。

液晶画面の中に、子ども時代の貴重な時間が吸い取られていくような気がして、私はゾワゾワしっぱなしでした。

まだ、いろいろなことに先入観を持たず、感覚で生きている子どもの時代に五感で感じるような体験を出来る限りさせてあげたい。

だって、ゲームは大人になってもできるのですから。

けれど、もうすでに家族で海水浴ピクニックに行こうと誘ってみても

「行かなきゃダメ?」という答えでした。家に残ってゲームをしていたいのでした。

Chaiが学校から離れるチャレンジをしているように

Denもゲームから離れるチャレンジを、今カミーノで体験しているところでした。

見て、聞いて、触って、嗅いで、味わって。

カミーノは五感をフル活用でした。

 

 

バイクの事故

 

今日は舗装路が続きました。

出発して1時間、朝9時ごろ、交差点に差しかかると…

429 スペイン巡礼 子どもと海外 ナバラッテ 事故バイクnavarrete

道の向こう側にバイクが横転しているのが見えました。

たった今、起きたばかりの事故でした。

えっ? 何?なにがあったの?

Kumi3

3mほど先に投げ出されたライダーが横たわっていました。パトカーが止まり、通行人に取り囲まれていました。

429バイクと救急車

ヘルメットをかぶった男の人の首もとから、血が流れ出ていました。

すぐに救急車が到着し救急隊がヘルメットを取ろうとしましたが、うまくいかないようでした。ヘルメットはそのままにして、シャツの上から呼吸マッサージを始めました。

それも、うまくいかないようでした…。

シャツを切り上半身に直接、AEDで電気を通しましたが、いくらやっても意識が戻る気配はありませんでした。

あたり一帯の空気は、不安と緊張に包まれました。

 私たちは交差点の反対側にいました。DenとChaiは、私の両側の腕にしがみ付くようにそれぞれ掴まり、事故の様子をうかがっていました。

他にも十数人の巡礼者や通行人が立ち止まり、ぼう然と見ていました。

救急隊の懸命な蘇生処置は、思うようにいきませんでした。

私は胸が苦しくなってきました。ChaiとDenも、掴まる手に力が入りました。

結局、男の人は担架に移乗され、救急車の中に担ぎ込まれるとすぐ、サイレンを鳴らし走り去りました。

隣にいたスペイン人の男の人が、何かを口走り悲しい表情を浮かべ、胸で十字を切りました。他の人々も同様にしていました。

私はそれを見て、同じように胸で十字を切りました。ChaiもDenも同様に胸で十字を切りました。

しかし、それから私たちは、

自然に両手を合わせ合掌をしていました。

「どうか、あの人の命が踏みとどまりますように…。」

 

いくつで死んでも、それが寿命

 

カミーノで起きることの全ては、カミーノがその人に向けてプログラムを組んでいると聞いたことがありました。

私たちはたった今バイクの事故を目撃し動揺しました。

カミーノは私たちに何を伝えたいのだろう? 

明日、何が起きるかわからない。それどころか、次の瞬間、事故で身体がすっ飛んで、突然に死んでしまうかもしれません。

突発事故、誰にだって抜き打ちでくるのよね…。

Kumi3

そうしたら、通帳やハンコの場所、わからないだろうな。お母さんからもらった指輪も。私の頭の中も誰も見ることが出来ない。子どもたちに伝えておきたい想いや物事も…。紙に書き出しておこうかな、、、

いくつで死んでも、それが寿命と考えよう。老衰でも、ガンでも、事故に遭っても…。

いま、平均寿命は確実に伸びています。

人生の終わりを気長に構える一方で、こういった不慮の事故を警戒しながら生きていく…。(特に日本は地震や自然災害の多い国です。)

死に直面した場面に遭遇すると、自分だけが大丈夫なんてあり得ないとまざまざと実感するのでした。

私は、ずっと考えながら歩いていました。

429田舎道伝茶

ChaiとDenは

あの人、助かったかなぁ…。

Den

そう言ったきり、彼らも自分の中にこもるように、それぞれに歩いていました

 

動物パラダイス! 

 

しばらくすると、カミーノの矢印は公園の中へと続いていました。

429 スペイン巡礼 子どもと海外 ログローニョ公園看板 ナバラッテ navarrete

スペインの森林公園の注意書き看板でした。

 

無口に歩く3人でしたが、こんな時、動物は人の心をバツグンに癒やしてくれました。

429千鳥

鳥がご挨拶。ピピッ!

 

429ダンゴ虫

ダンゴムシは日本もスペインも同じだね!

 

429ダックス

僕は臆病なんだ。ヤダヤダ〜、サイナラ!

 

429リス

リスの素早いこと!あ、待って〜。何匹も目撃しました。

 

429釣り伝茶

サカナですかぁ? 何が釣れるんですかぁ〜?

 

429あひる

ガァガァガァ!何かくれるんですかぁ〜、それなら近くに行くんですけど…。

 

429橋渡る公園

ほらっあそこ、右。何かデッカイのがいるよ!

Den

 

 

生クリームパラダイス!

 

道でカミーノランチにしました。

429 スペイン巡礼 子どもと海外 ランチ12 ナバラッテ navarrete

 

お昼のバケットサンドのあと、Denの心の支えスプレー缶生クリームの登場です。

429生クリームスプレー

もう、そのままどうぞ!

Chai


うひゃひゃ〜!

Den

 

429町が見える

背中にすぐパクリとできるよう、生クリームのスプレー缶を取り付けて歩くとは!

そんな人、見たことないですよ~。

Kumi3

 

命を考えた日、沢山の十字架を見る

 

今日は舗装路を多く歩きました。

429金網十字

途中、道の金網に十字架が並ぶ光景に遭遇しました。驚くほど沢山の十字架が、しばらくのあいだ続きました。

木の枝や、あらかじめ用意したもの、名前やメッセージを書いたリボンなど、何らかの祈りが込められていました。

私たちは、さっきのバイクの事故の男の人を思い浮かべました。

あの人助かるといいね。

Chai

と、つぶやき、少し大きな十字架に向かい、3人で再び手を合わせました。

やはり、私たちは胸でクロスを切るより、合掌するほうがしっくりくるよね。

Kumi3

 

 

アルベルゲを見逃さないように!

 

目指す街、ナバラッテのアルベルゲは、定員が40名でした。Denが早歩きになりました。

早く着かないと、いっぱいになっちゃう!

Den

昨日のアルベルゲで「満員!」と言われ、がっかりした人々を目の当たりに見たからかしら。

いいね~。積極的~!早歩きが出来るなんて、体力がついて来たのね!

Kumi3

429背中に生クリーム街が見えてきました。

 

429ナバラッテ町遠目教会の周りにアルベルゲがあるはずです。

 

429ナバラッテ教会ナバラッテの教会です。

 

429ナバラッテ町なか茶街の中はアルベルゲを見逃さないように、注意して歩かなければ…。

 

アルベルゲが開いていなかった!

 

アルベルゲに着くと、まだオープンしていませんでした。

429ナバラッテトンネル待ち

そんな時は、入り口にバックパックを並べておきました。アルベルゲの開く時間はドアに表示されているので、それまでに戻ってくればOKです。

いま来た男女3人の巡礼者は、アルベルゲの定員が40人というのを確認しました。

429ナバラッテリュック待ちそれからバックパックの数を数え出しました。

その後「オーッ!」と額を叩きガッカリした声をあげ、もう一度慎重に数え出しました。

それから「大丈夫だった〜!」と皆でハイタッチをし、はしゃいでいました。多分、定員ギリギリで入れたようです。

 

ナバレッテは陶芸の街

 

ナバラッテの土地は陶器を作る粘土が産出されるようした。 

429ナバラッテ胸像伝

陶工の胸像がありました。

 

429伝ブランコ

公園で巨大な壺の遊具をみつけました。

隠れんぼができるとか…? でも、ゴミがたまっちゃいそう…。

 

当たり前の事が嬉しい!

 

アルベルゲの目の前に、なかなか品揃えの良いミニスーパーがありました。

429ディナーピザ、鳥のから揚げ、野菜を買い、キッチンで温め調理しました。

わあ、今日はご馳走だね!

Chai

わーい、肉肉、ピザピザ!

Den

品数の多い賑やかな食卓に、笑顔がこぼれました。そして今日は何故か、

お互いに対し優しくなっていました。いつもの3人で食べる食事が、

いつもより良いもののように感じました。それは料理が豊富だから、という事だけではありませんでした。

多分、今朝のバイク事故を胸にしまいながら…

一日の終わりに無事に、皆が揃って食卓につく事ができたその当たり前のことが嬉しく、生きている実感を感じたのかもしれません。

うまく説明できないけれど、昼間の答えが、ここにあるような気がしました。

 

 

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2010年4月、母と15歳娘と10歳息子の3人は、東京からスペインへと向かいました。サンティアゴ巡礼の道(カミーノ)930㎞を歩くためです。期間は60日間、学校は3か月休みました。私と子どもたちは旅生活の中、世界中の人々と出会い、素晴らしい奇跡、また、がっかりな事件…と、学校では教わらないことをカミーノは教えてくれたました。スペインの景色や巡礼の生活風景を写真とともに紹介していきます。
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