4/60カミーノで馬が喝!自動販売機に3連敗、エロスキ激安スーパー
4/19(月)→パンプローナ 出発出遅れ~ 21.7km /€38 公営ジーザスマリア @€6×2
朝、皆んな7時に起き、7時半には出発できそうだったのですが、中庭に干した洗濯物の取りこみができず、立ち往生していました。
中庭に出る鍵が閉まっていて、オスタピレロが来るまでドアが開かないのでした。 オスピタレロ、遅いわね~。
オスピタレロが来たのが、8時過ぎでした。
大急ぎで洗濯した服をバックパックに詰め、出発しました。ほとんどの巡礼者は、すでに出発していました。
ズビリの町は、時計の針と同じ回数、教会の鐘が鳴り響きました。 どこにいても時間がわかるって、便利かもね。
8時半、歩き出しました。
けっこう早起きして、大急ぎで支度したけど、出遅れちゃったね…。
馬の牧場がいっぱい
曇り空でした。
何百年も前から立っている石造りの建物。
その横には墓地がありました。
どんどん、家がまばらになっていきました。
馬が金網越しにコンニチハ~。
「いってらっしゃい~!洗濯物は、前の日に取り込んでおくんだよ~!」とアドバイス…。
「どこから来たの~?」元気いっぱいの馬が、私たちを調査しに掛け寄って来ました。
原っぱの道になってきました。のんびり草を食んでいる馬は、ちょっと違う種類かな?
この辺りは馬の牧場が多いのでした。
カミーノ4日目、気合入らず…
2時間歩いたところで、3人ともバテバテに疲れてしまいました。
今日は、歩き出して4日目でした。
少し慣れてきて、1日の流れがざっとわかって来ました。疲れても、荷物が重くても、歩いていけば、たいてい何とかなるもんだ、と先が読めてきて、緊張感が無くなってきました。
ね~、休憩にしようよ。
さっき休んだばかりじゃな~い⁈
ちょっと座ろうよ…。
もう、休憩?早くない?
ねえ、おやつ無いの~?ここで休もうよ。
まあいいか…、
今日は、20分毎に休憩をするようでした。
手前で見た馬と、ここの犬とニワトリと、猫も近くで休んでいました。
ここ、ブレーメンの音楽隊みたいじゃない?
あはは!ヒヒン・ワン・ニャン・コケッコッコー!
よく見ると、めん鶏はケージの中で、たまごを産んでいました。のどかな農家の庭先の風景でした。(犬の顔がおじさんっぽい…。)
突然、馬がっ! 心臓ドキドキッ‼︎
枯れた大きな猫じゃらしみたいな草がありました。ポキッと折ってマイク代わりにし、歌を歌いながら歩いていました。
すると…
突然!
真横草原から 一頭の馬 が駆けて来ました。
ドドドドッツドドドッ~
そこどけ~!
馬がChaiの鼻をかすめるように横切りました。
うわあ~っ‼
とっさに飛び退いたChaiは、しりもちをつきました。
心臓がドキドキッ!
飛び出しそうでした。
あわわ、Chaiが踏まれないで良かった〜!
当の馬くんはどこ吹く風。
野原にドテッ!と座りこむと、
「あんまり、ダラダラ歩いているからさ。ちょっとビックリさせたのさ!」とでも言っているようでした・
Denも、あの馬みたいに草っパラで寝転がっていたいなぁ!
カミーノの道しるべ赤白ペンキ
カミーノは、道に迷う事がないようにと、所どころに道しるべがありました。歩いていてしばらくそれが無いと、不安になってくるのでした。
青地に黄色のホタテ貝のマーク、これがポピュラーなものでした。
壁にある黄色い矢印も、随分と助けになりました。
林の中では、赤と白のペンキが木に塗ってありました。
しばらく、草っ原の細道が続きました。
あ~ん、疲れたよ〜!肩が痛~い。
しばらく柵に沿って歩きました。
その先は、石ころゴロゴロの上り坂でした。 はぁひぃはぁひい...。
立ったまま休憩しようか~。
ハ~イ!
そこからの見晴らしは、こんな感じでした。
下に降りていくと、古い石造りの家がありました。
アンテナが見えるね。人が住んでいるのね~。
スペイン自動販売機に怒り爆発!
今日は、出発から出遅れたうえに、ペースが遅くどんどん疲れが際立ってきました。
川沿いに歩きました。
石の橋を渡ると、建物がたくさん見えてきました。アルレの町に入りました。
なんかね、足の甲が痛いんだ~。
どうする?ここでアルベルゲを探そうか?
パンプローナまで頑張る!
ペットボトルの水は空っぽ、水が一滴もありませんでした。
3人とも、喉がカラカラでした。
今、13時半でした。
スペインのお店は、14時から16時までシエスタで閉まってしまうのでした。
町を抜ける前に水分を仕入れておかないとね。
きょろきょろと見回しながら歩きましたが、お店も水道も見当たりませんでした。
すると、自動販売機 を発見しました。
よかった~。それぞれ、好きな飲み物を買っていこう!
コーラやファンタが1缶1ユーロでした。
まずは、Chaiが自動販売機に1ユーロコインを入れました。
チャリン!
コーラのボタンを押しました。
し~ん・・・?
ボタンを押しても、自動販売機はうんともすんとも言いませんでした。
ジュースが出て来ない上、返金レバーをいくら押してもダメでした。
えっ~!何でっ。もう一回やってみようよ。
勇気を出して、もう一回!
Denが1ユーロを入れてみました。
チャリン!
コーラのボタンを押しました。
し~ん….
コインが落ちる音だけが、虚しく響きました。
出てこないっ!もお~やだっ‼︎
地元スペインの高校生ギャル3人が、ワァワァ言いながら近付いて来ました。
それは「わたしたちに任せて。やってあげるから!」と言っているようでした。
ギャルたちは、機械をのぞき込み、叩いたり、返却レバーをガチャガチャした後、その中の一人が私のほうを見て
「お金出してみて!」と手の平を広げました。
あら、やってくれるのね~?
ここは、流れに乗って、お願いしてみよう。
もう小銭は、2ユーロコインしかありませんでした。
「これでいい?」
ギャルたちに渡しました。
でも…、このボロい自動販売機、1ユーロのジュースが出て来ないのに、2ユーロでさらにお釣りが出るなんて、そんなお利口なこと出来るのかしら…。いやでも、きっと、何か地元スペイン流の自動販売機攻略法があるのかもしれない…。
6人みんな、息を飲みました。
チャリーン!
コーラのボタンを押しました。
しーん…
またまたまたっ!虚しく響く…。
コインの落ちる音のみ、ジュースもおつりも出てきませんでした。
3人のギャルは、済まなそうな顔をして私たちを見ました。
DenとChaiは、思いっきりテンションが下がり、うなだれてしまいました。
はああ…。
すると、3人のギャルは、顔を寄せ話し合いをしていました。
そして私たちに
「ね、付いて来て!」というゼスチャーするのでした。
よくわからないけれど…、
後に付いていくことにしました。
EROSKI「エロスキ」・スーパーマーケット
私たちは、3人のギャルの後ろを、カルガモのヒナのように続きました。
ギャルたちは、おしゃべりしながらギャハギャハと笑いながら歩き、時々私たちを振り返りました。ちゃんと付いて来ているかを確かめるようでした。
道の両側にあるお店というお店は、全てシャッターを下ろし閉まっていました。
シエスタなんだね…。
5分ぐらい歩くと、シエスタでも開いている店が見えました。
それはEROSKI(エロスキ)という
激安スーパーマーケットでした。
3人のギャルは、一緒に中に入るように手招きをしました。
そして飲料水やコーラの売っている棚まで案内すると
満面の笑顔のドヤ顔で手を振りながら
「これね~、キャハハ~!」
それから
「じゃね、バイバーイ!」とお菓子のほうへ行ってしまいました。
グ、グラシアス!
聞こえたか聞こえないか、全く気にしない様子で行ってしまいました。
そして、売り場に残された私たちは歓声を上げました。
わあっ、安~い!
普通、一本1ユーロするコーラが、
なんと一本0.39ユーロでした。
私たちのテンションは、いっきに上がりました。
安いっ‼︎ 何もかも〜!
私たちは感動し、他にもチョコレートやビスケット、ドライフルーツ、ナッツなどを仕入れました。どれもこれも、今までのお店の半額でした。
元気がモリモリ湧いてきました。
空が晴れてきました。シエスタでお店が閉まった静かな町並みを歩きました。
洗濯物が干してありました。なんだかスペインぽい感じ!
モニュメントがありました。あれは王様かな?
とりあえず、好きなコーラが買えてハッピー!
だけどさ~、まだここから4㎞もあるのかぁ…
雨合羽は100円均一のポンチョ
パンプローナの城壁が見えてきました。
こんなに、青空だったのですが…。
急に、大粒の雨が降り出しました。
うわっ、スコール?
5分もすると
あれれ?雨止んじゃった~。
通り雨でした。
ちなみに、ちょっとした雨は、100円均一の薄いビニール合羽でしのぎました。それが一番重さが軽いのでした。
パンプローナを探索
城壁の門をくぐり、パンプローナの街に入りました。少し迷子になりましたが、ジーザスマリアという大きくて綺麗なアルベルゲに着きました。
ベッドに荷物を置き、シャワーを浴び、着ていた服を洗濯しました。
みんな、お洗濯終わったね。街の探索に行こ~う!
パンプローナのシティホール。屋根の装飾がステキ~!
広場に行ってみました。
スペインの日暮れは9時半過ぎでした。地元の人は夕方の5時半なんて、まだまだお昼といった感覚でした。
再び「EROSKI・エロスキ」発見!
パンプローナの街をぷらぷら歩くと
「MELCADO」という文字が目に入りました。イラストスペイン語の本で調べてみると「ス-パーマーケット」という意味でした。
近寄ってみると、 わあ!また「EROSKI・エロスキ」発見!!
嬉しくなってスキップをしながら、お店に入りました
そこで、スペインの気になる品々を、ゆっくりと探索しました。
おおっ、丸ごとのウサギ肉を発見!ドキドキ~。
頼もしい洗剤おじさんのキャラ!
今日のアルベルゲに、キッチンがあったのをチェックしてありました。
ミルクにビールにパン、クラッカー、チーズ、パスタ、チップス、チョコレート、いちごも買おう~!
買い物の時間は、最高に楽しいのでした。
国際指圧大会
アルベルゲにもどりました。
赤毛のお姉さんが通ると
あの人、指圧セラピストって言ってたの聞いたよ。
ホントに?
「一緒にご飯を食べませんか?」と声を掛けると
「喜んで!」と一緒のテーブルに座りました。
赤毛のお姉さんは、オーストラリアからきたペンと言いました。指圧マッサージの学校を卒業したばかりでした。
ペンは言いました。
「カミーノを歩く旅で、自分自身を隅々までしっかりとヒールしてから(癒してから)人をヒールする仕事に没頭したいと思うの。」
なるほど~!それはいい考えだわ‼
食事の後「オーストラリアと日本の指圧大会やろう!」ということになりました。
まずは、ツボの確認をしました。
足三里(あしさんり)というツボがあります。
膝の下の外側です。
そこを指さすとペンは
「Ashi-Sanri~アシィサンリィ~」
と言いました。
へえ~、足三里・あしさんり⁉ 同じ言い方なんだ!でも英語っぽいわね。
ペンも日本語の足三里・あしさんりの響きが面白かったようでした。
互いにゲラゲラと笑い合いました。
荷物を軽くする工夫は続く
Chaiは、ノートに英語のテキストを写していました。それは、小さな字で隙間を詰めて書いていました。カミーノを歩き始めてから、空いた時間は、ずっとそれをしていました。
やっと、終わったようでした。
このテキスト、置いていくね。
Chai、ナイス~!
これでテキスト一冊分、バックパックが軽くなるはずでした。
重さにして300gかそこらですが、それが無くなるだけでも確実に肩の負担が減るのでした。
今日のアルベルゲのベッドは、こんな感じでした。二段ベッドの下の段が取れ、Denは落ちる心配が無く安心して眠れるのでした。
では、おやすみなさい!