28/60 犬も耐える寒い雨、普通の事の有難さが浸みるカミーノ

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513 サアグーン 雨中、犬雨宿り サンティアゴ巡礼 
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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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5/13(木)サアグーン 雪!冷たい雨 21.3km/€33 石造り素敵な教会 @€4×2 

 

今朝は、7時に起きました。
冷んやりとした部屋の中、寝袋が恋しいChai とDenを追い立てるようにして起こし、朝の支度をすすめました。

このアルベルゲは人が多過ぎて、食べるスペースもありません。居場所がないのです。早く出ようと思いました。
昨夜の刺すような寒さは、雪となりあたりに白く積もっていました。そして、いまは雨です。とても冷たく寒い雨。

ああ、やだなぁ。けっこう降ってるよ。

Chai

8時、合羽を着て、意を決し玄関を出ようとすると、ふとゴミ箱が目に入りました。

 

パン主食文化のこだわり

 

硬くなったバケットが何本も捨ててありました。

わあ、もったいない!
みんな、硬くなったら食べないんだ。捨てるなら、くれたらいいのに。

Kumi3

硬いパンのおいしい食べ方おしえるよ。板チョコと食べればいいんだよ。
チョコラスクみたいでおいしいのに。

私たちは米主食文化なので、パン主食文化当たり前こだわりは、よくわかりません。もしかすると、硬くなったパンを専門に引き取る業者があるのかもしれません。

道すがらで見たトラックは、荷台に立てた木の柵の中に、硬いパンがギッシリ、詰め込まれていました。たぶん、家畜のエサになるのでしょう。

もし、そういうシステムがあるのなら、パンを気楽に捨てられるのかもしれません。

また、日本でバケットを買うと、スペインの3倍はします。なので私は、捨てられたパンを、よりもったいない、残念と感じてしまうのでした。

 

雪道で靴に水が浸みる

 

雨の中、外に出ました。

 

513 サアグーン 雨の中、1.2 町 後ろ サンティアゴ巡礼 

すぐに靴に水が浸みてきました。

うあー、冷たいっ!

Den

しかも今日は、雨で靴がぐちゃぐちゃに濡れてしまっただけではありません。

 

513 サアグーン 雪の中、1.2 町 前 サンティアゴ巡礼 

雪の冷たさもこたえます。

まずいなあ。このままだと、私たち、足の感覚を失ってしまうわ。

Kumi3

 

513 サアグーン 雪中、後ろ道路 左側 サンティアゴ巡礼 
足の冷たさに成すすべも無く、3人はむきになって歩きました。

 

バルで生き返る

 

雨はみぞれになりました。

 

513 サアグーン 雨中、町2正面 サンティアゴ巡礼 

寒くてからだ全体が、くたくたしてきました。

9時過ぎにバルを発見!胃袋に何か温かいものを流し込んでおかないと!

冷えた巡礼者の先客が7~8人
手を温めるようにカフェレチェのカップを包み込み、大切に飲んでいました。

 

513 サアグーン バル カフェレチェ123 サンティアゴ巡礼 

私たちは、カウンターに3人並んで座りました。Denはコラカオ、Chaiと私はカフェレチェを頼みました。

あ~、生き返るよ〜

Den

他に何にも考えることはなく、いま、この一杯の温かさが幸福感そのものでした。

胃袋って、すごい! 温めて満たしてあげると、速攻で気持ちが上がってきました。

雪、みぞれ、雨、寒さなんて通り過ぎるだけのものさ!と強気になってきました。

 

犬と同じ境遇に癒される

 

バルの入り口にびしょ濡れの小型犬が、雨宿りをしていました。

 

513 サアグーン 雨中、犬雨宿り サンティアゴ巡礼 

寒さと雨を逃れた軒下で、耐えるように立っていました。

Chai が頭を撫でて

いっしょだからね。

Chai

あんな小さな犬も雨や寒さに耐え、外にいるんだもの。同じ境遇だね。私たちも頑張ろう!

 

513 サアグーン 雨の中、1.前2 後ろ町 サンティアゴ巡礼 

私たちは冷たいビシャビシャの雨の中を、再び歩き出しました。

体力も気力も、回復しているのを感じました。

 

 

食べものがあるだけで有り難い。

 

このカミーノ旅暮らしの中で、食事のメニューは選びようがありません。田舎の雑貨屋では、いつも似たような食べ物しか手に入りませんでした。

バケット、サラミ、チーズ、オリーブ、ピクルス、トマト、オレンジ、リンゴ、ビスケット、チョコレート、ナッツ、ドライフルーツ。
これらが食料の基本ベースです。プラスお店にあればツナ、レタス、バナナ、チェリーってとこかしら。そして水は汲んだり買ったりです。

カミーノ中は、ほぼ連日、これらの食材の何かしらを持ち歩き、朝、昼、晩と食べました。
しかし、ぜんぜん飽きないのです。歩いて疲れているせいもありますが、パンがおいしい!

それに私たちは贅沢な気持ちがこれっぽっちも無くなっていました。

10km、20kmとパンや水やリンゴを持って歩く、その重さのつらさを知っているからです。
食事の時間に食べ物がある、という有り難さを知っているからです。

513 サアグーン 雪の中、朝日 1.2 道路 後ろ サンティアゴ巡礼 
今日のような雨や寒さのなか、無言で歩き続ける時のささやかな夢は、次の休憩のときのオレンジやチョコレートでした。お腹にそれらが入っただけで、また歩けるのです。

もし、日本に帰ってピクニックに行くとしたら、このカミーノのシンプルメニューを思い出して袋に詰めて持っていこう。
ベストチョイスなのです。

 

雨の中をハイペースに歩く

 

雨の中を歩くと、意外とペースは上がりました。
早くアルベルゲにたどり着きたい一心が、左右の足をいつもよりハイペースで押し出すのです。

 

513 サアグーン 雨中田舎道 後ろ 1.2サンティアゴ巡礼 先に巡礼者近い

疲れてはいますが、休む時間が惜しいのです。雨に濡れれば濡れるだけ、消耗してしまうので、限界が来る前にアルベルゲにたどり着いてしまいたいのです。

 

513 サアグーン 雨中田舎道 右川1.2サンティアゴ巡礼 

休憩も立ったまま休みました。

お昼ごはんは、手でバケットに穴を作り、チョコを詰め込み、歩きながら食べました。

 

 

雨の中のトイレは「仕方がない」事ばかり

 

Denはいつもその辺で済ませていました。Chaiはトイレに長時間行かなくても大丈夫な人です。

トイレ問題を抱えているのはいつも私でした。雨の中の野っぱらトイレほど、ダメージが膨大なものはないのです。

 

513 サアグーン 雨中、田舎道 1.2 サンティアゴ巡礼 

左右には麦畑があるのみ。高さのあるものは何も見当たりません。

木や建物があれば、その後ろを探すのだけれど、今日はうまく見つかりません。あったとしても、下草や足場が悪く近寄れないものでした。

しばらく何も隠れるところが無いのです。

見渡す限り同じ単調な麦畑の道でした。時々車が通ります。

丸見えになっちゃうなぁ。

あ~、トイレタイムしたい!トイレタイムしたい!

トイレタイムした~い!

もう一時間半、我慢していました。場所を探しながら歩いていました。

限界だわ!

Kumi3

決心しました。 

雨の中の野っぱらトイレがどれだけ面倒かというと、、、。
ザーザ降りの雨の中、連れの2人を立ちんぼで待たせなければいけません。

トイレ!? えーっ、いま?

Den

我慢できないの?

Chai

ごめん、我慢できないの。

Kumi3

当然、不愉快な顔のChaiとDenです。

次の問題は、背中のバックパックが重いので背負ったままでは後ろに尻もちをついてしまうため用が足せません。

バックパックを道端の少しきれいな草の上に置きました。
バックパックは雨に濡れていくのを放置です。仕方ないね…。

麦畑の中をわしわしと分け入ります。膝の上ぐらいまで濡れてきました。仕方ないね…。

靴も畑の泥につかまってぐちゃぐちゃです。仕方ないね…。

ここらでいいか、道から見えないよね?という所まで行き、そのへんの麦を踏み倒し最小限しゃがめる場所を作りました。
雨がザーザー降っています。

傘はポンチョがあるからいいや、と『置いてきます貰いますコーナー』に置いてきてしまった…。仕方ないね…。

ショルダーバッグからティッシュを出した直後から、ティッシュが雨に濡れてしまいました。仕方ないね…。

無事用を足し、ズボンをあげて道に戻ります。ズボンの中も外も、雨に濡れて冷んやりです。仕方ないね…。

道に戻り、濡れたバックパックを背負わなければ…。背中も濡れてしまいました。仕方ないね…。

トイレを済ませた爽快感、安堵感はあるものの、それと引き換えに受け取る不快感も半端ないのです。
冷たい…寒い。どこもかしこも濡れてしまって…。気持ち悪いったらありゃしない。まだまだ歩かなくてはいけないのに。

あ~、仕方な~い…。

Kumi3

 

雨の中、待ちぼうけの人

 

しかし、かわいそうなのは雨の中で待ちぼうけの人たちでした。

ごめんねー!ほんとにごめん!!寒かったでしょ。

Kumi3

513サアグーン、雨雪、待ちぼうけ、1.2サンティアゴ巡礼

ChaiとDenは、野原でみた馬のように、雨に打たれるがままでした。

はーい…。

Chai

うううっ、寒いよっ!

Den

 

そして、ロスタイム!

みんな心にそれを、とんがらせ持っているのでした。

私のトイレタイムの後は3人とも無言で、黙々と歩きました。

513 サアグーン 雨中、麦畑 向こう1.2 サンティアゴ巡礼 

まるで失われた時間と距離を取り戻すかのように…。

 

サアグーンのアルベルゲ

 

513 サアグーン 石橋 1.2サンティアゴ巡礼 

橋を渡ると古い教会が見えました。

 

 

513 サアグーン 町はずれ 1サンティアゴ巡礼 

だんだんと街になってきました。

 

 

513 サアグーン 線路左 見下ろす 1.2サンティアゴ巡礼 

貨物列車が通ります。

 

今日の目的の街、サアグーンへは、14時に着きました。悪天候の中21.3km歩きました。

 

513 サアグーン アルベルゲ 教会 サンティアゴ巡礼 

受付のお姉さんはDenを無料にしてくれました。ラッキー!!

サアグーンのアルベルゲは、大きな教会の2階の大部屋に、2段ベッドが100ぐらいありました。
ロンセスバージェスみたいですが、ここの良さはベッド一つひとつが木の板壁で仕切られていることでした。

今までほとんどがパイプ製の二段ベッドだったため、いつでも隣の人、さらにその奥の人の一挙手一頭足が丸見えでした。その中で眠ってきました。

今晩は、間仕切りがあります。たったそれだけでプライベートが守られるそれってどれほど安心感があるということを実感しました。

ここは居心地がいいね!

Chai

 

 

Soloスーパーメルカドで買い出し

 

キッチンがありました。使いやすそうです。食堂も天井が高くて、居やすい感じでした。

今日はディナーが作れるよ!!

Kumi3

雨も上がってきました。シエスタを待ってから、町へ買い物に繰り出しました。

 

513 サアグーン 出発町は雨 サンティアゴ巡礼 

スーパーメルカドが近くにありました。Soloというところでした。

 

 

513 サアグーン スーパマーケット pato サンティアゴ巡礼 
513 サアグーン チュッパチャプス サンティアゴ巡礼 

安い!品ぞろえもいい!!

 

 

513 サアグーン スーパマーケット サンティアゴ巡礼 

お肉売り場も充実!

豚肉、にんにく、パエリヤ用の米、ほか野菜、たまご、イチゴにスプレー缶生クリーム、赤ワインとミルク、卵、コーンフレーク、を買いました。

 

513サアグーン パン屋 カミーノ サンティアゴ巡礼

パン屋さんもありました。

 

513 サアグーン パン屋 ドーナツカルメラ3 サンティアゴ巡礼 

こんなカルメ焼きのような焼き菓子をかいました。カリカリとおいしいのだけれど、甘くていっぺんには食べられません。

 

513サアグーン 写真館 カミーノ サンティアゴ巡礼

写真館を発見しました。

大きめの街には、必ずあります。スペインは写真館で写真を撮るのが、かなりポピュラーのようです。

 

 

おいしい匂いは人の笑顔を呼ぶ

 

トサントスのアルベルゲで教わったように、パエリヤを作りました。肉を焦らずゆっくり、にんにくとオリーブオイルで炒め、油と旨味を出します。それから野菜、水、ブイヨン、米を入れて煮炊きしました。

キッチンの場所は階段を上ってすぐのところにありました。にんにくの香りをぷんぷんさせながら料理をしていると、たどり着いた巡礼者たちが

「うまそうな匂い!」と叫びながら階段を上がってきました。

「何作ってんの?」とフライパンをのぞいていく人。

 

513 サアグーン パエリア カミーノ サンティアゴ巡礼
「味見させて!」とパエリヤをパクッと食べて「うーん、塩味が足りないね。」とコメントをくれるお兄さんもいました。

おいしい匂いって人の笑顔を呼ぶんだなぁ。

Kumi3

知らない人同士、笑顔と会話が生まれていきました。

そして、たまにこうやって料理をすると、温かいものや、野菜料理をたっぷりと食べることが出来、栄養のバランスが取れます。キッチンと近くにスーパーメルカドがあるアルベルゲは有難いのでした。

 

 

ホットケーキを焼く

 

アルベルゲのキッチンでチェックしておいた使ってよい食材に、小麦粉と砂糖がありました。

Chaiは、Soloメルカドで卵を買いました。

513サアグーン パンケーキ、1. 自炊 カミーノ サンティアゴ巡礼

食後、それらの材料を使い、パンケーキを作ることにしました。

イチゴとスプレー缶生クリームがあります。

今日の寒さ我慢大会の賞品は、パエリヤイチゴパンケーキでした。

 

513 サアグーン アルベルゲ 宿題1.2 サンティアゴ巡礼 

お腹も満たされ、いい気分でした。寝る前までキッチンの食堂で日誌や宿題をしたり、お茶を飲んだりしてゆっくりと過ごしました。

 

 

バケツいっぱいのサラダ!

 

私たちの隣で料理している人は、ひそかに皆の注目を浴びていました。

体重が150kgぐらいはあるかしら。お相撲さんのように大きな大きなおじさんでした。どうやらサラダを作るようでした。横に並べた食材も一人分にしては大量でした。

ここには26センチの平たいお皿しかありません。おじさんは、シャワールームからプラスチックの水色のバケツを持ってきました。お掃除に使うものです。

それを流しでジャブジャブとよく洗い、レタスを3つ、ちぎりながらそこに放り込みました。ほかトマト3個。キュウリ5.6本、ハム、チーズを切って入れ、オリーブオイルと酢、塩胡椒をまぜ、サラダがバケツいっぱいに出来上がりました。

すごいパワーサラダです。

ほんとにほんとにバケツいっぱい食べる人を間近でみました。
他の人も遠巻きに見て 感嘆!しているようでした。

眠くなってきました。

今日は、ベッドの間仕切りのお陰で、とてもリラックスでき、すぐにぐっすりと眠りにつくことができました。

 

 

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