3/60カミーノで歩き疲れに効くツボは?子どもに優しい宿代無料あり!
4/18(日)→ズビリ 自分にがっかり 21.5km/€57 民間宿(食事なし)@€14×2
6時半、子どもたちを急かして起こし、夜逃げのようにアルベルゲを出発しました。
誰も私のスマホだと気付いていないわよね…。
昨日の深夜、私のケータイのアラーム爆音事件で、部屋中の巡礼者たちの安眠妨害をしてしまいました。
申し訳なかったね、みなさん!
そのあと、夜中のトイレに隠れながら素晴らしい気付き?(スマホを使わないで歩けというお告げか…⁈と思う。)があったものの、自分の注意力の無さに、改めてがっかりしました。
気分は、思いっきり沈んでいました。
朝焼けを浴びながら歩きました。
しばらく田舎道が続きました。
私は、ChaiとDenにどんどん遅れてしまいました。
ママ、大丈夫?
私に元気がないと、その暗いオーラは、子どもたちに伝染するのでした。
お母さんと子どもって本当にそう…。
私が、ゆったり構えていると、子どもたちも伸び伸びとしているのでした。
しかし、私にひと度何かがあり、ヤキモキイライラしていると、子どもたちもピリピリしたり、集中力が散漫になって、失敗したり、ケガをしたりするのでした。
ChaiとDenは何も落ち度がないのに、今日は、私自身のことで心配させ、この場を暗くしていました。 私が、せっかくのみんなのカミーノをぶち壊しているわ。それは八つ当たりをしていることに等しいわね…。よしっ、元気を出さなくては…。
カミーノは気分転換の天才!
最初は、努めて明るくしていました。
そのうち、野放しで自由なスペインの犬にドキドキし…。
一本橋を気をつけて渡らなくては…。
おっとっと。飛び石の橋、慎重に歩かなくちゃ~。
これは何だろうね? お墓?モニュメント??
素敵な教会に朝日があたる~!
次から次へと現れる犬や道、景色の変化でいつの間にか、気持ちが切り替わっていました。
カミーノは、気分転換をさせてくれる天才だわ~!
チョコレートは心の支え
お昼はリンゴをかじり、きのうのチョコクリーム満載のバケットを食べました。 おいしいでしょ!Denのおかげなんだから。
石造りの素敵な家。暖炉の煙突が見えました。
古いお墓の門構えがありました。
あれは何だろう?
近付いてみると…。
なんとなく、ジーザスらしい石、そのまわりに石が積んでありました。
あっ、こんなところにも矢印がある!
まだかなあ。20キロって長いよ~!
ペケーニョの悩み
途中、自転車軍団のおじさんたちが休んでいました。
私たちが通ると
「一緒に写真をとろう!」と声をかけてくれました。
「ハ~イ、ペケ~ニョ!」
Denを見るとスペインの人々は、みんな親しみを込めてそう呼びました。
ペケーニョ! = ちびすけ!
という意味でした。
そしてDenは、そう呼ばれたあと、
必ず頭を ボンボンッ!と叩かれるのでした。
頭が、叩くのにちょうどよい高さなのでした。
愛情のこもったラテンのノリ、励ましを込めたスキンシップなのですが、Denはこれが大っ嫌いでした。 もおっ!ペケーニョって言うな〜!
ムッ!として目が三角になるのでした。
わあ、Den 愛されてるじゃな~い!ウフフ~。
そしてこの先、
Denは何度も『ペケーニョ攻撃』に遭うのでした。
アルベルゲ満員!次を目指す〜
頑丈な石橋が見えてきました。
この橋を渡ると、ズビリです。今日のゴールの町でした。
橋から眺めた景色は、のどかで美しい眺めでした。
わあい、もう少しだ~!
やっと、公営のアルベルゲにたどり着きました。
ところが
Full / フル!(満員)と言われてしまいました。
え~っ!まだ2時なのに…。
四の五の言ってはいられません。
次のアルベルゲを探すため、歩き出しました。
その先の角を曲がると、直ぐに私営のアルベルゲがありました。聞いてみると、まだ空きベッドがありました。
ああ、よかった~!
しかし、値段は一人一泊14ユーロでした。
公営は5ユーロなので、3倍近くの宿泊費でした。
けれど
「ペケーニョは無料でいいよ!」と言ってくれました。
よしっ!ここに決めた。
Denはペケーニョって言うな!と、ムッとしていましたが…
ペケーニョでいいことあったじゃない!
(そして、この先もペケーニョはタダでいいよ!というアルベルゲがいくつもありました。カミーノは子どもに優しいのでした。)
アルベルゲの中を見ました
明るく清潔な上、備え付けのパソコンが、使用フリーということでした。
そして、何故かビリヤード台がありました。
お小遣い1ユーロの使い道
Denは、いつでもインターネットのできるところを探していました。
アルベルゲやバルには、たいていパソコンがありました。 それらは1ユーロで20分、使うことができました。(2010年頃)
Denは、算数ドリルと漢字ドリルを、毎日1ページずつやるという約束と、自分の服の洗濯が済んだら、1ユーロのお小遣いをあげることにしていました。
その1ユーロの使い道は自由でした。
Denはお小遣いでゲームを20分するのを、とても楽しみにしていました。
あ~、ここまで来てゲームか…
歩き疲れているので仕方がないのですが、ただ座ってボーッとしてしまったり、途中でコテッと寝てしまったりで、仕事が終わらないのでした。
とにかく洗濯はやり終えないと、翌日の着替えが無いのでした。
この私営アルベルゲのパソコンは、
コイン無しで使用オーケー、つまり無料だったので、飛び上がって喜んでいました。
凄まじい勢いで宿題、洗濯を終わらせました。
終わった~!パソコンやるねっ!! ゲームだ、うひゃひゃ~。
しかし、他の巡礼者もパソコンを使いたいので、独占というわけにはいきませんでした。
そうだ、ビリヤード台があったよね~。
ドミンゴに要注意!日曜日はお店無し。
シャワーと洗濯を済ませ、町の探索に出掛けました。
ところが、お店はどこも開いていませんでした。
夕飯の食料、明日のパン、ハム、リンゴなどを手にいれることが出来ませんでした。
道行く人に聞いてみると
「ドミンゴ〜!」と首をかしげ両手を広げました。
ドミンゴ=日曜日
お店は全てお休み、ということでした。
そうだったのね~。日曜日恐るべし!これからは、土曜に、日曜と月曜の分も計算して買い物をしておかなくては~。
石橋の下に降りてみました。静かな川の流れを眺め、しばしのんびり過ごしました。
歩き疲れた足に効くツボ・足三里
アルベルゲに戻りました。
今日は20㎞越えの歩きでした。
なかなか、疲れがとれませんでした。
ベッドに横になり、休むことにしました。
あ~足が痛い…。膝から下、全部痛い、足の裏も痛い~。
ChaiもDenも同じ様子でした。
ひょこひょこ変な歩き方をしていました。
こんな時のツボは…そうだ、
足三里(あしさんり)だ!
松尾芭蕉の奥の細道の序文に
『月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人なり~~
三里に灸をすゆるより、松島の月洗心にかかり...』といった文がありました。
意味は
『月日は二度と還らぬ旅人であり、行きかう年もまた同じ~~
三里(足三里のツボ)に灸をすえてみれば旅の準備は整って、松島の月が脳裏に浮かぶ。』ということでした。
足三里は、昔から足の病、脚気、膝の疲れ、だるさ、胃の調子を整えるなど、旅にうってつけのツボでした。
膝下の外側にある足三里のツボを、親指でぐりぐりと押し込みました。
あ~、足が楽になって来たわ~。
そう、私は鍼灸マッサージ師でした。 自分をまず治してこそだわ!
巡礼者の夕食、ピルグリムディナー
宿泊費が張ったので夕食は節約したかったのですが、何も買えなかったので、アルベルゲのピルグリムディナーをお願いしました。(ピルグリムディナーとは、巡礼者向けのお得なコースメニューのことでした。)
1人13ユーロでした。2人分お願いしました。
メニューは、スープと骨付きイベリコ豚のステーキでした。
お肉がやわらか~い!!
おいしい~‼今までで一番おいしい豚肉料理~!
デザートのプティングはビスケットオン。スペインではポピュラーなデザートのようで、この先もよく見かけました。
各テーブルに、赤ワインの入ったボトルが置かれていました。
巡礼者のみなさんは、豪勢に飲んでいました。私は、手を出しませんでした。
追加料金がこわいこわい~。
デザートを食べ終えるとお腹がいっぱいでした。
エネルギー充電したね~、明日も頑張れるね!
昼寝を2時間したにもかかわらず、3人はすぐに眠くなってしまいました。
9時にはベッドに入り、休みました。