サンティアゴ巡礼が教えてくれた学校では教わらないこと

37/60カミーノ最高のアルベルゲ・水・電気・トイレ無しのマンハリン

Kumi3
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522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 3人ハッピーサンティアゴ巡礼
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Kumi3
「学校に行けないなら、旅に出てみようよ!」と不登校をきっかけに15歳次女と弟10歳を連れ、サンティアゴ巡礼・カミーノへ行くことにしました。930kmを60日間かけて歩きました。もちろんカミーノは初めてです。英語もろくに出来ない私は、一体どんな旅になるのか見当もつきませんでした。そんな体で子どもたちを、異国のスペインに連れ出してしまうのですから、本当にチャレンジャーでした(-_-;)。けれど、何かを変えてみたかったのでした。
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5/22(土)→マンハリン/枕元に手紙とりんご 20.9km/€22  寄付€3

 

朝早く起きるという約束で、昨日Denにアルベルゲのコインパソコンのゲームを20分、お小遣いの1ユーロでやらせてあげました。

そのせいか、まぁ何とか6時半には起き、荷造りと身支度を素早く済ませることが出来ました。

 

522カミーノ スモサ 朝食 サンティアゴ巡礼

下のカフェの椅子で、朝のパンをかじりました。

まだ寝ていたクリスチーナの枕元には、Chaiがリンゴとメモ書きの手紙を置いていきました。

「マンハリンへ行く」と書いて。

多分、また会えるよね…。

Chai

 

追いかけてきたオスピタレロ

 

さあ出発!

今日は山道の20㎞越えです。アルベルゲを出て歩き出しました。

 

522カミーノ スモサ オスピタレロ 追いかけ

するとバルのオスピタレロが、玄関の外まで追いかけてきました。

「待ってー!」

と私たちを捕まえると、

キンダーサプライズ、たまご型のおもちゃが入っているチョコレートをDenとChaiに手渡し

「頑張ってな!」と励ましてくれました。

ムーチョ グラシアス!

Den

オスピタレロでバルのマスターは、この新しい民間アルベルゲを切り盛りし、いつも忙しく働いていました。私たちと話す余裕もありませんでした。

私たちは、バルで飲みものしか頼まない、ベッドも2つしか頼まないしで、ちょっと申し訳ないな…、と思っていました。

けれど、追いかけてきて、応援してくれるなんて!

何気なく気にしてくれていたのね。嬉しいわあ!

Kumi3

 

朝焼けと歩く

 

朝焼けがキレイでした。

522カミーノ スモサ アルベルゲ 出発朝日 サンティアゴ巡礼

朝日を浴びながら歩くと気持ちがいいね~!

Den

 

522カミーノ スモサ アルベルゲ 出発12 サンティアゴ巡礼

町を抜けました。

 

522カミーノ スモサ アルベルゲ 出発12 右 木 サンティアゴ巡礼

今日も暑くなりそうな気配でした。

道は歩き易く、サクサクと4㎞ほど行きました。

 

522カミーノ スモサ アルベルゲ 出発2 右看板 サンティアゴ巡礼

小さな町が見えてきました。

 

522カミーノ スモサ アルベルゲ 猫 サンティアゴ巡礼

ニャンコがお出迎えです。この町で休憩を取りました。

 

522カミーノ スモサ アルベルゲ キンダーサプライズ 12サンティアゴ巡礼

早速、キンダーサプライズチョコ!

これ、食べたかったの〜!

Chai

これ、入ってたよ、ラケット持った人形!

Den

522カミーノ スモサ アルベルゲ キンダーサプライズ おまけサンティアゴ巡礼

卓球好きのDenにピッタリ!

山道の途中に、松ぼっくりで作られた矢印を発見しました。

 

522カミーノ スモサ アルベルゲ 矢印 サンティアゴ巡礼

こんな、素敵な矢印を作っていく人がいるんだね!

Den

 

522カミーノ マンヘリン 12山道 ブランコ

木の枝に吊るされたブランコを発見!

もちろん遊んで行きました。

 

アディダスのスニーカー

 

ラバナイの町に入りました。

ほら、あのおばあちゃん、ママと同じアディダスのスニーカー履いてるよ!

Chai

へ?どれどれ。

Kumi3

私は歩速を上げ、おばあちゃんの後ろ2メートルに近付きました。

 

522カミーノ マンヘリン adidas おばちゃん522カミーノ マンヘリン adidas 3

4つのアディダスがテケテケと動きました。

なんだか親しみを感じました。

うひゃひゃ、同じ。全く同じだ〜!

Den

とピョンピョンしながら歩くと、おばあちゃんに見つかってしまいました。

522カミーノ マンヘリン アンヘリネス 2

私は、おばあちゃんのアディダス靴の横に、私のアディダス靴を並べました。そして

「アディダス〜!」と言うと互いに笑い声が起きました。

おばあちゃんは

「ペケーニョ(おチビさん)、えらいねぇ~」と言い、一緒に歩き出しました。

この町で食料を仕入れておいた方が良さそうです。

おばあちゃんに聞いてみました。

「ドンデ・エスタ・ティエンダ」=「ティエンダ(お店)はどこですか。」

と聞いてみると

「こっちこっち!」

と、お店まで案内してくれました。

 

522カミーノ マンヘリン アンヘリネス 12坂道

歩きながらの途中

「ほら、荷物貸しなさい!」とDenの荷物を持ってくれました。

Denはいったんは、断ったのですがおばあちゃんの優しい強さには、逆らえませんでした。

 

計算機なんて要らないよ!

 

坂を登りきるとティエンダがありました。

次のアルベルゲ、マンハリンは山の中です。周りにお店は無さそうでした。

キッチンがあればいいなぁ。

その時のためにパスタやビスケット、ジュース、チーズ、オレンジ、パンなどを買い込みました。

 

522 カミーノ お店おじいさん 買い物計算機無し

食料雑貨屋のおじいさんは、計算機なんて使いません。

紙に書いて計算をしていました。

超アナログでした。

品物の値段を全部書き出すと「ペケーニョ、計算してみろ!」とメモを逆にして渡されました。

Denが計算し鉛筆で合計を書くと、うんうん!と頷きました。

どうやら合っていたようです。

それから、おもむろに品物を袋に入れてくれました。

スローライフでエコライフ。いつまでも脳が活性化していいね。認知症予防になるね!

Kumi3

 

初めてのスペイン家庭訪問

 

お店を出ると、さっきのアディダスのおばあちゃんが、ドアの外で待っていてくれました。

けっこう迷って時間が掛かったのに.ね..。嬉しい!

Chai

そして、なにか言っていました。

「コメコメ=うちで食べていきなさいな。」どうも、そんなことを言っているようでした。

「ついていらっしい!」という、ゼスチャーに続きました。

そこから100mぐらい行ったところにおばあちゃんの家がありました。門を入ると中庭がありました。

 

522カミーノ マンヘリン アンヘリネス家 12 石壁

テーブルとイスに腰掛けるように言われました。

わあ~!地元スペイン人のお宅に入るなんて初めてね!わくわくしちゃう。

Kumi3

3人はキョロキョロしながら待っていると

522カミーノ マンヘリン アンヘリネス コーラ家 12

おばあちゃんは、リンゴジュースとコーラを持ってきてくれました。さらにバナナと砂糖掛けパイ菓子1人2個、そして

「1つしかないからペケーニョだけね!」と言ってチョコレートをくれました。

暑さの中を歩いてきた身体に、冷えたジュースはしみ込むように吸収されていきました。

ウ~ン、おいし〜い!

Chai


私たちは「ムーチョ・グラシアス!」とお礼を言うと、おばあちゃんは

「ア・リ・ガ・ト・ウ!」日本語でおちゃめに答えてくれました。

ああ、嬉しいな~、有難いなぁ。

なんてお礼の気持ちを示そうか…。

すると、Denはリュックの底をごそごそと探っていました。

すると十円玉が出てきました。

これを記念にあげようよ。日本のおみやげに!

Den

クレデンシャルにサインもらおうよ!

Chai

うん、二人ともグッド・アイデア!

Kumi3

おばあちゃんは、クレデンシャルに日付けと名前をサインしてくれました。

 

おばあちゃんからのお願い

 

そしておばあちゃんは、少し考えて

「お願いがあるのよ。私の名前はアンヘリネス。サンティアゴの大聖堂に着いたら、私の名前を呼んでくださいな。」と言いました。

わかりました。アンヘリネスさんですね。きっと!約束します!

Kumi3

と3人は頷きました。

アンヘリネスおばあちゃんは、ニッコリと笑っていました。

 

522カミーノ スモサ アンヘリネス 1日焼けどめ

別れ際にChaiの顔と両腕に、どっさりと日焼け止めを塗ってくれました。

「お肌、大事にしなくちゃダメよ!」そんなことを言っているようでした。

 

522カミーノ スモサ アンヘリネス 2日焼けどめ

次にDenの顔

「はい、じっとしてて!」

そして最後は、私ににじり寄ってきました。

「あなたもね!」

「あ、ハイッ!」

まるでお母さんのように、私の顔にもたっぷりと日焼け止めを塗ってくれたのでした。

 

522カミーノ スモサ アンヘリネス 12

そしてDenのあげた10円玉を手にして

「ペケーニョ、大きくなったらまたおいで!」と言い、ハグをしてお別れをしました。

おばあちゃんは、嬉しい、そして優しい時間をプレゼントしてくれました。

ありがとう!アンヘリネスおばあちゃん!名前覚えたよ!

Chai

 

縁があればきっと又会える

 

おばあちゃんの家の門を出ると

522カミーノ スモサ アンヘリネス 家前 クリス

なんと、クリスティーナが目の前にいました。

別々に出発し、20kmぐらいの距離を歩くとなると、再び会えるというのは、なかなか難しいことでした。

クリスティーナは

「ハ〜イ! Chai! Den!  リンゴ、朝ごはんに食べたよ。ありがとう〜。」と言いました。

よかった、また会えたね〜。

Chai

私たちは、一緒に歩き出しました。

 

522カミーノ マンヘリン 3 後ろ姿

あ~、買い物して、食材が重〜い!

Kumi3

522カミーノ マンヘリン 雪の山景色

天気が良くて見晴らしばっちり!

 

522カミーノ マンヘリン 12四角池

これ、プールじゃないよね?

Den

522カミーノ マンヘリン 12山道 紫のはな

広がる大平原。暑いな~!

 

522カミーノ マンヘリン 景色 山と紫の花

ピンクの花、山の景色、きれいだね!

 

522カミーノ マンヘリン おたまじゃくし

オタマジャクシが水たまりでちょろちょろしていました。大丈夫なのかしら…。

 

522カミーノ マンヘリン 山道 鳥亡骸

元気な生き物ばかりではありません。ムクドリの亡骸がありました。

ああ、どうしたんだろう…。

Chai

3人は、思わず手を合わせました。

 

カミーノで見つけた石

 

 

522カミーノ マンヘリン 12 正面 田舎町サンティアゴ巡礼

マンハリンの4km手前の村で休みました。

14時でした。素朴で素敵なアルベルゲがあり、空いているのか聞いたところ、フル=満員ということでした。まあ、私たちはマンハリンを目指すのでいいのだけれど。

 

522カミーノ マンヘリン エンパナーダ サンティアゴ巡礼

バルがありました。クリームパイとチップスを食べました。

 

522カミーノ マンヘリン 山道 犬2522カミーノ マンヘリン 山道 犬1522カミーノ マンヘリン 山道 犬3

犬トリオ!

 

522カミーノ マンヘリン 山道 犬1ろば サンティアゴ巡礼

崩れた石壁に、ロバがいました。いつの時代の風景?という感じ…。

 

建物の裏手のほうは小高い丘がありました。そこに馬がいました。今まで何回も馬を見掛けましたが、ここの馬は、とても美しく綺麗でした。

 

522カミーノ マンヘリン 白馬黒馬 サンティアゴ巡礼

毛並みがピカピカに光っていました。白い馬と黒茶色の馬が、おいしそうに草を食んでいる姿を目の前にし、ハッピーな気持ちになりました。

もっと近付いてみようと歩みを進めると、

あたッ!軽くつまづきました。

足元を見ると

わあ!水晶?

透き通った大きな石の塊を発見しました。

グレープフルーツ大もありました。

とても重たくて持っていけないので、岩にぶち当ててみました。すると小片が欠けて飛びました。その破片を拾いポケットに入れました。

ズボンの左側のポケットに。

なんだか、心がウキウキと嬉しくて、歩きながら時々ポケットに手を入れ、その小片を確かめながら歩きました。

 

膝が痛ーい!

 

山の見晴らしが素敵!

522カミーノ マンヘリン 雪山けしき サンティアゴ巡礼

こんな暑いのに、向こうの山は雪をかぶっていました。

 

522カミーノ マンヘリン 石壁壊れ サンティアゴ巡礼

石の壊れかけた壁を横目に歩きました。

 

522カミーノ マンヘリン 山 2 サンティアゴ巡礼

ダラダラとした下り道を歩いていきました。

膝が痛い〜。

Den

ちょっと、そこ座って!

Kumi3

マッサージをして、持っていた布テープで膝関節をテーピングしました。

 

522カミーノ マンヘリン 山12杖2本サンティアゴ巡礼

荷物が重いのかな…。山道で膝にきちゃったかな?

 

522カミーノ マンヘリン 3山 後ろ姿 サンティアゴ巡礼

Denの荷物の3分の1ぐらいを、持ってあげることにしました。膝の負担を減らすために。

うわっ重ーい、けれど仕方な~い!

Kumi3

 

Cruz de ferro、鉄の十字架

 

ついに見つけました!

Cruz de ferro、鉄の十字架です。

 

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 2丘に登ろうとした、その時…。

 

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 車

一台の車に呼び止められました。

「こんにちは〜!」

えっ?あ、はい。こんにちは!

Den

それはポルトガルから車でドライブをしている、ご夫婦とおばあちゃんでした。

「歩いてるんだね~、頑張って!」と声を掛けてくれました。

ありがとうございま~す!

Chai

 

Cruz de ferro、鉄の十字架の丘を登り始めました。

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 3人クリス

ここのことだわ、以前ベイサンが言っていたのは。

Kumi3

自分の国から石を持って来て、この丘から投げると

「すべての古いもの、心の荷物がなくなって、新しく生まれ変わる」という言い伝えの地でした。

 

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 結び

柱には、様々なものがくくりつけられていました。

私は、今までしていたトルコ石が付いたブレスレットを、十字架の柱に結びつけました。自分の国の石は持って来なかったけれど、石には違いない…よね。

 

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 結び御守り

Chaiは髪飾り、Denは神社の御守りを結び付けました。

 

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー 光

十字架のてっぺんに、ちょうど太陽が掛かりました。

丘から見下ろすと

いま、カミーノに来ているんだ〜!という気持ちが迫ってきました。

DenもChaiもクリスティーナもそれぞれに何か、

生まれ変わりという言葉の意味を感じていました。

小さな丘の柱のぐるりを歩き、てっぺんを見上げ、お互いに写真を撮り合いました。

 

カミーノバスツアー・日本語が飛ぶ!

 

すると、再び日本語を耳にしました。

「ちょっとそこ、どいてくださる?」

ええっ?

Kumi3

 

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェローバス

日本人のバスツアーでした。

「まあ、巡礼しているの?

学校は?いつから?

どこの出身?

クリスチャン?」

ChaiもDenも私も質問攻めに合いました。

そして

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェロー観光客 バス

「おーい、本当に歩いている人がいたよ。しかも小学生と中学生!学校休んでるんだってさ〜‼︎」とおじさんが仲間を呼び寄せました。

クリスティーナはびっくりして

「先に行くね…。マンハリンに行くよ。」と出発してしまいました。

私たちは、それからバスツアーの皆さんと記念撮影大会になりました。順番にと10組以上と写真を撮る事になりました。

「ハイ、チーズ。ハイ、チーズ。ハイ、チーズ。」

やっと終わりました。

ツアーはおおむね中高年の方々でした。私たちが、孫や娘と被るのかもしれません。皆、お煎餅やカリカリ梅、飴を手に手に持って来ては

「頑張ってね!」と応援してくれました。

わあ、有難い、嬉しいです~!頑張ります~!

最後は、ツアー会社のおじさんが

「巡礼のお邪魔をして申し訳なかったですね、頑張ってください!」と恐縮しながら言ってくれました。

いえいえ、いろいろお土産ありがとうございました。日本の味、久しぶりなので子どもたちも喜びます!

Kumi3

 

カミーノを歩けるラッキー

 

嵐のような時間が過ぎ去り、私たちはまた、石ころゴロゴロの山道を歩き出しました。リュックの隙間に、たくさんのお菓子を詰め込みました。

 しかし、日本人てやはり豊かなんだね。こんな山奥に、あんな観光バスで来ることが出来るなんてね。

Kumi3

 

そういえば、昨日もアストルガのガウディの教会前で、日本人のバスツアー見掛けたよね。

Chai

実際に今まで一か月以上この巡礼路を歩いて来て、遭遇したのはスペイン人の地元バスツアーと日本人のバスツアーの2台でした。

日本人の経済力と好奇心を感じました。(これは2010年の事です。現在は中国のバスツアーにとって変わっていると思います。)

Cruz de ferro、鉄の十字架で、ほんの5分到着が遅れたら、自分たちだけで静かに、丘で写真を撮り、佇むことはできなかったことでしょう。

タイミングの神様に感謝しました。

ここをこうして歩いていることは、ラッキーなのかもね。

Chai

みんなに、うらやましがられちゃったね!

Den

そうね、楽なことばかりじゃない、大変なこともいっぱいあるけれど、ここを歩くということは、皆んななかなか出来ないことなんだよ。仕事が休めなかったり、お金が集められなかったり、足が悪かったり、アンヘリネスおばあちゃんのように、歳を取って体力に自信が無かったりね….。

Kumi3

522 カミーノ マンヘリン クロスデフェローから行く12

わあ、今日はなんて青空!雪山が美しいなぁ~!

 

522 カミーノ マンヘリン 左手雪山12 登り

もらったアメ、たべちゃおう!っと。

 

522 カミーノ マンヘリン 山道 12振り返り

ママ~、遅いよ~!

Chai

ハーイ!

Kumi3

 

5/22、222km マンハリン着

 

山道をしばらく行くと、古い石造り、色とりどりの旗が賑やかにはためいている建物を発見しました。

522 カミーノ マンヘリン 12 見えてきた

近づくと『MANJARIN/マンハリン』という文字がありました。

 

522 カミーノ マンヘリン 13 ついた 看板前

サンティアゴまであと222kmと書いてありました。

お菓子と飲み物をごちそうしてくれたアンヘリネスおばあちゃんは、マンハリンへ行く予定ですと言うと

変人がいて大変不便、行くのやめなさいよ!」と言いました。

しかしクリスティーナの情報では

「マンハリンはベスト・オブ・カミーノだと聞いたから、私は行くわ!」と言っていました。

クリスティーナの情報を頼りに、入ってみよう!

522 カミーノ マンヘリン 1入る

レセプションは、お土産屋さんのような小屋でした。

クレデンシャルにスタンプをもらいました。何か書き込んでいて、少し時間がかかりました。返されたクレデンシャルを見ると…

522 スペイン巡礼 クレデンシャル スタンプ マンハリン

日付の横に「天使」と書いていてくれたのでした。私たちがJapanから来たと聞いて、気を利かせてくれたのでした。

あ~ん、泣ける、頑張って漢字を書いてくれた~!

Kumi3

ちなみに、その隣のペン書きはアンヘリネスおばあちゃんのサインでした。

それから「ついておいで〜!」と案内されました。

山道を2、3分歩いた所に、別の小屋がありました。

ルイスという大柄で優しそうなおじさんが、そこのオスピタレロ、世話人でした。小屋の入り口のソファに座り、何人かがくつろいでいました。

522カミーノ マンハリン小屋 入口サンティアゴ巡礼

そこにクリスティーナがいました。

あ、クリスティーナ‼︎

Chai

私たちは、お互いニッコリ微笑みました。

 

カミーノでインドのガネーシャ

 

 

522カミーノ マンハリン小屋 梯子 サンティアゴ巡礼

部屋は2階でした。梯子で上がるようでした。

 

522カミーノ マンハリン小屋 ベッド サンティアゴ巡礼

2段ベッドではなく、普通の厚いマットレスのベッドでした。落下の心配がなくホッとしました。

枕元にインドのお香とろうそくがありました。

 

522カミーノ マンハリン小屋 ガネーシャ サンティアゴ巡礼

更に壁には、インドのガネーシャの絵が貼ってありました。

へー、ここはカトリックじゃないのかしら…?

Kumi3

ちょうどその時「お茶が入ったよー!」と声が掛かりました

 

522 カミーノ マンヘリン 12 3ランチ

私にはカフェレチェ、ChaiとDenにはコラカオをいれてくれました。チョコとクッキーも添えてありました。 

わ〜い、嬉しいなぁ、いっぱい食べちゃおっと!

Den

522 カミーノ マンヘリン ランチ ルイス

ルイスが声を掛けてくれました。

「お茶のお代わりはいかがかな~?」

 

入口の但し書き

 

ふと見ると、入口に但し書きがありました。

「水道はない。シャワーもない。電気もない。それがイヤな人はサンチャゴまで進んでください。」と。

どうする?みんな平気~?

Kumi3

大丈夫!小さい犬もいるし。名前はチースピーだって。かわいい子〜‼︎

Chai

522カミーノ マンハリン小屋 犬 サンティアゴ巡礼

すぐに、お腹さすって〜と転げ出す、人懐こいワンコがいました。

 

カミーノ絶叫シャワー

 

ルイスが「シャワーはこっちだよ。」と声を掛け案内してくれました。

へ~、一応あるんだ?別のところ⁇

Kumi3

522 カミーノ マンヘリン ルイス2 シャワーへ案内

ルイスとチースピーが道の先を行きました。

山道を5分ほど歩くと道が開け、草原になりました。その奥に水の音がしました。

そこを下っていくと、山の崖の壁から雨どいが突き出ていました。

 

522 カミーノ マンヘリン ルイス2 沢の水そこから、水が絶えずジャバジャバと流れていました。足元は、水たまりでした。

ルイスがお手本を見せてくれました。

板の上に立ち、服のままジャバジャババーッ!と脳天から水を浴びました。

その時、ルイスは

わああー!」と大声で叫びました。

みんな目を丸くしてビックリしました。

次は、Denが服を脱いで挑戦しました。

522 カミーノ マンヘリン 沢の水浴び2 短パン サンティアゴ巡礼

ぎゃあああーっ!

Den


なんと、雪解け水だそうです。今日みたいな暑い日差しの下でも、身を切るように、恐ろしく冷たいのでした。

クリスティーナも、私に見張りを頼み、冷水をものともせず、素肌にザバザバ~ッと浴びていました。

けれどやはり「オーマイ・ゴーッド‼︎」と叫びました。

まるで滝打ちの修行みたいで笑いました。

そして

うわあああ〜!

Chai

 

522 カミーノ マンヘリン 沢の水浴び 後1

Chaiも無事、叫びながらさっぱりとしてきました。

私は、やめとこうかな…。冷え症だしね…。

Kumi3

実を言うと私は、水に触った時、あまりの冷たさにドン引きしたのでした。

 

522 カミーノ マンヘリン 沢の水浴び2クリス

皆んなが私に勧めてきました。

 

「シャワー浴びないの?」

おなかに全財産を巻いているし、遠慮しとくわ〜!

Kumi3

もう一度、断りました。

するとみんなで

シャワー浴びないのおお~? 

あっ、ハイッ~!

Kumi3

 

522 カミーノ マンヘリン 沢の水浴び3

うぎゃああ~!

Kumi3

もう、冷たくて絶叫!!

けれど、そのあと爽快!身体中がリフレッシュしたようでした。

そして、再びDenは裸になり、水浴びを始めました。

冷水をものともせず

ギャヒ~、あっはっは~!

Den

と大はしゃぎ、実に楽しそうでした

私は野原に寝転り、日誌を書くことにしました。

黄色い小さな花がそこらじゅうに咲いていました。日差しがポカポカと暖かい素敵な時間を過ごしました。

 

トイレは屋外アトラクション

 

トイレはどうしたらいいの?

Kumi3

とルイスに聞きました。

すると「どこでも!」と言うのでした。

 

へ?なるほど!この山道の好きなところに…か。了解!

Kumi3

スパイ大作戦のようにお互いを見張りに立て、用を足しました。

「あ、人が来る!」

「え〜!ストップって言って〜‼︎」

「わかった。ストップ!

「もう大丈夫!ミッション終了。」

「ハ〜イ。OK!OK!」といった具合でした。

 

アルベルゲ小屋まで山道を戻る途中、私たちの歩く音に

「Stop! Wait Wait!!」

(止まって、待って!!)という切迫した叫び声が聞こえました。

「OK!」と答え、そこに動かないで待っていてあげました。

お互い様でした。

 

歩きながら、今度は雪解け水のシャワー場から叫び声が聞こえてきました。

「うぎゃ~!」

さっき、すれ違った男の人だ…。

こんな風に、時々誰かの叫び声が聞こえてきました。

その度に、プフッ!と笑いながら小屋に戻りました。

なんだか、アトラクションのような山道でした。

 

長い剣の舞のミサ

 

ミサがあるというにで、最初のレセプションのお土産屋さんのような小屋へ行きました。

そこには、白地に赤い十字のマークの衣装をまとったおじさんたちが居ました。

 

522 カミーノ マンヘリントマス みさ

長い剣を持ち、舞のようなパフォーマンスをしました。

合間に、私たちも祈りました。

カトリックの枝分かれした宗派なのかしら…。

Kumi3

それはミサというよりは、独特の儀式でした。

 

猫も飛びいる素朴な食事

 

そうこうしているうちに、お腹が減ってきました。

ここはディナーがでるらしいよ。

Kumi3

わおっ、寄付なのにね‼︎

Chai

マカロニ入り野菜サラダ、もちもちのデカ丸パン。ありがた〜い!!

522 カミーノ マンヘリン ディナー サンティアゴ巡礼

テーブルに付いた人々は20人足らずでした。皆んな気さくで、食事の時間はワイワイと賑やかに過ぎていきました。

素朴な食事、それが巡礼者にとって、一番!なのでした。

 

522 カミーノ マンヘリン クリス312 サンティアゴ巡礼

明日を歩くための最高のディナーでした。

時々猫が飛び入りし、まだまだ!と叱られていました。

食事の後、やっと猫たちの出番です。残り物を片付けに寄ってきました。

522 カミーノ マンヘリン ネコ サンティアゴ巡礼

サラダの残り、トマトとレタスを競うようにしてハグハグと食べていました。

猫ってトマトも食べるんだね‼︎

Chai

わあ!猫、抱いてみようかナ…。

Den

522 カミーノ マンヘリン 黒ネコ サンティアゴ巡礼

Denは、おっかなびっくり猫を抱えてみました。

うれしドキドキ~!

かわいい…。

Den

そういえば、猫は日本で友だちが飼っているのを見るだけでした。

しばらく、猫を追いかけて遊びました。

いいな、Denは。わたしも猫に触りたいけど、目が腫れたらヤダなぁ。やめとく…。

Chai

Chaiは、猫アレルギーでした。瞼がパンパンに腫れて目が開かなくなったことがあったので、用心して触りませんでした。

 

そして、夜8時。

まだ、日は暮れませんでした。

522 カミーノ マンヘリン 2サッカー

Denはルイスや他のお兄さんたちとサッカーをして遊びました。

 

522 カミーノ マンヘリン 12 ルイス

Chaiもサッカーをしたり、女性のオスピタレラや他の巡礼者たちとおしゃべりをしていました。

外を散歩する人、本を読んでいる人、日誌を書く人….。

皆、思い思いに長い午後を過ごしていました。

 

マンハリンはクリスマスみたい

 

ルイスは9時半に、子どもたちにホットミルクを入れてくれました。

私はカモミールティーを飲みました。

外はようやく薄暗くなってきました。マンハリンは本当に電気が無いのでした。

 

522 カミーノ マンヘリン ろうそく 花 サンティアゴ巡礼

ろうそくを灯す食卓でした。

わあ!クリスマスみたいだね。

Den

522 カミーノ マンヘリン 部屋ろうそく サンティアゴ巡礼

2階に上がり枕元のろうそくを点け、明日の支度を終えベッドに横になりました。

寝袋に入ったChaiは

ね、ここ、最高のアルベルゲだと思う!

Chai

するとDenも

Denも、ここが一番好き!

Den

うん!ここって自由よね。宗教も何もかもね。

Kumi3

522 カミーノ マンヘリン 夕焼け サンティアゴ巡礼

夜10時、陽が沈みました。

 

真夜中の星降るトイレの残念…

 

真夜中

トイレ~

Den

とDenに起こされました。

サンダルを履き外へ出ました。

あ~あ、熟睡してたんだけどね…。

Kumi3

と思いつつ空を見上げると、やはり!!

うわあ!すごいよ、すごい!! ここも星だらけだよ〜‼︎

Den

わ~、本当に星が降ってくるみたいね!

Kumi3

夜中のトイレツアーは、実は素敵な天体観測タイムなのでした。

外の壁にランタンと汲み置きタンクの水がありました。

ランタンを点けました。

Denは真夜中に「大」だというのでした。

野っぱらトイレは案外、場所探しが大変でした。

夜とはいえ朝になっった時、皆さんの目にとまる所はダメ!と思うと、少し離れた所へ行きました。

小屋の裏の斜面へと降りました。

足元はちょっとガタガタしていましたが、人目に付かず、ランタンの明かりがかろうじて届く所でした。

斜面をヨタヨタとDenが降りていきました。

私は後ろを向いて待っていました。

終わった~?

Kumi3

終わったよ〜!

Den

ああ〜っ‼︎

Den

Denは…。

用を足したあと、ヨロけてしまい、自分の「大」の上にしりもちを付いてしまいました。

ああ~っ!なんてこと~!!!!足場が悪かったのね….。

Kumi3

Denは立てなくなっていたので、手を取り引っ張り上げました。

おもむろに半ズボンを脱いでもらい、汲み置きタンクの水でごしごしと洗いました。それを干してから、星降る中をしおしおと部屋へ戻りました。

誰にも見つかってないよね?

Den

うん、大丈夫!

Kumi3

Denは寝袋に入ると、安心したように、すぐに寝息が聞こえてきました。

 

無いことを楽しむマインド!

 

私は、1階からこぼれてくるろうそくの明かりで、壁のガネーシャを見ながらウトウトしていました。

入口の但し書きを思い出しました。

「水道はない。シャワーもない。電気もない。それがイヤな人はどうぞ、サンチャゴまで進んでください。」と。

こんなに不便なのに、居心地がいいって不思議だな…。

あの但し書きを見て

この不便さをいとわない人だけがここにいるからかな。

雪解け水の絶叫シャワーですら、誰一人文句を言う人は居ませんでした。

なんと、宗教もこだわりがありませんでした。

カトリック、長い剣教?ガネーシャ、ヒンディ?...

自由でした。

質素な食事とベッドも、私たちには充分でした。

そして、何よりもオスピタレロ、オスピタレラが、

彼ら自身、楽しみながらのもてなしをしてくれました。

 

そうそう、更にまた

何も無いと分かっているから、

カメラの充電コンセントを探したり

それが盗まれないかを心配したり

アルベルゲ備え付けのコインパソコンをやる・やらないで揉めたり

洗濯のできる所、冷蔵庫、キッチンを探したり

町に出て食料の調達しなくては…といった

「しなくちゃいけないこと」がマンハリンは皆無でした。

無いことを楽しむマインド

今日はそんな体験をした日でした。

 

マンハリンは何も無いけど、人間らしい時間が有ったナ。居心地がいいって、一見、設備がそうしてくれそうだけれど、そうとは限らないんだ!

Kumi3

その裏付けは、寝る前のChaiとDen、二人の言葉からも分かりました。

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
Kumi3
「学校に行けないなら、旅に出てみようよ!」と不登校をきっかけに15歳次女と弟10歳を連れ、サンティアゴ巡礼・カミーノへ行くことにしました。930kmを60日間かけて歩きました。もちろんカミーノは初めてです。英語もろくに出来ない私は、一体どんな旅になるのか見当もつきませんでした。そんな体で子どもたちを、異国のスペインに連れ出してしまうのですから、本当にチャレンジャーでした(-_-;)。けれど、何かを変えてみたかったのでした。
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