19/60スペイン異常気象、5月に雪!カミーノの教会ミサでの秘密

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504雪だるま茶
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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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5/4(火)→オルテガ / 今日は雪になるよ!19.2km / €26 古い教会 @€5×3

 

トサントスのアルベルゲは、寄付でありながら朝食まで出るとは!嬉しい〜!ありがた〜い!パンとチーズとジャムと果物をお腹いっぱい食べました。

エネルギーフルチャージです。ChaiとDenはコラカオ、私はエスプレッソで身体が温まりました。

今年(2010年)のスペインは異常気象でした。今日はなるよ!なんて誰かが噂していました。

えー、5月なのにー‼︎

Kumi3

 

黒いズボン事件

 

朝、忘れてはいけないのが洗濯物の取り込みです。乾いていれば夜のうちに取り込みますが、ちょっとした厚物は朝まで干しておきました。昨日から外は雨なので、皆の洗濯物は校長室みたいな書斎部屋に適当に吊るし干してありました。

さあ、取り込みに行かなくちゃ〜!と思っていたところ、一人のおじさんが、私の黒いズボンを

「間違えて取り込んでしまったよ、あんたのかい?」と届けてくれました。

「ありがとう!」とお礼を言うと

「俺のがない。」と言い出しました。連れの女性が英語で通訳してくれました。そして

「あなたが間違えて持っていないか?」と言うのです。

えっ?私はそんなの全然知らなーい、と思ったので

「知りません。」=I don’t know. と答えました。

しかし、彼らは納得がいかなかったようであなたが持っていませんか?」と何回も聞いてきました。

I don’t know……….     Sorry I don’t know.  と引き続き答えると

ドゥー! ユー! アンダースタンド! イーングリッシュ?!  (Do you understand English?) 
「英語の言ってる意味わかる?」

と顔を寄せ、一語一語をゆっくりと強調して言うのです。女性の口調は穏やかでありません。横でおじさんが前のめりになって私をニラんでいます。わたしは否定するのがこれで5回目でした。

なんだか、すごくイヤな感じ。知らないってば! 疑ってかかってるね。

私はくるりと向きを変え、洗濯物を干していた書斎部屋に向かい、スタスタと歩き出しました。

無いって何回も言ってるのに信じてくれない!悲しくなる。もう、現場を確かめてみるしかない。おじさんと女性が付いてきました。

書斎の部屋は、皆が洗濯物を取り込んだようで、服は一つも目に付きません。オイルヒーターと机と大きなソファーしかありませんでした。

「ほら、無いんだよっ!」っていうおじさんの視線を背中に感じつつ、大きなソファーの後ろの隙間を広げ、屈んで見てみました。そこに黒いズボンが落ちていました。

「これ?」と持ち上げて見せると

「あ、それだ!サンキュー!」と言うと、2人はササッと行ってしまいました。

もおおーっ!サンキューったって、あんた。気分悪いわっ。疑っておいて‼︎ 

Kumi3

せっかくの朝食のハッピー気分が、どこかに吹き飛んでしまいました。

 

レインウエア事件

 

一方で、Denは部屋から廊下から

無い、無い、無い、無い、無い〜‼︎

Den

とオロオロして歩き回っていました。レインウエアの上下が無いのです。不思議だよー。Chaiも一緒になって探していました。

玄関から2階に上がった窓に、レインウエアや靴をおくようなスペースがありました。Denは皆と同じようにその窓の内側にレインウエアの上下を干しておいたのです。

同じフロアに『置いてきます貰いますコーナー』がありました。

そこに入ってしまったかな、いやいや、それは無い。だってそこは何回もチェックしたもの。いいもの無いかなーってね。Chaiも確認済みでした。

部屋やベッド回りを、もう一度みてごらん?

Kumi3

何回も見たもん。もおおお〜、あれがないと、雨の中、歩けない!今日は外に出られない~‼︎

Den

 と地団駄を踏んで半泣きになってしまいました。

うーん、確かに。Denはあのレインウエアは雨避けで、防寒着でもあるから、あれがないとジャージの上下しか持っていません。今日は冷たい雨。雪の予報まで出ています。これは本当にマズイ、。

仕方なく私のウインドブレイカーとオーバパンツを着せることにしました。私は、なんとか他で雨支度ができそうです。

玄関で裾をまくったりしていると、小柄なブロンドヘアのお姉さんが、ダダダーッと階段を降りてきました。

Denが「あーっ!」と大声を上げました。彼女がDenの合羽の上下を着ているのです

His rainwear! =彼のレインウェアです。

するとブロンドの彼女は「Oh!」と言ってその場で脱ぎ、Denに渡したあと、すーっと行ってしまいました。

駆けずりまわり、半狂乱で探し回っていたDenは頭から湯気が出ていました。私は、黒いズボンの件でムカっ腹を立てていましたが、新たな問題が勃発し、そのことはすっかり忘れてしまいました。

歩きながら、Denはブツブツ文句を言っています。

まあ、あったんだからいいじゃない、気分を変えてさ!きっとさ、「捨てます拾いますコーナー」に入っちゃったんだよ。

Kumi3

と言ってDenの気を紛らわせました。

しかし

あの人、怪しい。『置いてきます貰いますコーナー』には絶対入っていなかったよ。

Chai

と言うのです。

実は私もそう思っていました。間違ったのなら間違ってごめんなさい。」と一瞬でも向かい合って話してくれたらいいのに、、。

今はDenもレインウエアを着て、いつも通りカミーノを続けています。

ネガティブな感情はサッサと吹き飛ばしてさ。せっかくのカミーノだもん。考えないでいこうヨ!

Kumi3

と歩き出しました。

 

雪、行くか止めるか….

 

雨いや、みぞれ?それにしても寒いっ!

 

504馬

馬が見送りです。

 

504足がグジャグジャ

私たちは歩き出してすぐに、靴に水が滲みてきました。歩く度にジュポジュポ音がしそうです。

 

504茶泥道

が横なぶりです。滑らないように歩きます。

 

504伝茶長い右曲がり

小雨になってきたね。まだまだ先は長いよ~

 

504 伝茶寒い顔

寒いよ〜。DenもChaiもめげていました

 

504チャーチ横伝茶

7kmちょっと歩いたところで町になりました。この辺りには、アルベルゲがあるようです。

どうする?雪になってきたね。この町に泊まる?それとも、次の町のアルベルゲへ行く?行くならあと12kmだよ。

Kumi3

この頃はChaiもDen距離を聞けば、あとどのくらいの時間を歩くか、感覚でつかむことができるようになっていました。

「うーん…」答えられず、、、、。すぐ先にバルが見えてきました。

 

504バルオヤジ

バルでひと休みして作戦会議です。チョコクロワッサン、マフィンをたのみました。

 

504コラカオ

やっぱり子どもはコラカオ、私はカフェレチェを頼み、リュックを置いて休むと、心も身体も温まってきました。

「先に行こうかな…。」Chaiと Denが心を決めました。よしっ!

 

挨拶はメリークリスマス!

 

504塀雪道伝茶

Barの左に続く道は、どんどん山に入っていくようでした。道はさらにドロドロのグジャグジャでツルツルと滑ります。

 

504雪道伝茶2

そして雪が驚くほど降ってきました。

途中、巡礼者たちの挨拶が「ビエン カミーノ!」からメリークリスマスに変わっていきました。

「参ったね~っ」という苦笑いと共に、私たちを追い越していきます。 

あー,寒い、寒い、寒いっ!

Kumi3

寒がりの私は、この荷物とこの靴とこの雪であと12kmとは、信じられない辛いことを選んでしまった…とテンションがどっと下がってしまい後悔し始めていました。

 

504おかんくつ

靴もこんなです。靴ずれが怖くて、いつも履いているでスニーカで来てしまいました。泥道、雪道はすぐに水が浸みてしまいます。

しかし、私とは対照的にDenとChaiは、はしゃいでいました。雪合戦をしながら歩いたり、雪を食べたり、、、。

 

504雪だるま茶

雪だるまを作ったり、、、。

 

504伝頭に雪

頭に載せたり、、、。

 

504伝雪顔

顔型を作ったり、、、。

ママもやろうよ!!

Den

いやー、遠慮しておくってば。

Kumi3

雪と思う存分戯れている姿を見て、子どもって心底夢中になれば、暑さ寒さなんて全く気にならないんだなぁ。すごいなあ〜!と感心しました。

私といえば「早く行こうよ~!」口癖になり足踏みをして待っています。けれど、雪景色の美しさに感激して、360度、クルクルと何回も回ってしまいました。

きれいだぁー!」

私たちのカミーノは、まるで四季をいっぺんに見せてくれるようです。先週は砂漠のような猛暑だったというのに、今日は真冬の雪景色です。

しかし、現実に戻らなくては!! こんな山で日がくれたら遭難してしまうよ。少しピッチをあげようよ!

504ふたり座る

さすがに疲れてきて、3人は無口になりました。けれど気持ちが寄り添っていました。

 

 

504倒れた木雪

大丈夫?こっちが歩きやすいよ! などといった声の掛け合いが度々聞かれるようになりました。雪景色と雪遊びを堪能した満足感と、雪山で迷子になったら遭難するかもしれないという危機感がチームワークに発展したようです。

 

 

504雪の坂

雪は止んできましたが、寒い!疲れたー!そしてこの坂-ッ!!

 

504町の教会伝茶

ちょっと待って、アメ食べたいんだけど手がかじかんで開けられない、、、。

Den

 

ベッドの場所は悩みの種

 

やっとオルテガのアルベルゲに着きました。

504アルベルゲ教会

大きな教会に泊まります。

 

504くつ杖

靴や杖置き場。ちょっと、プーンと臭います、、。

2段ベッドの下の段は、全て埋まっていました。3人とも上の段です。ここのベッドは柵がありません。柵無しベッドの上の段は、私でも恐ろしく感じます。落ちる恐怖で眠りが浅くなってしまうのです。増して寝相の悪い子どもたちには、厳しいものがありました。

今までも、上の段のベッドになったことはありますが、二つくっついていたり、3人のうち、誰かが下の段のベッドを取れたので、うまくやり過ごしてきました。

どうしようかしら、、。今日の悩みの種です。

子連れはベッドの場所によって、毎日、考えなくてはいけないことが諸々と出てくるのです。

とりあえず、ベッドに寝袋を広げシャワーを浴びることにしました。
 
 
 

心の支えは温かいシャワー!

 

 

雨と雪の中、凍えて歩いた20km弱。その辛さの中、3人の心の支えは温かいシャワーでした。とにかく、アルベルゲに着けば、お湯で手足が温まる。やっと、この一瞬が来たね!救われる〜。

凍えた手でレバーをひねりました。

うわあっ!、冷たいっ…。

Kumi3

ザーザザーザザー…。申し訳程度のお湯、ぬるいのです。いくら浴びても身体が温まりません。

こういう時の、気持ちのやり場の無さったらありません。あまりに残念すぎてみじめな気持ちになりました。本当に大袈裟でもなんでもなく、雪の中、温かいお湯を心に描いて歩いて来たのです。さらに全身が冷えてしまいました。他の巡礼者たちも「オーッノーッ‼︎」と叫び声をあげていました。

冷・え・た、、うう~っ!

Chai

Chaiは唇が紫色になっていました。ガタガタ震えながら仕方なく服を着ました。

Denの男子シャワー室はどうだったのかしら。そっちはどう?」と聞くと

うう~、ぶるぶるっ、全然ダメ…

Den

 

買って良かった高い寝袋!

 

3人はベッドの上の寝袋に潜り込みました。手と足をすり合わせ1時間ぐらいじっとしていました。あー、だんだん温かくなってきた。よかった、、。

巡礼の準備の時に寝袋だけは良いものを買ったほうがいいよ、と言われ山道具ショップへ見に行きました。

羽毛の軽くて小さくなるやつ。ひとつ2万4千円かぁー。そして3人分…。予算オーバーだわ。

Kumi3

6800円でそこそこいいものがありました。これじゃダメかしら?3人分を一つの寝袋代で買えるじゃない!そこでさんざん悩みました。

山のベテラン店員さんが現れて、寝袋の大切さをこんこんと説かれました。やはり決めては、畳んだ時の大きさと軽さでした。カミーノは宿代が安いのですから、寝袋にお金をかけてもいい気がしたのです。

普段ママはケチだから、、。」と言われているのに、あの時の私はよく買った!エライっ!と自画自賛です。

 

教会ミサでの秘密

 

ミサに出席しました。教会の中は広く、木の机、椅子、ここも底冷えしました。隣りに昨日の宿、トサントスで一緒だったギターの上手な女性がいました。彼女はドイツからきたリアと言いました。

自分の持ってきた毛布を、私たちの膝まで広げ掛けてくれました。寒くて、4人は出来るだけギューギューにくっついて、ミサに参加しました。

アーメン~。

リアはカトリックなので、ミサの途中、聖なるお煎餅を貰う列に参加しました。大きさが500円玉ぐらいの白くて薄いお煎餅です。私たちは以前にミサで大失敗をしているので、座って待っていました。カトリックで無い人はもらってはいけないのです。

戻ってきたリアは、いたずらっぽい目をして「ほら、こういうのよ。あげるから食べてごらん!」

とお煎餅を手に挟んで持ってきました。二つに割ってChaiとDenに分けてくれました。この小さなお煎餅がただのお煎餅ではないことを二人は十分に知っています。

「ええっ、いいの?」という顔をしながら、急いでパクッと口にいれました。

リアはシーッ!と口に指を当てウインクをして笑っていました

「秘密ね!」

ChaiとDenは黙ってうなづきました。

「えへへ、うひひ!

後でお煎餅どうだった?と聞くと

何にも味がついてないソースせんべいみたいだったよ。

Chai

ということでした。

 

ニンニク粥が配られる

 

食堂で皆が集まっていました。夕食にパン粥が配られるそうです。列に並びました。

 

504ニンニク粥

ニンニク効いたトロみのあるトマトスープでした。美味しい〜、温まる〜。

しかし、これだけでは物足りない~!と巡礼者たち皆が思っていました。食堂から出ないでこれは前菜かな〜?他に何か出るんだろ〜?」とワクワクしていました。

しかし「これでおしまーい!」と言われてしまいました。おかわり無しです。

 

 

504ニンニクかゆ注ぐ

鍋に少しだけ残ったパンがゆは「ペケーニョおいでー!」とDenとChaiに声が掛かりました。

いつも「ペケーニョ = チビ助」と言われプンスカしているDenも、この時ばかりはラッキーでした。2人だけはお腹いっぱい食べることができました。

 

 

504皿洗い

空いた皿とスプーンは、各自で運び、流しで洗いました。

 

トランプに燃える

 
 
 
教会のアルベルゲ、そこの下のバル、他は何もありません。そして、外は寒く探索ができませんでした。
私たちは暇すぎてアルベルゲにあったトランプでカードゲームをしました。
 
 
504カード
こどもたちとこんなに真剣にトランプをするなんて久しぶりです。小さい時は、相手をしてあげていたのだけどね、、。スピード、大貧民、ババ抜き、、、本気でやると楽しいね。
 
日本の生活の中で忘れていた時間を再発見しました。
 
 
 
 

いきなりDenの評価

 
 
このアルベルゲには、大きな部屋が二つありました。気が付くと、私たちのいる部屋から数人が、もう一つの部屋に荷物を抱え移動している姿が見られました。

なぜなら、、そう、この部屋はうるさいのです。

スペイン人の5〜6人の男女が、音楽を流しながら、飲んで騒いでいました。11時近くになっても、それは収まらず、こっちの部屋の人はババ引いたなという空気が漂っていました。

すると、寝付けず何度も寝返りをうっていたDenが、むっくりと起き上がり、彼らのほうに向かい、日本語

うるさ~い!

Den

と怒鳴りました。

ゲゲっ!Den !!!!!

Kumi3

小心者の私は怯えました。

そんな心配をよそに、Den の叫びは虚しくも、彼らの笑い声にかき消されてしまいました。

けれど、誰もが思っている気持ちを代弁してくれたので、隣のベッドのお兄さんや、向こうのベッドのお姉さんが、Denに向かって親指を立て

「グッジョブ!」とささやき声を掛けてくれました。

いきなりDenの評価★5 です。

地元スペイン人の巡礼者に対し、私たち外国人部隊の巡礼者はアウェイです。何事も勝手が分からず弱気なのです。
 

さて、とにかくとにかく寝なくては!私は、持てる全ての紐、マフラー、シャツやタイツを駆使して、DenとChaiのベッドに柵として柱から柱へと縛りつけておきました。

私自身もベッド落下が心配で、もの凄く疲れているのに、眠りが浅く、少しも寝た気がしませんでした。

 

 

 

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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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