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Kumi3プロフィール
このサイトに来ていただき、ありがとうございます!
Kumi3
私の自己紹介をします。
🐶Kumi3のプロフィール
東京生まれ。
陶芸の仕事を12年間していました。その間、結婚出産、娘2人、息子1人、犬が一匹います。
40歳を過ぎて鍼灸マッサージ師の学校に入り資格を取り整形外科、鍼灸院、訪問マッサージ、リハビリの仕事をしてきました。仕事のかたわら、趣味で絵本作りなどをしていました。
2010年、15歳次女、10歳息子とカミーノ・フランスの道を大西洋まで930㎞を歩きました。
2015年に長女と、2017年に夫と、それぞれ5日間、カミーノの一部を同行しました。
2020年、いちおう子育てが終了~。(一番下が成人)
SNSやパソコンは大の苦手なのですが、なんとかブログを書いています。
子どもと歩くカミーノの生活写真紙芝居
このサイトは、母と10歳男子と15歳女子の3人が、2010年(聖年)に歩いたカミーノ(サンティアゴ巡礼)を写真の紙芝居のように紹介していきます。
歩いた時期は、10年前のことですが
道、自然、動物…。
世界中から来た巡礼者や地元スペインの人々…。
また、母と子、姉と弟、そして自分と自分…。
時代に捉われない、自然との関り、カミーノがくれた様々な出会いと別れ、そして親子のやりとり(バトル)がありました。それは「歩く旅」でしたが「心の旅」でもありました。
カミーノは、実際に行ってみるまでは 謎と不安に満ちていました。
毎日どれぐらい歩けばいいの?
Den
どんなところに泊まるの?
Chai
どんな大変なことがあるのかしら?山賊に遭わないかしら…。
Kumi3
歩き始めは、あれやこれやに戸惑ってばかりでした。
2、3日もすると、その日の体調や道、天気の具合で距離を決め、たどり着いた所にベッドの空きがあればそこに泊まり、空きが無ければ次の町まで歩く…。
予定をたてても、その通りにはいかないのがカミーノだ!と分かってきました。食事は、たいていパンとチーズとリンゴをかじり、キッチンがあれば自炊をしました。
私たちのカミーノは「風まかせ節約派の巡礼スタイル」として展開していきました。
巡礼の日々の記事は、60日間あります。どの日付から読んでも楽しめると思います。
目次ページは日付をクリックすると、その日の出来事に飛びます。
◎最新のスペインの道、宿泊所、交通機関などのインフォメーションは、日本カミーノ・サンティアゴ友の会などのサイトで確認できると思います。
子どもの目線が第一!スマホ、ガイドブック無し。
私たちは、大人の巡礼とは違った、子どもの目線の巡礼で歩くことになりました。
面白いものがあれば時間を気にせず道草し、ケンカや不機嫌で歩けなくなったと思えば、犬や牛やチョコレートでムードが変わり、その日に出会った巡礼仲間が良ければ、どこまでも付いて行く…。
さらに、ガイドブックを失くし、スマホも使えず
道に設置されている「黄色い矢印」だけを頼りに歩きました。
迷ったり、分からないことに遭遇したときは、自分たちのカンを頼りにするか、人に聞くなどして情報を得なけれはならないのでした。
スマホ無し、ガイドブック無しなんて…。なにも、狙ってそうした訳ではないのよ~。
Kumi3
アクシデントでそうなったのですが、結果、お互いのコミュニケーションが増し、それは他の巡礼者に対しても同様でした。
また、スマートフォンの画面に気持ちが吸い込まれることなく、視線は常に「お互い」と「自然の景色の中」にありました。
実際に歩いてみて感じたこと
実際に歩いてみて、感じたことがありました。
カミーノを歩いている人の多くが、独身の若い人、定年したおじちゃんおばちゃんたちでした。
世界各国、老若男女がカミーノを歩きに来ている中、子どもと子育て時代のお母さんは、ほぼ歩いていませんでした。(一組、おばあちゃんと10歳8歳を含む家族に会いました。)
それもそのはず、子どもたちは学齢期にあたるのでした。
カミーノに来る目的のために、2、3か月学校を休ませてまで来るという事は、よほどのことがない限り、行わないでしょう。
勉強の遅れ、成績のダウン、学校行事や部活に穴を開けてまで…。
増して、カトリックではない私たちでした。
もし、学校生活が順風満帆であれば、学校を4月から3ヵ月休み、900㎞に及ぶ長いカミーノを、歩きに来ることは無かったのでした。
さらに、費用も掛かることでした。
(私はたまたま、カミーノへ行く前の年、20年来掛けてきた貯蓄保険が満期になったのでした!)
また、子どもがいるお母さんが、子どもを置いてカミーノを歩きに来るという事も、まず難しいことでした。
子どもがいるお父さんは、何人か歩いていました。自国で待っている子どもの写真を、見せてくれた巡礼仲間もいました。
一般的に子育て中の母親は、子どもとの生活が密接なだけに、カミーノを歩くチャンスは、なかなか訪れないのでした。
そういった訳で
私も子どもたちも、最もカミーノを歩きづらい時代の人なのね…。いろいろな偶然や出来事が重なり、カミーノを歩く機会を得たのだわ…。
Kumi3
カミーノは個人的な社会科見学
小5息子と中3娘と母で歩いたカミーノは、毎日が事件でした。
私の英語が中学生程度であることや…、
ちょっとした親子、きょうだいの喧嘩、重い荷物で痛い肩、雨、雪、悪路、忘れ物、道草、アルベルゲ(宿泊所)、世界中の巡礼者たちとのやり取りなど、様々なことが予想外に展開していきました。
私たちは、そんな盛りだくさんの一日をやっと歩き終えると、その日の大事件でさえ、
次の日に起きる新しい事件に、塗り替えられてしまうのでした。
毎日、全身全霊で歩くので、そうなるのかもしれません。
それで、カミーノの毎日をなるべく写真に撮り、ささいなことも日誌に残していきました。子どもたちも、毎日ノートに日誌を付けていました。
また何と言うか、学校を休んでカミーノに来ているということは、多少なりとも胸にひっ掛かりを感じていました。
「あとで、レポート出してくださいね。」と中学校で言われるかもしれないと思ったり…。(無かったですが…。)
小学校では「帰ってきたら写真を見せてくださいね。」という声掛けがあったので、写真を撮らなくては~!と、ちょっと気負ってみたり…。
なにしろ私は、子どもたちをカミーノに連れ出した責任がありました。
とにかく、聞かれたら、いつ、どこで、何を?ぐらいは答えられるようしておかなくちゃ!
Kumi3
ブログを書いて気付いた「運転手は君だ!」
そして、私も記憶力の低下っぷりも、なかなかのものでした。
今、スペインの道を子どもたちと歩いているという貴重な日々、書き留めておかないと忘れてしまうわ!あれれ?、昨日のランチ…、思い出せない~。
Kumi3
それで日誌は、毎日ノートにびっしりと書き込みました。
歩き終わった午後、消灯のあとは皆が寝静まったキッチンやバスルームの小さなライトの下で、起きたことや言葉をメモしました。
カミーノの魅力や子連れならではの珍事件、巡礼仲間からもらった素敵な言葉など、伝えたいことがいっぱいあるわ!
Kumi3
かえって、それぐらい寝かせたほうが、むしろ当の本人たちも成長し、気にするお年頃を通り過ぎていました。
ところが、このブログ作りというのは、私にとってとてもやっかいなことでした。
サーバー、ドメイン、はたまたデバイス、タグといった基本的な言葉の意味すら、さっぱりわかりませんでした。(スマホ、パソコン苦手…。)
結局、本や動画を見ながら、2年越しでやっと記事が書けるようになりました。
そうして、書くことに集中できるようになり、当時の日誌を読み返し、日々を思い出してみると、私は大きな勘違いをしていたことに気が付きました。
例えてみれば、今までずっと私が「旅という車」に子どもたちを乗せ、運転手をして引っ張っていた…というイメージでした。
私は、大人で母親で、私がお財布と皆のパスポートを持っていましたから。
けれど、カミーノの毎日の生活や出来事は…
子どもたちが運転手をして、私が「旅という車」の車窓から景色を見せてもらいながら進んだのじゃないかしら⁈
Kumi3
そこには、2つの理由がありました。
子どもがいたからこそ展開したグローバルなカミーノ
大人同士であれば、声を掛ける時に「お邪魔じゃないかナ?」とか「言葉が通じなかったらどうしよう…。」といった遠慮や躊躇が出てしまうものです。
それが子どもに対しては、ただ近くにいただけで、気軽に話しかけてくれました。
地元スペインのおじいちゃん、おばあちゃん、オスピタレロ、フランス、ドイツ、オランダ、韓国、エクアドル、カナダ、アメリカ、イギリス…、そして現地で会った日本の人々…、
「おい、ペケーニョ!(ちび助)コーラ飲むか?」
「ホンダ、すごいよな!サッカー選手だよ!」
「へイ、犬見るかい?」
それで旅がさらに楽しく、グローバルに展開していったのでした。
疲れるとわかっていても、遊んでしまうカミーノ
背中のバックパックが重く、その日の距離も長く、アルベルゲ(宿)が早い者勝ちでいっぱいになってしまうことが分かっていても、ブランコがあれば乗り、カエルがいたら踏まれないか心配になり、安全なところへ逃がし、川があれば石切りをしてしまう…。
効率や疲れることなどを、まったく度外視した歩きっぷりでした。
気の向くままに遊び歩くカミーノを、せかし怒ることもありましたが…、
そのうち私も一緒になってブランコに乗り、カタツムリを探し、雲の影を飛び越しながら歩くようになりました。
子どもたちの遊びたい衝動に巻き込まれ、また子どもの横でそれをするなら、私も恥ずかしくもなく(これ大事!)うまいこと子どもに返ることが出来ました。
えっ!出発する前に卓球の朝練するの?今日は30㎞近く歩くかもしれないのに⁈ まあ、いいか~。
Kumi3
子どもは適応力の天才!五感がフル回転
子どもたちは、始めの頃は歩き慣れず、スペインの勝手もわからず、くたくたに疲れ…。
10歳息子などは、何でここに来たのか訳もわからず、フラストレーションが溜っていました。
うあ~あっ!、なんでこんなとこ歩いてるんだよ~!!
Den
この先、長いのに…。大丈夫かしら、わたしたち。不安…。
Kumi3
ところが一週間もすると、身体だけでなく頭にも体力⁈ が付いて来ました。
子どもたちの巡礼生活は、モノクロから鮮明なカラーに移り変わったようでした。
少し前までは、自然や道や言葉が敵!だったのですが
いつの間にか
五感をフル回転し、それらと友だちになっていました。
サンティアゴ大聖堂が近くなるにつれ
あ~あ、終わりたくないよ!!
Den
大西洋まで歩こう!そうしたら、カミーノがもっと延びるもの!!
Chai
どれほど不便で、粗食で、荷物が重く、ゲームもケータイも無いというのに!
たまたま、学校が合わず体調を崩すというマイナスのことがあり、カミーノに来ました。けれど、この言葉を聞いて
ここに来るまで、「始め」はいろいろ心配して私が連れて来たけれど、「途中から」は、子どもたちが私を連れて行ってくれたようなものだわ!
Kumi3
カミーノは知っておくといつか役に立つかも!
カミーノは、時には逃げ場になるかもしれません。
そう言うと、なんだか良くないイメージかもしれませんが…。
いつもの日々を「高速道路」と例えると、カミーノを「サービスエリア」に見立ててみます。
日常の速さから減速し、いっとき抜け出して休んでみようというような…。
私で言えば、母親=子どものこと、家族のこと、仕事のこと、そして一人の個人としての夢、そのどれもが複雑に重なり合い、前がよく見えない時でも止まるわけには行かず、ただひたすら進むしかない…、そんな時期でした。
うひゃ~、どこか、逃げ場があったらいいのに~。何だか疲れたわ~。
Kumi3
ガチガチに組み込まれた日常から抜け出したい~。
そんな時は、近くの銭湯や日帰り温泉で、気持ちをリフレッシュする工夫などをしていました。
ただ、どうにもならない時もあります。
何とか現状を大きく打破したい時もあるのでした。
子どもが学校に行けなくて、身体も心も健康から遠ざかっていく…。
そんな時、カミーノを知っていたので、私は行くことを選択枝に入れて考えてみたのでした。
幾人かの巡礼者が
・仕事の壁、人生の壁に、生身でぶつかったら自分が壊れてしまいそうだから…。
・親しい人を亡くして…。
そういったことをきっかけにして、カミーノを歩きに来ていました。
カミーノをサービスエリアにして
自分とゆっくり丁寧に対話をする…。
という時間が必要だ、と感じたのだと思います。
また、カミーノを歩くことは、決して楽ではないので
毎日、歩く限界を感じたのち
水や食べ物が心の底からおいしい!という
普通のことに「生きている喜び」を感じ
ムシャムシャと食べる生命力を自分の中に見い出すのでした。
そうした日々が、いつの間にか「癒し」に繋がり
心がニュートラルな状態になっていくのだと思います。
そんな訳で、もしかすると
カミーノを知っていると、いつか何かの役に立つかもしれません。
もちろん、時間とお金に余裕ができたので、カミーノを歩いてみたい!とか…。
800㎞は無理だけれど、100㎞ぐらいなら…。
仕事、1ヵ月2ヵ月は休めないけれど、10日間ぐらいなら…。
カトリックではないのだけれど…。
大丈夫です。
カミーノを歩くことは、いつでも、どんなやり方でもウェルカムです。
(冬は寒いのでオススメしませんが~。)
このサイトでは、ちいさなケンカや取るに足らない出来事から、奇跡の大事件、スペインの雰囲気、巡礼者の食事、ベッド、教会、自由な犬、牛の臭いなど、写真をなるべく載せ、紙芝居のようにあげてみました。(写りやピントはゴメンナサイ!)時には、イラストも説明に使ってみたりしています。
そして、カミーノで出会った各国の巡礼仲間たちが、子どもたちとのやり取りの中で、素晴らしいメッセージをたくさん残してくれました。
それらの言葉をノートに見つけ、書き起こしながら、
これぞカミーノの宝物!と感じています。
それをシェアできることにも、ブログのやりがいを感じています。
そのほか、写真ギャラリー、カミーノその後の旅、絵本作品など、随時あげていきます。ときどき、覗いてみてください。
サンティアゴ巡礼のゴール、サンティアゴ・デ・コンポステラ街の巡礼事務所で発行してくれる巡礼証明書には、三種類ありました。
①カトリック
②スピリチュアルの探求
③文化的興味
私たちは②の「スピリチュアルの探求」で巡礼証明書を発行してもらいました。
カトリックでない私たちが、カトリックの道を歩かせてもらい、手にした巡礼証明書に「スピリチュアルの探求」そんな言葉が用意されていたとは!
カミーノの懐の深さを感じました。
このブログでカミーノの旅生活を、少しでも楽しんでいただけたら、本当に嬉しく思います。本当に不思議な魅力のある道ですから!
Kumi3