17/60カミーノで聞いたフランス人の学校を休むチャレンジは南風!

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502鹿くび
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スペイン巡礼の道は子どもと一緒に歩くことが出来ます。英語もスペイン語もダメな母は、二人の子どもの知恵と勘を頼りに歩いた2か月、930km。毎日が驚き、感激、悩み、ケンカの連続。記事を読んで笑えたり、旅気分を味わってもらえたら嬉しい!と思いながら作るサイトです。Kumi3の絵本作品、他の子連れ旅も掲載していきます。
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5/2 (日)→レデシージャ・デル・カミーノ / 靴下捜索隊! 10.3km/€10   暖炉がある宿 寄付€3

 

昨日は荷物が重たく、一晩寝ても疲れがとれた気がしませんでした。ちょっと朝寝坊してと…、のん気にしていたら

ここは8時に出されてしまうよ!

Chai

聞きつけてきました。

急げ~!

慌てて荷造りをしていると、アメリカ人の女の人が、しきりに探し物をしていました。這いつくばって、寝袋をひっくり返し、マットレスをこじあげ…、その取り乱し様は、だんだんまわりの人にも伝染してきました。

どうも、靴下の片一方が行方不明らしいのです。

「ええっ〜、それは大変!」と部屋中のメンバーが急きょ、靴下捜索隊となりました。

私も、それっ協力!とあたりを見回し、いくつかのベッドの下を、杖で探ってみました。暗いベッド下から、埃がついた何かが、杖に引きづられ、出てきました。

「これかしら?」と振ってみせると

彼女は「オーマイガッ〜‼」と私にハグをし、飛び上がって喜びました。

部屋のメンバーの誰からともなく「グッジョブ〜!」と声が掛かり拍手がわき起こりました。

 これで靴下捜索隊は、無事解散です。

そう、これは大袈裟でもなんでもなく、持ち物のうち、靴下一足でも失くしたら大変なことなのです。

長いこと道を歩くカミーノは、背中の荷物を軽くするため、最低限の家財道具しか持ち合わせていないのです。その内の何かひとつが無くなると、旅の生活や行動が狂ってしまいます。

ハンカチ、髪を束ねるゴム、ヘアピン、ビニール袋、スプーン、洗濯バサミ、ボールペン…どれ1つ取っても、いま持っているものは、選ばれたものたちばかり、決して失くせないのです。

 

小雨、寒い朝ごはん。

 

アルベルゲの閉まる時間が迫っていたため、朝ごはんは道すがら摂ろうということにして、小雨の中、出発しました。寒い〜!

502伝茶カルサーダ町出発町を出発。

 

502カルサーダクミあ〜、もう少しゆっくりしたかった〜。

 

502カルサーダ信号柱伝信号の柱に必ず乗る人。

 

502伝茶カルサーダから小さな教会

こんな素朴な教会がありました。通り過ぎます。

 

 

502伝茶橋、茶まえ

橋を渡ると町が終わります。

 

 

502羊番犬2

羊番の犬。爆音で吠えるんだから、グッジョブだね!

 

502茶道の向こう山しばらく田舎道だよ。

 

502茶振り返って

水たまり、すべるよ。気をつけて〜

 

 

502ナシとパン

朝ごはん休憩しよう。洋ナシとパンと水だけ。温かいものはないよ。寒いね…。

 

502伝手袋みち

手袋が必要だ〜。

 

502カルサーダまち、出発伝茶

途中、小さな町を通過しました。

 

502カルサーダ教会

グラニョンの教会です。目指すアルベルゲは次の町です。

 

502雨伝茶みち小雨が降っています。ポンチョタイプのカッパを着ました。

 

502矢印茶

もう少しでアルベルゲのある町だ!

 

カモミールティーで温まる 

 

10kmぐらい歩いた町の公営アルベルゲに入ることにしました。

あら、嬉しい!宿泊費は寄付でした。

今日は寒かった〜!そこはキッチンが有ります。カモミールティーを入れて温まると、3人はベッドに広げた寝袋に入り、2時間グッタリと寝てしまいました。

カモミールティーは、3人が一緒に飲むことができるハーブティです。ノンカフェインです。

カミーノに来てから、食事やお茶をする時には、よくこれを入れて飲むようになりました。ティーパックで楽な上、どこでも手に入り、お値段もお手頃です。味と香りがスッキリしていて、リラックス効果も抜群でした。

 

本物の暖炉

 

昼寝から覚め外を眺めると、まだ小雨が降っていました。寒い〜。

アルベルゲの1階がバルになっていて暖炉があるよ!

Den

調査をしてきました。

「わあ~、暖炉‼︎  あたろう、あたろう!」

ChaiもDenも宿題を持って集合です。

 

502クミ日誌

私も日誌を書くことにしました。飲み物とお菓子を買い、午後はバルで過ごしました。

 

502部屋の暖炉

薪をくべる本物の暖炉を、間近に見るのは初めてです。暖かくて離れられなくなりました。

 

502暖炉火

薪が燃えかすになるまで火のそばにいました。

 

学校を休むチャレンジの大先輩!

 

フランス人のおじさんが英語で話しかけてきました。「日本の子どもは、この時期はホリデーなのかい?」

「いいえ。学校は休んできているの。だから、いま宿題をやっているのです。」と答えると

 おじさんは「いいんだよ、勉強なんて大丈夫さ。私は10年前、12歳と14歳の娘を連れて、家族で南米大陸を6ヶ月間、旅をしたんだよ。学校?もちろん休んでね。帰ってきてから子どもたちは、勉強が遅れるどころか、かえってできるようになっていたさ。子どもにとって旅ってのは、素晴らしく貴重な体験なんだよ。そのために学校を休むことなんて、これっぽっちも問題じゃないんだ。」

わあ、そうですか‼

Kumi3

それを聞き、とても心強く感じました。私たちはカミーノを歩くチャレンジをしていると同時に、学校を休むというチャレンジをしているのです。

フランス人のおじさんは、旅で学校を休むチャレンジをした大先輩です。

その結果「勉強がかえって出来るようになった!」というその言葉は、チャレンジ半ばの私たちにとって、帰国後の不安を吹き飛ばす嬉しい南風でした。

そして、おじさんの言葉で、ふと学校を休む時のことを思い出しました。

 

小学校を休む時はそよ風!

 

小学校を休むに、あたっては

Denは春休み開けに

「スペイン巡礼の道、900kmを歩いてきますので、来週から学校を3ヶ月お休みします。」と新学期早々、担任の先生に伝えにいきました。

担任の先生は、他校から移動してきたばかりでした。

「はあ〜…、スペインですか!お気をつけて…。後で写真をみせてくださいね。」

小学校はそれで済んでしまいました。そよ風のように、穏やかに気持ちよく事が運びました。

 

中学校の担任の先生は追い風!

 

問題はChaiの中学校でした。彼女は来年の春、高校受験です。

まず始め、年明け早々に中2の担任の先生に相談しました。

中3の春から2、3ヶ月、学校を休んでスペイン巡礼の道、900km、徒歩の旅に行きたいと考えているのですが、先生はどう思われますか。高校受験を考えると、無謀過ぎるでしょうか?」

すると、先生は、咎めるどころか

「それは素晴らしい経験です。一生でそんな経験をできるチャンスは、なかなか無い。今の状況の中、行けるなら、ぜひ行くといいと思います。2か月でも、6か月でも。高校受験の当日には居るのでしょう?問題ないですよ!」と言ってくれたのです。 

嬉しい!解ってくれる人がいた!担任の先生の言葉は、強く私の背中を押してくれる追い風になりました。

 

中学校長は強風注意報発令!

 

担任の先生から報告が伝わったのでしょう。Chaiと私は校長室へ呼ばれました。

私たちは、小さくなって校長室のソファに座りました。向かいに校長先生、学年主任の先生が並び、私たちとお見合い状態です。

校長先生は「この中3の大事な時期に、学校を3か月も休むのですか?こういうことは前例にないんですよ。カトリックでもないのに、カトリックの巡礼ですか?お子さんの評定ゼロですよ。高校受験を考えているのかね?」

「評定ゼロ、承知いたしました。家の方針です。」

「旅行に行くなら、今じゃなくてもいいでしょう。お母さんのわがままに、付き合わされるようですな…。」

「家の方針です。」「家の方針です。」「家の方針です。」「家の方針です。」

Kumi3

何を言われても、その一点張りで通しました。最後のほうは蚊の鳴くような声で、もう、その場を逃れたい一心でした。

校長先生の言葉の中には、お姉ちゃんが学校へ行けていない状況についてのコメントは、ひと言もありませんでした。

知らないのかな…。

最後は「では、どうぞ、ご自由にしてください。」で面談は終わりました。

校長は私たちにとって、まさしく台風のような向かい風でした。強風注意報発令です。

ヒェー、怖〜っ!

Kumi3

帰り道、私は何度かつんのめってしまいました。

Chaiはというと、私とは対照的に、きりっとした厳しい表情で

ムカつく。志望校に絶対受かってやる〜

Chai

と呟き、この時点でChaiは、カミーノがどういうものだか想像もつかなかったはずですが、それも含めやる気の火が付いたようでした。

 

笑顔の可能性、風まかせ!

 

このヤマは大きいなぁ。

校長先生、怖かったなぁ。

900kmも歩けるかなあ。

スリや強盗に遭わないかなぁ。

ケガと病気、大丈夫なぁ。

ちゃんと迷わず宿にたどり着くかなぁ。

野良犬に噛まれないかなぁ。

学校を休んで平気かなぁ。

高校受験、大丈夫かなぁ。

次々といろんなことが心配になってきました。

けれど、行ってみなければ、わからないのです。

もし、家にいるならば、学校、勉強、受験などあれこれ気にしながら、病院通いやスクールカウンセリングなどを勧められて過ごすでしょう。

しばらくChaiの笑顔を見ていません。食事も、ただ食べているといった感じです。

一方、スペインを900kmも歩くなんて心配だらけです。体力的にも相当に大変でしょう。けれど、少なくともお腹はペコペコになるはずです。

「おいしい〜!」といって食事をする時に笑顔が見られるかもしれません。

笑顔が出てくる可能性、それは楽しみでワクワクしてきます。

それで行こう!

いろんな風が吹いて、ここまで飛んできました。私たちはワクワクの風まかせでした。

 

黄色い民家のポストが郵便ポスト

 

アルベルゲのBar(バル)で、家族や友人にポストカードを書きました。

外は雨が止んだようです。

「寒いけど、町の探索に出よう。ポストを探しに行こうよ!」

アルベルゲのホスタピレロに聞くと「大通りをまっすぐいくと、大きなレンガの建物にポストがあるから、すぐにわかるよ。」ということでした。

私たちは、出てすぐの大通りを行きましたが、ポストは見当たりません。

レンガの建物はいくつかあり、通り過ぎる度に、辺りを見回すのですが、やはりポストはありません。

反対側の通りだったのかな??

寒〜い!

Den

どこなの?

Chai

2人は
不機嫌になってきました。

たまたま、向こうから来た地元のおばちゃん2人に

502ハガキハガキを見せると

「Si 、Si (オッケー)」と言って、わざわざポストまで案内してくれました。

あ〜、そこ、何回も通ったよ!

ポストは、普通の家の郵便受けのように小さく、建物の横に入ったレンガの壁に付いていました。

 

502黄色ポスト

人の家のポスト?

黄色い丸いポストは、前に目にしていました。

人の家のポストだと思ったわ〜、小さいわぁ、こりゃわからん!

Kumi3

 

バル慣れしてきた!

 

ミニスーパーを見つけ、買い物をしました。その帰り道、Denはトイレに行きたくなってしまいました。

途中でバルを見つけると

ちょっとトイレ借りてくるね!

Den

ためらい無くドアを開け、中にずんずん入っていってしまいました。

小さなバルだけどね…。

Chai

勇気あるよね。

Kumi3

待ちながら話していました。

無事、トイレを借り、バルのドアから出る時に「グラシアス〜!」と身をよじりながら言い

寒い、はやく帰ろ!

Den

と先をスタスタと歩き出しました。

へぇ〜、随分と慣れたものです。

はじめの頃は

バルでトイレ貸してくれるから!

Kumi3

と言っても

一緒に来てよ!1人じゃ入れないッ‼︎

Den

と言うので、必ず私が付いて行きました。

「あ、トイレです。どもども。グラシアス~!」

などと口走り、用を済ませるとササッと目立たないように店内を通り抜け再び「グラシアス!」とお礼を言って出て行くようでした。

コーヒーでも頼めば別ですが、3人はそれぞれトイレタイミングが違うのです。その度にお茶をする訳にもいきません。そんなに時間もお金もかけられないのです。

Denイイね〜、こんな風にサクッと1人でトイレに行ってくれたら、助かるわ〜!

Kumi3

 

インスタントラーメンは強い味方

 

ごくたまに、スペインのスーパーやお店の棚にインスタントラーメンが置いてあります。見つけると積極的に買っていました。

日本では、夕食にインスタントラーメンは、手抜き感が否めないのですが、カミーノの借り物キッチンではちょっと話が違うのです。

むしろ、とても重宝しました。短時間で火が通り、スープに野菜もハムも入れられて、しかも味に「ハズレ」がないのです。

 

502伝茶ラーメン夕食

インスタントラーメンの温かいスープが胸に沁みました。この日のヒットメニューです。

パスタの献立が多い中、マンネリ打破にもなりました。インスタントラーメンは実はカミーノ自炊の強い味方でした。

 

 

 

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