22/60カミーノは雨、気温2℃、しかし生まれた時の話で心ホカホカ

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507オルニージョス体育館に泊まるB
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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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5/7(金)→オルニージョス:目覚ましのギター 20km/€23   体育館ベッド @€5×3

 

 眠れなくなった昨夜も、いつの間にかうとうとし眠りこけていました。目が覚め、時計を見ると6:45でした。あー、寝袋が気持ちいい~。7時には起きないと、、、とぼんやり考えていました。

ジャスト7:00になると、リアがギターを弾き始めました。それはボリュームを押さえた静かな美しいメロディーでした。リアは上手にみんなを起こしました。

とても居心地の良いアルベルゲでした。空気が優しい。人もみんなフレンドリーで、たった一泊だったけれど、皆と譲り合い助け合って過ごすことができました。オスピタレロがそういう雰囲気を作ってくれていたのかな。

8時にはアルベルゲの皆んなは、出発してしまいました。

 

お別れを言いたかったよ。

 

私たちはオスピタレロと(アルベルゲのスタッフ) 別れを惜しみながら、道の案内などを聞きました。オスピタレロはChaiとDenに「頑張ってな!」と声を掛けてくれました。

そして

あ、やっぱり、もう一度トイレ行かせてね!

Kumi3

と支度を整え直し、さらに出発が遅れました。

あれ~、雨が降ってきたよ~

Chai

窓ガラスに雨筋が次々と付き始めました。

やだなぁ~

Den

 

507ブルゴス寄付アルベルゲステンドグラス

3階にあるアルベルゲの階段を降りる途中のステンドグラス。

階段を下まで降りると、あれ、誰かいます。

リアが軒下で待っていてくれました。15分ぐらい、寒い中に居てくれました。リアは「お別れがしたかったからね。」と言いました。

ありがとう、嬉しい〜!

ああ、そうだね…。1人で歩く巡礼者はたいてい早足です。練日、30km近く歩く人もザラにいます。私たちとは到底、歩速が合いません。

ここでお別れなんだ…

分もう会えないね。淋しくなるな…。

507ブルゴス小さなアルベルゲ前巡礼仲間と

「じゃあね、ブエン・カミーノ!」

Chai、Den、私と順にハグをして写真を撮って別れました。

 

ブルゴス大聖堂さようなら!

 

 さあ、今日は20km、合羽を着て歩き始めました。アルベルゲが充実していると、翌日は気持ちよく歩き出すことが出来ます。

507ブルゴス大聖堂曇り空

ブルゴス大聖堂、さよなら!

 

507ブルゴスから出発、石橋1.2

石橋を渡ります。

 

507スペイン家の補修

あら、こんな家の補修法があるのね。初めて見ました。

 

507カミーノ道のホタテマーク

道にカミーノのビッグサイズホタテマークです。

 

ブルゴスの街のはずれに公園がありました。

507カミーノスペイン公園遊具

おしりがカップにはまってグラングランッ!

 

小さな犬が付いてくる

 

雨の上がった空は鉛色です。

507ブルゴスカミーノ小型犬

小さな犬がひょっこり現れました。

 

507カミーノ犬がついてくる

Denのあとを付いてきます。振り返ると止まり、歩き出すと犬またも歩きだします。

しばらくかわいい追いかけっこを楽しみました。終いには心配になってしまいました。

お家へ帰れるかい?

 

小さな村で白猫がお出迎え

 

 

507ダルダホス村

小さな町に入りました。

 

507カミーノ巡礼道の白猫

今度は白猫がお出迎えです。ニャーッ!

 

507ブルゴスから小さな教会1.3

素朴な町の教会を通り過ぎます。

 

 

曇り空、麦畑、メセタの大地

 

507雨曇りメセタの大地はじまる1.2

すっかり、家がなくなってきました。

 

507メセタの大地1.2

メセタの大地が続きます。

 

507カミーノメセタの大地曇り1.2

寄り道しないでよ~

Chai

 

507カミーノメセタの大地の麦畑1

麦畑ばっかり。寒いよ~。

 

507メセタ大地1本の木

あの木「わしも一人で頑張っているよ、あんたたちも頑張れー!」と言っているのかもね。

 

507ワインディングロード、メセタの大地1

町がみえてきたよ。もう少し!

 

 

歩く栄養、出産直前エピソード

 

ブルゴスの大都会で見た気温は2℃でした。家もなく、吹きっさらしの麦畑だらけの道はもっと寒いはずです。

途中の小さな村で焼き立てパンが売っていました。こんな丸パン、初めてでした。

 

507カミーノ丸パンが美味い

まだ温かい。直ぐ、かじりつかなくちゃ!

子どもたちは、再び産まれた時のエピソードを聞きたがりました。

今日のように雨が降ったり止んだりで寒い日は、気持ちが下がります。歩く栄養になるようにと、病院にたどり着いて生まれるまでのストーリーを話しながら歩きました。(出産にまつわるエピソードは、100人いたら100人分のストーリーがあります。たった三人でも、こんなに違います。↓

お姉ちゃんはどんなだったの?

おねえちゃん登場!

Rai

「お姉ちゃんはどうだったの?」と、ChaiとDenが聞いてきました。

Raiが生まれた時はね、出産の前の日に、お友だち夫婦が来てね。私が作った鍋を一緒に食べたのね。グツグツ煮えてる鍋を皆んなでつついてね。そのとき、輪切りにしたちくわぶが、ちょっと微妙な味だったの。それを私がいち早く感じてね、皆が気付く前に、私が全部お皿に取って食べて無くしてしまおうと思ったの。それで全部食べたのよ

そうしたらその日の夜中に、お腹が痛くなってね。ウンウン言って、お腹壊したかも!と思いながら朝一番で病院に行ったの。そしたらね、それが陣痛だったのよ。初産なのにストーン生まれたの。安産だったのよ。

 

Chaiが生まれた時の話

あたしの時は?

Chai

4月初旬に家族でディズニーランドへ行ったのよ。妊娠8ヶ月だったわ。お父さんと3歳のお姉ちゃんと三人でね。これからは4人家族になるだろうから、最後に3人家族でのディズニーランドを楽しもう!というアイデアだったの。ところが、前日まではポカポカ陽気だったのに、急に2月ぐらいの寒さになってしまったの。

ディズニーランドは行くと、いつでも楽しくて必ずオープンからクローズまで居るのだけどね、その日は、お昼過ぎに一人で帰ることにしたぐらい、私は体が冷えてしまって気持ちもダウンしてしまったの。私は何があっても入場料がもったいなくて最後までいるタイプなのに…ね。

せっかくのディズニーだから、お父さんとお姉ちゃんはパレードみてから帰るよって。

私は家に帰ってお湯に浸かって身体をあたためて、休んだの。しばらく風邪をひいたようになってしまって、その1週間後、予定日より1ヶ月早くChai が出てきたのよ。「ディズニーランドに行きたくて早く飛び出して来ちゃったんじゃない?」と皆んなに言われたわよ。1800gだったから保育器に入ってね。

私だけ先に退院して、毎日、絞ったオッパイ400CCを届けに、電車とバスで病院に通ったわ。1ヶ月のあいだね。保育器の中で本当に小ちゃくてびっくりしたよ。大丈夫かなぁって。

でも隣の保育器には750gから育ってきている子がいたのね。いまの技術ってすごいもんだなぁ!と感心しつつ、横目で見てね、Chaiは大きいほうだわ…とだいぶホッとしたのよ。

 

Denが生まれた時の話。

Denはどうだったの?

Den

3人目だったからね、これは陣痛だと分かってね。病院に向かったの。休日の夜中でね。夜勤はおばあちゃんの看護師さん一人しか居なかったの。着いた早々「あれー、また来たよ。もうたて続けに3人だわ。満月だからかねー。」と言うんだよ。

カーテンの向こう、分娩室のベッドに2人、産んだばかりの妊婦さんが休んでいたの。私は仕方なく壁にある簡易な感じのベッドで、陣痛を堪えてね。

また、おばあちゃん看護師さんが言うには「あなた、静脈瘤がひどいじゃないっ!輸血するかもよ。血管確保!」といいながら点滴用の針を刺したのだけどね、老眼鏡がないと血管が見えないと言い出して取りに行ったの。

「神様、誰かもう1人看護師さんを呼んでください!」と心の中で祈ったのよ。来なかったけどね…。

4時間ぐらいウンウン陣痛を我慢して、いよいよ出産となった時にお医者さんが来てくれるの。Denは元気よくオンギャーオンギャーと泣いて飛び出してきたよ。安産で輸血は必要無かったよ。

おばあちゃん看護師さんが抱き上げて「あら!ツイテルね〜、ポークビッツ!」と言い残してササッー!と赤ん坊を処置室に連れて行ってしまったの。お疲れ気味で、早く仕事終わらせたかったのかな。

私は分娩室に1人残され2時間ぐらい脱力して休んでいるあいだ、うとうとしながら、おばあちゃん看護師の言葉の意味がよく分からなくてね。

ついてる、ツイテル? 私がラッキーってこと?たしかポークビッツって聞こえたなぁ、いやビッチ!かな?

ポーク?ブタ?しっぽ?ころっとした女の子?女の子3人姉妹になるからツイてるってこと?それとも子豚みたいな?男の子?ブタのシッポ

性別が分からず、謎の言葉にモヤモヤして過ごしたの。

あとでわかったよ。それウインナーのことだったの。「男の子よー!」って意味だったのね。ポークビッツなんて言う?私はウインナーとかソーセージと言ってくれたなら、わかったんだけれどね。

 

病院での出産ストーリーの話で、ChaiもDenも、寒い雨の中気持ちがホカホカしたようでした。

私は突然、母が亡くなったので、自分が産まれた時のエピソードを、聞かずじまいでした。それがとても残念に思いました。だからこの子連れ旅で話しておこう。また聞きたいというのなら、何度でも話してあげようと思ったのでした。

 

507メセタの大地、曇り空、左右に麦畑

 

 

オルニージョスの町、寒空に待ち人あり!

 

犬が付いてきたり、生まれた時の話で、雨だというのに20kmの距離を、割合い早く歩くことができました。

家がちらほら増えてきました。オルニージョスの町に入りました。さて、アルベルゲを探さなければ。ここからが結構大変なのです。一つ、看板を見落としたらまた10km先の町へ行くことになり兼ねません。3人は緊張しながら歩きました。

すると、寒空の下、道端に立っている人が見えました。

 

507オルニージョス町入り口 巡礼仲間

近づくとセルジュでした。ブルゴスのアルベルゲで一緒でした。

もう、着くころかな、と思って待っていてくれたのです。

うわぁ~い!メルシー!

Den

 

507オルニージョスアルベルゲ

案内してくれたので、迷わずアルベルゲにたどり着くことができました。

 

ところで、セルジュは女性ものの刺繍があるようなジーンズを履いていました。私がジーッと見ると、セルジュも気がついて

「前に余りに暑くて、長ズボンをアルベルゲに置いて来ちゃってね。寒くなって慌てて買ったんだよ。女性ものしか合うのが無くてさ、ワッハッハ!」

「あー、それで!わかるわ〜、イヒヒ!」

私たちも手袋や長袖、タイツなど、防寒になるものをごっそりと置いてきていました。寒さの中で服がギリギリでした。

 

ブルゴスの巨大アルベルゲから大勢の人がスタートしたせいか、20km先にあるこのアルベルゲは、14時には、ほぼ満員でした。セルジュはアルベルゲの部屋にベッドが取れた後、私たちがこの街に行くと言っていたのを思い出し、心配になって待っていてくれたのでした。

 

アルベルゲ満員!体育館で寝る

 

アルベルゲに入るといったん「フル!(満員!)」と言われました。

えーッ

Kumi3

でも体育館でよければ泊まる事ができるのだそうです。

オッケーですっ!!!

こちらへ、と予備の宿泊所、体育館へと案内されました。

 

507オルニージョス体育館に泊まる

倉庫から折りたたみベッドを自分で運んで好きなところに広げて寝てね、ということでした。

 

507オルニージョス体育館、泊まる、簡易ベッド

体育館の壁添いに3人のベッドを並べました。

寒〜い!だだっ広い体育館は暖房もなく、更に寒く感じました。

とりあえずベッド確保、よかった〜!休めます。

 

悲しいシャワー

 

今日は寒い小雨の中を歩いてきました。Denが1番にシャワーを浴びました。

途中から水に変わった〜っ!

Den

と私のところへ残念な報告がありました。

「えーっ!そうなの?」ダメかもしれないけど、、、少し時間が経てばいいかもよ、、と30分ほどしてから浴びに行きました。

あら、いいじゃない。始めは熱かったのですが次第にを温度が下がっていくシャワー…。アチャー、、水になる前に慌てて止めました。

やっぱりダメね…、悲しい…。

Kumi3

Chaiは浴びないことにしました。正解! 

 

でも、私たちの寝袋は裏切りません!

507オルニージョス、カミーノ寝袋は羽毛が最高

3人は寝袋にしばらくの間、くるまりました。

 

巡礼者の友、ドライソーセージ

 

2時間ぐらい昼寝して、身体が温まったので散歩に出ることにしました。

507カミーノ、オルニージョス町の探索

小さな田舎の町は、すぐに終わってしまいました。

 

ドライソーセージとピクルス

しかし、昨日知ったドライソーセージを雑貨兼食料品店で買うことができました。薄切りにするナイフが必要ですが、いつでも切ってパンとつまむことが出来、程よい塩味と噛みごたえで、この先も我ら巡礼者の友でした。

 

暖炉の部屋で持ち寄りディナー

 

体育館に戻ると、さらに冷えていて凍えそうでした。

アルベルゲの建物のキッチンスペースに夕食を食べに行きました。その部屋だけ、暖炉が焚かれています。

 

507オルニージョスアルベルゲ、赤ワインディナー

夕食は、そこのテーブルに陣取り、ペットボトルに入れて持ってきた、紙パック1ℓ 赤ワイン残りをセルジュと分けました。ChaiとDenは自動販売機のホットチョコレート、夕食はパン、サラミ、りんご、ドライいちじく、オリーブのピクルス。

何も不足はないなと思いました。温かい暖炉、パンとワイン、そして仲間同士、お互いを讃え、ねぎらう気持ち。

隣にいたおばちゃんも加わって、カードゲーム、ババぬきをしました。楽しくてみんなでゲラゲラ笑いました。

 

507オルニージョス、アルベルゲ、ババ抜き

Denの番です。セルジュから引きます。

 

507オルニージョス、カードゲームババ抜き

あれれ、わかりやすい反応!ババでしょー‼︎

 

フランスの子ども歌 ♪カミーヨ  ラショニーヨ

 

セルジュがフランスの子ども歌を教えてくれました。

♫カミーヨ ラショニーヨ ソデプリーヨ ソプリーヨ

カミーヨ ラショニーヨ ソプリーヨ セラビィ〜。

メロディが、可愛くて、ノートにペンで書いて、覚えました。ゼスチャーがあります。両手でグーを作り、向かいあわせ、人差し指だけを交互に掻き出すように動かします。歌いながらイモ虫がケンカをするように…です。

 

地味なべっこう飴も嬉し〜い!

 

507オルニージョス、アルベルゲ飴もらう

オスピタレロのおばさんが、ChaiとDenに飴をくれました。

日本にいたなら、いろんなお菓子が手に入ります。こういう地味な色付きベッコウ飴は、Chaiなど、たぶん気にも留めないのでしょうが、ここカミーノでは貴重な食料です。

 

507オルニージョスアルベルゲ、赤ベッコウ飴1.2

ありがとう〜、嬉しい〜‼︎

Chai

 

 

とても疲れている時、席を譲れるか?

 

寝る直前まで、暖炉の食堂にいました。椅子は先に来た人が座って当然!に過ごしていました。年配の人も若い人も。皆な寒さと疲れで座り休みたいのです。椅子確保ラッキー!です。

ところが、セルジュは、あとから来た年配の人に席を譲ってしまいました。そんなことをする人、見たところ、セルジュ1人だけでした。若いお兄さんやお姉さんでさえ、一度席を取ったら絶対に離さない構えで座って居ました。

次に食堂に来た人に年配の人がいました。私もセルジュのように椅子を譲ろうか…と思ったのですが…、思ったのですが…、思ったのだけれど…。

でも、私も足がクタクタなのだっ!クタクタなのよ…とどうしても出来ませんでした、、。 

セルジュはすごいなぁ。あっさりと人に席を譲れるなんて。

寒空の下、宿を気にして待っていてくれ、仕方なしの女物のジーンズを履いて、飲み残しの激安赤ワインを喜んでくれ、子どもたちが飽きないよう根気よく遊んでくれ、自分も疲れているのに席を譲ってしまい、そしてワッハッハと笑う、、。セルジュは、誰よりも心がしなやかで、強いなぁと思いました。

 

体育館ベッド大盛況!

 

寝る時間になりました。

私たちは体育館に戻りました。中に入ったと同時に外はすごい雨音のスコールです。セーフ!

 体育館の折り畳みベッドの数は、始め5台ぐらいでしたが、いつの間にか15台ぐらいに増えていました。大盛況です。

冷え込んで吐く息が白いけど、寝袋に入れば大丈夫です。3人ともすぐに深い眠りに落ちました。

 

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